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ホテルクラッド(御殿場市)鈴木一成支配人 地元の産品、体験の場に【キーパーソン】

 御殿場プレミアム・アウトレット敷地内に2019年12月に開業し、国内最大級の体験型ショッピングリゾートの一翼を担う。経営戦略や地域との関わり方を聞いた。

鈴木一成支配人
鈴木一成支配人

 -ホテルの現状は。
 「21年度の年間稼働率は53%程度。目標の74%には届かなかったが、小田急リゾーツが運営する箱根のホテルよりも高く、かなり伸びたと感じている。アウトレットモール敷地内のホテルは国内唯一で、圧倒的な地の利がある。屋外施設のアウトレットはコロナ下でも集客力が高く、ホテルのリピーターも増えている」
 -今後の戦略は。
 「全体の4割を見込んだ訪日外国人客と、1割を想定した団体客が戻るには1~2年はかかるだろう。それまでは国内個人客と募集型の団体旅行客を呼び込む。サウナブームを追い風に、併設の日帰り温泉の誘客を強化している。富士山を望みながら入浴できるのが特長。2~3月に小田急線の各駅と車内に広告を出した。御殿場市内の他の温泉施設と連携したキャンペーンも始めた」
 -地域との連携は。
 「コロナ禍で経済が冷え込んだ御殿場を盛り上げようと、老舗茶園と連携して和紅茶を作り、夏ごろに一般販売を始める。来訪者の滞留時間が短いことが御殿場の課題と聞いた。アウトレット内に立地する利点を生かし、お手伝いをしたい。レストランに、卵やしょうゆなど地元の魅力ある品を置いている。体験してもらい、購入のため街中に出てもらえれば。地元店舗の商品開発やストーリーづくりにも協力したい」

 すずき・かずなり 1984年、国際観光(現・小田急リゾーツ)入社。神奈川県箱根町のホテルはつはな支配人などを経て現職。同町出身。56歳。

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