[毎週土曜日]朝7:30~11:00
パーソナリティ 洋輔・影島亜美
番組はこちらからお聴き頂けます。
長年地元で愛されている味、この先もずっと続けてほしいお店をSBSラジオ「サタデービューン」のパーソナリティ洋輔が取材していきます。
今日ご紹介するのは伊東市十足、大室山の麓にある「手打ち十割蕎麦 蕎仙」です。
まずは店主の横山洋子さんにお店についてお話を伺いました。
洋輔:「手打ち十割蕎麦 蕎仙」にやってきました。とてものどかなところで日本風の懐かしい雰囲気がありますね。お店に入っていくとさまざまな手作りの物も飾ってあるんですが、
早速店主の横山洋子さんにお話を伺っていきたいと思います。
お店を始めたきっかけというのは何かあるんですか。
店主横山さん:(伊東に)移住してきて畑をしたり楽しんでいたんですけどちょっと退屈しましてね。人との出会いが欲しいなと思って、お客様と出会いが少しでもあれば…。1日3人でも5人でもおしゃべりできるかな、そんなふうに思ってそこでお蕎麦屋さんがひらめいたわけ。
洋輔:じゃあ、もともと住居だったところが今お店になっているということなんですね。蕎麦打ちはどうやって覚えられたんですか。
店主横山さん:以前住んでいたところの近くに師匠がいるんですけど、そこの先生のお蕎麦が十割蕎麦の極細で1ミリの蕎麦っていうのにこだわる先生で。目の前で製粉して、挽きあがったものをその場で打つ、それをさせてくださって、もうその魅力にハマりましたね 。
洋輔:1 ミリのお蕎麦を打つ、しかも十割蕎麦って結構ハードルが高いというか、すごく難しいことだと思うんですけど、もともとそういう細かい事ってお好きだったんですか。
店主横山さん:細かきゃ、細いほど燃えるタイプです。
洋輔:お店に入ってきてからずっと気になっているものがあって。「モラ」っていうパッチワークの種類の作品がたくさん飾られてるんですけど、横山さんもずっとこのパッチワークとか「モラ」をされてたんですか。
店主横山さん:そうですね。前職の頃から趣味はパッチワークだったんですね。講師(の資格)をとったりして教えたりもしていました。
店主横山さん:北海道の北空知から(取り寄せています)。ここは伊豆ですので、本わさびのおろしたてのものをご用意していますので、蕎麦の上にのっけて、つゆは(蕎麦の)下だけつけて、わさびからお口にいれる、それが一番おいしい(食べ方の)ようです。
洋輔:わかりました。いただきます。美味しい! 十割蕎麦ですよね。なんか喉越しがすごくいい。本当に十割蕎麦かなって思うくらいなんですけど。
洋輔:本当に美味しくって、十割蕎麦ってつなぎが入っていないからすごく打つのが難しいんですよね。もともと横山さんは、以前静岡で小学校の先生をされていたりとか、パッチワークの講師もされていたキャリアがあって、「細かければ細いほど燃えるって」とおっしゃっていてそのフレーズがすごく印象に残りました。
今後のお店の運営についてどんなふうに考えているのか伺いました。
洋輔:とっても美味しいお蕎麦をいただいて、(お客さんが)2時間待つぐらいの蕎麦だというのも納得なんですけど、横山さん今お店を継いでくれる方を探してるって言うのは本当ですか。
店主横山さん:かなり前からそれは自分の中にあって勝手に閉めればそれはそれでいいんですけど、もったいないかな、お客さんも是非ずっとやってくださいとおっしゃってくださるし、なんとかつなげていくには自分の年齢っていうのは逆らえないわけで、だからどなたか、自分が元気なうちに後継者を育てるなり、引き継いでくださる方を見つけるなりして
「蕎仙」を残していきたいっていう気持ちは大いにありますね。
洋輔:お店を継いでほしいというのはどのようなカタチで継いでほしいとか理想はありますか。
店主横山さん:その(引き継ぎの)ために「蕎仙」を株式会社にしたんですね。それまでは個人商店だったんですけど、それを意識してから株式会社にしました。そしたら(継ぐ時に)トップを変えればいい、社長さんを変えればいい、株式を譲渡すればいい。あとは全部、建物から従業員さんから全部使っていただければいいと、そういう感じでね。もちろん売ったり買ったりじゃなくてうまくいけば、続けていただきたい。
店主横山さん:もちろん、させていただきます。今までもそういうことがいっぱいありました。でも職人さんだけ私が今育てても後を任せられないじゃないですか。だから経営も、技術もっていうことを私は求めているから。
洋輔:横山さんが今されてることを全部継いでくれる人が必要っていうことですか。
店主横山さん:できればね。でもそれが無理なら、(例えば)二人でやって僕が経営やりますよ、って言う人がいてもいいかもしれないし、上手な蕎麦を打ちますよ、っていう人がいてもいいかもしれないけれど、できれば全部できたほうがいいにこしたことはないです。
洋輔:観光シーズンには2時間の列ができることもある人気店ということで、ずっとこの味を続けて欲しいというお客さんの声も多いんですって。そんな期待に応えるためにも継いでくれる方を探している横山さんなんですが、お店はもう株式会社にしているので準備も整っているとのことなんですね。
最後に横山さんに未来の後継者の方へのメッセージもお聞きしました。
店主横山さん:たんに蕎麦っていってもそば豆腐であったり、そばの実のリゾットであったり、そばの粉とか実とかを使うとまだまだ色んな余地があるんでね。今までもそばがきぜんざいを作ったり、揚げそばがきを作ったりとか、色々生み出してきたんでね。そういうアイデアも、一緒に楽しめれば(いいですね)。
今現在、お蕎麦を打てなくても、お蕎麦が好きだったら、ぜひ一緒に蕎麦打ちをして、そして美味しいお蕎麦料理を作って、それでお客さんとの出会いを楽しんでいける方だったらいいなと思うんですけどね。
洋輔:今回は 「手打十割蕎麦 蕎仙」の店主横山洋子さんにお話を伺いました。横山さんありがとうございました。
蕎麦打ちの技術はなくても蕎麦が好きであれば一から指導してくれるということです。
お店の運営に興味がある方は是非一度、静岡県事業承継引継ぎ支援センター(054-275-1881)にお問い合わせください。
DATA
■手打十割蕎麦 蕎仙
住所:静岡県伊東市十足329-6
TEL:0557-45-6681
営業時間:11:00~15:00 ※そばが終了次第閉店
定休日:火曜日 ※月2回水曜日休みあり