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テーマ : 高校野球 静岡

⚾“翔洋の乱”18安打猛攻で逆転 全国高校野球静岡大会準決勝

東海大翔洋―日大三島 5回表東海大翔洋1死一、三塁、勝ち越しの犠飛を放つ赤尾=草薙球場(写真部・宮崎隆男)
東海大翔洋―日大三島 5回表東海大翔洋1死一、三塁、勝ち越しの犠飛を放つ赤尾=草薙球場(写真部・宮崎隆男)
東海大翔洋―日大三島 5回表東海大翔洋1死一、三塁、勝ち越しの犠飛を放つ赤尾=草薙球場(写真部・宮崎隆男)
東海大翔洋―日大三島 5回表東海大翔洋1死一、三塁、勝ち越しの犠飛を放つ赤尾=草薙球場(写真部・宮崎隆男)
東海大翔洋―日大三島 好救援した東海大翔洋の松永=草薙球場
東海大翔洋―日大三島 好救援した東海大翔洋の松永=草薙球場
東海大翔洋―日大三島 5回に永野(左から3人目)を中心に集まる日大三島ナイン=草薙球場
東海大翔洋―日大三島 5回に永野(左から3人目)を中心に集まる日大三島ナイン=草薙球場
東海大翔洋―日大三島 5回表東海大翔洋1死一、三塁、勝ち越しの犠飛を放つ赤尾=草薙球場(写真部・宮崎隆男)
東海大翔洋―日大三島 5回表東海大翔洋1死一、三塁、勝ち越しの犠飛を放つ赤尾=草薙球場(写真部・宮崎隆男)
東海大翔洋―日大三島 好救援した東海大翔洋の松永=草薙球場
東海大翔洋―日大三島 5回に永野(左から3人目)を中心に集まる日大三島ナイン=草薙球場

 ▽準決勝(第2試合)
東海大翔洋 000221000―5
日大三島  101100000―3
▽三塁打 綱島(日)▽二塁打 磯部(東)野田(日)
▽試合時間 2時間33分


 【評】東海大翔洋は18安打の猛攻で主導権を握り、日大三島に逆転勝ちした。
 東海大翔洋は1点を追う五回、米倉の右前打と敵失、犠打で1死二、三塁とし、代打岸川の適時打で同点。続く赤尾の犠飛で勝ち越した。守っては五回に救援した右腕松永が走者を背負いながらも無失点でしのいだ。
 日大三島は一回に綱島の三塁打と寺崎の一ゴロで先制したが、先発関野が中盤に翔洋打線につかまった。救援の永野も相手の攻勢をしのぎきれなかった。

総力戦 攻撃で主導権 最強ノーシード 激戦区駆け上がる
 東海大翔洋は18安打の猛打で、日大三島の守備に重圧を掛け続けた。14残塁、5得点にとどまったことは反省材料ではあるが、勝ち越しの犠飛を放った赤尾は「3人で(攻撃が)終わることなくチャンスはつくれた。常に主導権はこっちにあった」と焦らなかった。
 総力戦で勝ち取った決勝進出だ。ヒーローはいない。5打点を5人で挙げた。五回に同点打を放ったのは代打の岸川。森下監督が「芯で捉えるのがうまい」と評価する2年生が初球の内角直球を捉えて右前に運んだ。「狙い球は決めていない。初球をしっかり振ることだけを意識した」と岸川。続く赤尾も打順を準々決勝の2番から8番に下げ、調子が上がらない中で「最低でも外野フライ」とチーム打撃に徹した。
 大会前から最も恐れられていたノーシードが選抜出場の常葉大菊川に続き、昨夏の王者を撃破した。激戦区を戦いながら、大切にしてきたのは「チャレンジャーの気持ち」と米倉主将。形にはこだわらない。「何が何でも相手より1点でも多く取っていればいい」。2004年の初出場以来、19年ぶりの甲子園へ。束になって“ラスボス”(最後の大きな敵)を倒しにいく。(運動部・結城啓子)

松永が好救援
 東海大翔洋の右腕松永が五回に救援し、5回を5安打無失点で反撃を封じた。「投手陣にとって3失点は全く問題ない。(野手が)絶対に取り返してくれると思っている」と落ち着いていた。
 「準々決勝の疲れが残っていた」と明かすが、五回表の先発小根沢の打順に代打が送られた時点で気持ちにスイッチが入った。「最初は緊張していて球がばらついたけれど、回を重ねて修正できた」
 激戦区を勝ち上がるごとに自信を付けてきた。内外角に投げ分けるだけでなく、前後に揺さぶって打ちとるすべを身につけ「面白くなってきた」と駆け引きを楽しむ。決勝の相手、浜松開誠館は「体が大きくて振ってくるイメージ。まずは気持ちで負けないこと」と強気で立ち向かう。

日大三島連覇ならず 根性の主将永野、投打で奮闘
 試合終了後、日大三島の永野は一人、バックスクリーンを見詰めていた。昨年の春夏の甲子園を経験した主将。「根性がある」と永田監督が評するように、幾度も受けた叱咤(しった)に食らい付き、背中でチームをまとめ上げた。
 大会を通じて20打数13安打の打率6割5分。この日も3安打を放ち、救援したマウンドでは10安打を浴びながらも大量失点を許さなかった。投打で奮闘する永野。チームメートからの信頼は絶大だった。
 連覇はあと一歩のところでついえたが「このメンバーじゃなかったら自分はどうなっていたか。3年生には感謝しかない」と永野。「来年、また頑張って甲子園に行ってほしい」。後輩に夢を託し、高校野球に別れを告げた。(運動部・吉沢光隆)

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