[毎週土曜日]朝7:30~11:00
パーソナリティ 洋輔・影島亜美
番組はこちらからお聴き頂けます。
今回はこのコーナーでよく耳にする「静岡県事業承継・引継ぎ支援センター」の担当の方々にスタジオにお越しいただいたのでお話を伺ってきたいと思っております。
「静岡県事業承継・引継ぎ支援センター」の統括責任者で中小企業診断士の清水至亮さん、そしてサブマネージャーの颯佐光訓さんです。よろしくお願いします。
洋輔:まずは「静岡県事業承継・引継ぎ支援センター」についてどんなことを目的としている団体なのか、清水さんの方から教えていただいてもいいですか。
清水さん:長い名前で申し訳ありません。私達とセンターは中小企業の事業承継問題、これを一緒に考えて解決に導くために国が運営している相談窓口です。全国の各都道府県に一箇所ずつ設置されておりまして、静岡では私たちが運用しているということでございます。
事業承継、あるいは後継者問題ですね、こういったものに関する相談であれば、なんでも受け付けます。おまけに無料で受け付けると、このような仕事をしているところでございます。
今日は私以外にもサブマネージャーが一人いますけれども、たとえば税理士、中小企業診断士、それから金融機関の職員等々が、無料かつ秘密厳守でご相談に応じております。また必要に応じて、弁護士の先生や公認会計士の先生、こういった方々にも入っていただいてチームで解決を行っている組織です。
洋輔:ちなみに清水さんと颯佐さんはその中で日頃はどんなお仕事をされているんですか。
清水さん: はい、私は統括責任者っていう名前なので全体を統括するんですけれど、それ以外に今日こうやってお邪魔しておりますけどもこういったマスコミ対応だとか、あとはセミナーとか講演会ですね、こういったところで事業承継の大切さですね、早く取り組みましょう、ということを皆さんに訴えかけるような、そんな仕事をしてるわけですね。
洋輔:颯佐さんも同じような仕事をされているんですか。
颯佐さん:私は東部地区のサブマネージャーなんですけど、主に後継者がいらっしゃらない事業者様からの相談対応だとか、事業承継に関するアドバイスやお相手先探しですね。最終的に事業承継が完了するところまで伴走型でご支援をさせて頂いております。
清水さん:すごく多いですよね。とくに最近、これまであまり表に出てこなかったような案件が非常に増えてまして、いろいろな相談があるんですが、大体年間1000件近い相談を私たちのセンターで受け付けております。例えばお子さんがいらっしゃっても、あるいは一緒に働いていてもなかなかコミュニケーションが取れていない、親子の会話ってなかなか少ないので、そこで円滑に事業承継をするためには誰かが入るって事がすごく重要なんですよね。私たちはそういった仕事をしているわけですけども、中には後継者が本当にいなくて困っていると、こういったところも多くて、だいたい毎年、年間200件ほど新規に相談を受けていると、これをどうやって解決するかというのが私たちに課せられた仕事ということになります。
洋輔:本当にそういう困った時にいろんなサポートを受けるために「静岡県事業承継・引継ぎ支援センター」に行くと無料で相談できるって事なんですね。
清水さん: そうですね。
洋輔:後継者の問題っていうのは飲食業だけではなくて、いろんな業界で問題になっているじゃないですか。心強いですよね。そういうところがあるとね。このコーナーでは県内各地で長年頑張ってきた後継者がいなくて困っているという飲食店やすでに引継ぎ支援センターのサポートを受けてお店を引き継いで頑張っているという若いオーナーさんなどに僕自身が取材しに行ってきたんですけど、特にお店を引き継いでいるオーナーさん達はこちらの引継ぎ支援センターに相談してよかったと全員おっしゃっていたんですけど、自分のお店を持ちたいと考えている事業者さんたちにこの引継ぎ支援センターに相談することで、どのような可能性が広がるのか教えていただいてもいいですか。
