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これがほんとの日替わり定食 毎日新作3年超、ローテーションなし 磐田の日本料理店「やまに」

 磐田市塩新田の日本料理店「お食事処やまに」店主の鈴木保雅さん(50)が、毎日違う定食のおかずを作る日替わりランチの提供を続けている。一切メニューをローテーションしない“真の日替わり”に挑み、3年以上にわたって新作を生み出してきた。新型コロナウイルス禍による休業もあったが、9月7日に700メニューを達成する。

これまでに手掛けた日替わりランチのおかずの記録
これまでに手掛けた日替わりランチのおかずの記録
毎日おかずが違う日替わりランチの提供を続ける鈴木保雅さん(左)と妻の弘子さん=8月下旬、磐田市塩新田のお食事処やまに
毎日おかずが違う日替わりランチの提供を続ける鈴木保雅さん(左)と妻の弘子さん=8月下旬、磐田市塩新田のお食事処やまに
これまでに手掛けた日替わりランチのおかずの記録
毎日おかずが違う日替わりランチの提供を続ける鈴木保雅さん(左)と妻の弘子さん=8月下旬、磐田市塩新田のお食事処やまに

 同店は元々、完全予約制の宴会・仕出しの店だった。鈴木さんは父親から経営を引き継いだ2019年5月に店舗を改修し、ランチ営業にも乗り出した。「毎日来ても飽きない店にしたい」。売りの一つとして始めたのが、おかずを変え続ける平日10食限定の日替わり定食だった。
 和食店ながら、ジャンルにとらわれず、多国籍なメニューを提供している。休業日に訪れた別の飲食店のメニューから着想を得ることも多い。ロシアによるウクライナ侵攻への抗議の意味も込め、テレビ番組で知ったウクライナの首都キーウのチキンカツ風郷土料理を作ったこともあった。
 価格は、ランチで最も安い1100円に設定。日替わり用に仕入れる食材もあり、原価率は高くなる。「もうけよりも、お客さんを楽しませたい一心」と鈴木さん。メニュー考案や仕込みなどで日々忙しいが、「アイデアが思い浮かばない時はしんどいが、メニューを考え、作ることがとにかく好き」と前向きに取り組む。
 妻でおかみの弘子さん(49)も、SNSで日替わりメニューを欠かさず投稿し、夫の挑戦を支える。SNSを見て来店してもらうだけでなく、「家庭での夕食作りの参考にし、やまにの味を自宅でも楽しんでもらいたい」との思いもある。
 700メニューを達成する7日から3日間は、先着10組に新作の土鍋プリンを無料で振る舞う。鈴木さんは「少なくとも千メニューを達成するまでは日替わりを続けたい」と意気込んでいる。月曜、第3火曜定休。

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