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清水エスパルス強化部スカウト担当の兵働昭弘さんが「1試合見て、バーンってきた」選手とは…

SBSラジオの静岡サッカー熱血応援番組「ヒデとキトーのFooTALK!」に、清水エスパルスのスカウトとして活躍する兵働昭弘さんをお招きしました。聞き手はパーソナリティのペナルティ・ヒデさんと鬼頭里枝さんです。

鬼頭:兵働さんのプロフィールから紹介します。ヒデさんと同じ千葉県出身で41歳。八千代高校、筑波大を経て清水エスパルスに加入しました。

柏レイソルやジェフユナイテッド千葉、大分トリニータ、水戸ホーリーホック、ヴァンフォーレ甲府と渡り歩き、2018年に8シーズンぶりに清水エスパルスに戻ってきました。

そしてこの年に現役を引退し、清水エスパルスでスカウトとして活躍されています。

ヒデ:始まりと最後は清水エスパルス。ぐっとくるものがあります。兵働さんが卒業した八千代高校は名門中の名門ですよ。

鬼頭:ヒデさんが卒業した市立船橋高校の印象は、八千代高校からするといかがですか。

兵働:最強のライバルでしたね。何度も悔しい思いをしていますよ。

ヒデ:何歳でサッカーを始めたんですか?

兵働:小学一年生のとき、兄の影響で始めました。

ヒデ:筑波大はご自身で選んだのですか?

兵働:憧れていた羽生直剛先輩が八千代高校から筑波大に行ったので、自分も筑波にという思いがありました。

ヒデ:そこからプロに行けるぞって、どのあたりで思うんですか。

兵働:大学4年生の時ですかね。1年生の時はレベルが高すぎて、試合にも全く出なかったし、応援していました。

清水サポーターに認められたら一流のサッカー選手

ヒデ:清水エスパルスを選択した理由は?

兵働:練習参加したときの雰囲気、肌感ですね。静岡というサッカーどころで、目の肥えたファンに認められたら、一流のサッカー選手なのかなという思いもありました。

ヒデ:やっぱり千葉県の人間は、静岡のサッカーを吸収したいという思いがありますよね。実際に清水に入ってどうでしたか。

兵働:長谷川健太監督の1年目でした。自分は本来中盤だったんですが、サイドバックをずっとやらされてて(笑)。守備は苦手だったので、先輩やコーチにいろいろ聞いたりしながらやっていました。最初の半年ぐらいは苦しかったですけど、今思えばすごく良い経験になりました。

ヒデ:清水のキャプテンとして心がけていたことはありますか。

兵働:当時は日本代表の岡崎慎司選手や小野伸二選手、伊東輝悦選手とか、自分よりも経験値がはるかに大きい選手がたくさんいたので、正直何もしてないですね(笑)。強いて言えば、試合に出ていない選手たちを、どうやって矢印が違う方に向かせないかということだけは考えていましたね。

ヒデ:2011年シーズンからは様々なチームに。柏レイソルはどんな感じでしたか?

兵働:移籍はすごく迷いましたが、地元でプレーできるというのは幸せなことですし、自分の経験を柏レイソルで役に立てることができればと思って行きました。自分は怪我をした状態で入りましたが、本当にみんなウェルカムで、リハビリトレーナーも付き添ってくれて温かいチームでした。

ヒデ:でも、そこから今度は禁断のジェフユナイテッド千葉へ。

兵働:カテゴリーが違ったし、柏レイソルでの活躍が薄かったから、そんなに言われていないと思います(笑)。ただ、まさか千葉をコンプリートするとは思わなかったです。

鬼頭:そこから大分、水戸、甲府へ。最後はやっぱり清水エスパルスに戻ってこられました。

兵働:本当に自分勝手ですけど、清水エスパルスで引退できたら最高だなっていうのはずっと抱いていました。そういう中で、自分が最初に入団したときにお世話になった久米一正さん(元清水エスパルスGM)が2018年に(名古屋から)清水エスパルスに戻ってこられました。久米さんともお話させてもらって、移籍が叶いました。

ヒデ:幸せなサッカー人生でしたね。そこから、どうしてスカウトに?