洋輔:確かにそうですよね。そろそろのんびり暮らしたいけどって思っているお店のオーナーの方がお店をたたむのはもったいないなあと思っていて、それとお店を持ちたいと思ったけどなかなかいい物件が見つからないとかいろんな悩みがたくさんある中でそれをマッチングさせてるって事なんですよね。
資金面とかの悩みを考えてマッチングのサポートをされるわけなんですけど実際にどのような流れでそれが執り行われてくんですか。
颯佐さん:まずは事業承継に関するお問い合わせについては引継ぎ支援センターの方にお気軽にご連絡をいただきたいと思います。その後お近くの商工会、商工会議所、あとは金融機関でご相談に応じます。センターのスタッフがお話を伺いさせていただきまして必要な情報提供だとかアドバイスを行わせていただいて、また先ほど清水からもありましたけど必要に応じて弁護士の先生だったりとか公認会計士など専門家と連携をしながらスムーズな事業承継というのができるように支援をさせて頂いております。
影島アナ:すごく頼りになりますよね。「静岡県事業承継・引継ぎ支援センター」が立ち上がってから今まで何件ほど引き継ぎに成功されたのですか。
洋輔:引き継いだ後も、困ったことがあったら、いろいろ相談にのっていただけるということですよね。
清水さん: はい。センターがある限りは、続くということですね。
洋輔:それはうれしいですね。個人店だと息子さんとか娘さんが引き継いでいくっていうイメージがあったんですけどそういった考え方だけではないんですね。
颯佐さん:そうですね。「事業承継ケース」っていうのに応じてですね、後継者が誰になるかっていうによって変わるんですけれども、親族への承継だったりとか、あとはそこで働いてる役員さん・従業員さんへの承継、あとは企業や個人といった第三者に引き継ぐ方法っていう風な形で分類されております。
洋輔:9月からこの番組やアットエスと提携して展開してきましたが反響とかありましたか。
清水さん: はい、静岡新聞社あるいはアットエスと連携しているって事はこの事業所のことをより多くの方に知っていただきたくてやったわけですけれども、実際に直接お問い合わせをいただいて、近日中にお引き合わせをする料理屋さんもありますし、お蕎麦屋さんでは面談をした上でアルバイトとして蕎麦打ちを実際にやってらっしゃる方もいらっしゃいます。ものすごく反響が大きかったなあと思っています。
洋輔:うれしいですね。(そのお蕎麦屋さんは)蕎仙さんですよね。(後継ぎの)話がすすんでいるってわかると僕はめちゃめちゃうれしいです。
あらためて後継者について悩んでいるオーナーさんや新しく事業をはじめたいと考えている方に向けてアドバイスとかメッセージをお願いします。
颯佐さん:はい。事業承継っていうのはとてもデリケートな問題なものですから、ご家族も含めてなかなか相談しにくいものだと思うんですけれども、「静岡県事業承継・引継ぎ支援センター」は事業承継の駆け込み寺として存在しておりますので、ぜひお気軽に声をかけて頂きたいと思います。秘密については必ず絶対に守りますのでご安心ください。
新たに事業を始めたい方も、ゼロからの起業ではなくて今ある事業を引き継ぐ創業方法があるっていうことをまずは知っていただきたいと思います。
ご興味があればお気軽に最寄りの商工会・商工会議所・金融機関にご相談をいただきたいと思います。
洋輔:ほんとうに駆け込み寺なんですね。
改めて今回はお話しを聞いて、僕自身も正直な話、いろいろ「引継ぎ支援センター」って言ってる中でどういうことをされてるのか、ちょっとまだわかってなかった部分があったんで今回はお話を伺ってとても良かったです。ありがとうございます。
この時間は「静岡県事業承継・引継ぎ支援センター」の統括責任者で中小企業診断士の清水至亮さん、そしてサブマネージャーの颯佐光訓さんにお話を伺いました。