山々に囲まれた静岡県藤枝市岡部町の道の駅「玉露の里」です。玉露の里で今、売り出し中なのがこちらのハンバーグドッグ。使っている食材は…藤枝市でとれたイノシシです。今回の「しずおか産」は、おいしいイノシシ肉を手軽に味わえる「藤枝ジビエドッグ」です。
藤枝ジビエドッグは、玉露の里でしか食べられない商品を目指して作られました。
<玉露の里 山本剛生店長>
「藤枝市岡部町は昔から良質なイノシシ肉がとれることで有名。藤枝市内に住んでいる人でもイノシシが獲れると知らない人が多かった。地元の素材を知ってもらいたいという思いで販売しています」
肉の配合は…。
<玉露の里 山本剛生店長>
「イノシシ肉(藤枝市岡部町産)を2に対してシカ肉(静岡県内産)を1混ぜたミンチを使っています。シカ肉は脂が少ないのでイノシシ肉を多めに配合しています」
藤枝ジビエドッグは、気軽に食べられるテイクアウト商品です。
<岐阜から来た人>
「お肉のうまみが強くておいしいです。臭みがなくて食べやすい」
<篠原大和記者>
「いただきます。肉の味がとても濃いです。パンと野菜と相性がよくて、食べやすくておいしいです」
藤枝市岡部町のイノシシはうまみたっぷり。長年、県内産ジビエを扱う専門店の職人もその味に太鼓判を押します。
<静岡ジビエ 尾州真味屋総本舗 間宮隆幸代表>
「しっかりした味のする質のよい肉だと思います。他の土地に比べると(イノシシの)脂がない時期が短い気がします。食べているものによって肉の味は変わってくるんですけど、藤枝市は広葉樹林が多くて秋になればドングリ、シイの実がたくさん採れる。秋にたくさん食べて冬を越す。春になるとタケノコなど。年中おいしいものを食べているおかげでおいしい肉が出来上がるんだと思います」
山の恵みでおいしく育つイノシシその一方で…。
<わなを確認する志太猟友会 岡部支所 村越高直さん>
「来てないですね。(多い時は)2か月で99頭獲れました」
藤枝市岡部町で40年猟をしている村越高直さん(72)です。
<村越高直さん>
Q.この辺りの木は?
「ミカンの木だね。(イノシシは)ミカンを食べますよ。下のはそのまま食べて、高くなると枝を折って食べる。ミカン農家は枝を折られてミカンがだめになる。(駆除を)やらないと農家の人が困る」
藤枝市岡部町は、山々に囲まれながらも多くの住宅や畑があります。人間とイノシシの生活する場所が近く、農作物などへの被害が深刻なため自治体から委託された猟師が駆除しています。人間の都合で駆除されるイノシシ。その命を無駄にすることなく大切にいただくのがジビエです。
<村越高直さん>
「売ってくれて、みんなが喜んで食べてくれれば、たいへんうれしいことです」
<玉露の里 山本剛生店長>
「これからも地元の食材(ジビエなど)を使った料理を提供していきたいので、気軽に食べていただいて、藤枝のジビエ・イノシシ肉のよさを味わっていただきたい」