
やり直しの裁判で無罪となった袴田巌さんの弁護団は、国と県を相手取った国家賠償請求訴訟について請求額を約6億円とする方針を決めました。
1966年に静岡県清水市(現・静岡市清水区)で一家4人が殺害された事件で、袴田巖さんは一度は死刑が確定しましたが、2024年、やり直しの裁判で無罪となりました。
関係者によりますと、冤罪の責任を問うために国と県に約6億円の損害賠償を求める方針を固めたことがわかりました。
請求の内訳としては、身柄拘束されていた期間に働いて得られたはずの利益や、不当に拘束されたことによる死への恐怖に対する慰謝料などが含まれています。
再審事件の国賠訴訟の請求額では過去最高額になるとみられています。
2024年に再審で無罪が言い渡された9月26日に合わせて、提訴する方針です。