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大自在(10月24日)世界最古のダービー

 多くの元サッカー選手に認知症が判明しているイングランドでは、現役時代のヘディングが頭や脳に及ぼす危険性を指摘する声が根強い。イングランドサッカー協会はユース年代の練習でヘディングを制限する指針を示しており、今季から12歳以下の試合での禁止を試験的に導入する。
 牛革で作られていた昔のボールは、水分を含むと「鉄球」のように重くなったそうだ。初めてヘディングをした人は、さぞかし勇気が必要だったことだろう。英中部の工業都市、シェフィールドのクラブの選手だといわれる。
 1857年に創設され、現在アマリーグに所属するシェフィールドFCは、国際サッカー連盟(FIFA)から世界最古のクラブとして認定されている。「英国のダービーマッチ」(ダグラス・ビーティ著、白水社)によれば、シェフィールドFCと近隣クラブとの試合が世界でもっとも歴史の古いダービーマッチとされる。
 シェフィールドには、ウェンズデイとユナイテッドのプロがある。かつて世界の鉄鋼業をリードしていた都市の両軍の対戦は「スチールシティー(鉄の街)ダービー」と呼ばれる。これまで150試合近く戦い、ほぼ互角。
 ただ、近年は昇降格によるリーグの違いで公式戦がない年もある。それでもたまに対戦するからこそ、ダービーはいつもより熱くなるのだといえよう。
 J1残留争いで火花を散らしたおとといの静岡ダービー。清水エスパルスとジュビロ磐田は、文字通りの「痛み分け」に終わった。県内サッカーファンも心が痛む。残りは2試合。

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