兵働:引退するときに、久米さんからフロント入りの話をいただきました。役割を与えてもらえたので、やりますという感じでスタートしました。

「また見たい」と思わせる選手じゃなきゃ駄目

鬼頭:リスナーから質問です。どの世代のスカウトを担当してるんですか?


兵働:今は、大学生と高校生を主に見ています。高校生は1年生の時から、大学生は2年生ぐらいから目星をつけています。

ヒデ:一番最初に自分が見ていて「間違いない」という選手だったのに、サックスブルーのユニフォームを着ているとか、海の向こうに行っちゃったとかありますか。

兵働:自分も見て、一発でこの選手は間違いないと思ったのは、今浦和レッズにいる選手ですね。清水エスパルスでこういう選手が必要だなと思っているところに、ドンピシャで当てはまって。かつ何でもやれちゃうような選手でした。すぐに大熊GMに「すごい選手いますよ。ぜひ見てください」って、見てもらったことがあります。

ヒデ:違うチームに取られて心残りはありますか?

兵働:後ろ髪を引かれましたけど、やっぱり活躍していると嬉しいなって思います。これがいいかどうかは分からないですが。

鬼頭:元清水の鈴木唯人選手(RCストラスブール)はどうでしたか。

兵働:鈴木選手は、1試合見たときにバーンってきました。市立船橋高校のプレミアリーグの初戦を見に行ったとき、守備時に戻ってボールを取るし、ドリブルで行くし、パスも出せるし、全部1人でやっていて。その色がもうあまりにも濃くて、また見たいと思いました。

まず、スカウトの仕事はそれが大事かなと思っています。やっぱりお金を払ってサポーターは見に来るので、また見たいと思う選手じゃなきゃ駄目だなと思います。鈴木選手に関しては、そこからずっと追いましたね。

ヒデ:まずご自身が一人目のサポーターになるというかファンになる。

兵働:そうですね。ただ、自分の目が正しいかどうか分からない。やっぱりいろんな方に見てもらって。

来季加入が内定している高木選手と猪越選手は…

ヒデ:この子を見に行ったのに、違う子がすごいぞって気づいて「こっちの子にしたいんですけど」みたいなことはあるの?

兵働:それもあります。あとは3年生を探してるときにすごい4年生がいて、「いやあ〜4年生か~」とか。「清水に同じポジションの選手がいっぱいいる」とかあります。適正な人数を揃えないといけないので。

ヒデ:高校生以下でも、探すことはあるんですか。

兵働:アカデミーはアカデミーのスカウトがいるんですよね。エスパルスユースで育った選手がトップで活躍してくれたら、それが一番いい。そことかぶらないようにすることも考えます。

鬼頭:阪南大で来季加入が内定している高木践選手は、兵働さんがスカウトしたんですか。

兵働:僕だけじゃないですね。大熊GMと一緒に大学の試合を見に行って、「やっぱりいい」となりました。昨年は内藤強化部長が主に高木選手のところをメインでやっていました。

鬼頭:中央大GKの猪越優惟選手も加入が決まっています。

兵働:中央大でキャプテンをやっていて、リーダーシップがあり、責任感の強い選手。あと、キャッチングだけでなく足元の技術が高いので、ビルドアップも素晴らしいですね。

ヒデ:J1に上がるためには総力戦が必要になると思います。兵働さんの夢をちょっと聞いておきたいです。

兵働:エスパルスを選んでくれた新人選手が融合して、魅力的で強いチームになってほしいなと思います。鈴木唯人選手、山原怜音選手、高木践選手…。来てくれた選手が活躍してくれるのは何よりも嬉しいです。

ヒデ:サポーターにメッセージをお願いします。

兵働:いつもエスパルスを応援していただきありがとうございます。後半戦しっかり盛り返して、必ずJ1に自動昇格したいと思います。強く魅力的なチームになれるように頑張っていきます!






 
シズサカ シズサカ

サッカー大好き芸人、ペナルティ・ヒデと、サッカー中継のリポーターとしても活躍する鬼頭里枝の2人がお送りする番組。Jリーグから海外サッカー、ユース世代、障がい者サッカーなど幅広くスポットを当て、サッカーを通して静岡を盛り上げます。目指すは「サッカー王国静岡の復権」です!

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