「時代の流れとはいえ いいものは残したい」静岡県の私立高校で合格発表 インターネットのみの発表増えるなか...受験番号の掲示続ける学校も

15の春です。静岡県内の多くの私立高校では2月14日、合格発表が行われ、受験生や家族が喜びを分かち合いました。インターネットのみでの合格発表が多い中、受験番号の掲示を続ける学校もあります。

緊張した面持ちで発表を待つ受験生…
2月14日、高校入試を行った県内の39校すべてで合格発表が行われました。

<合格した受験生>
「あるあるあるある!」
Q. ありました?
「ありました」

静岡市の東海大静岡翔洋高校では正午に合格者の受験番号が掲示され、合格した受験生は、保護者や友人と抱き合ったり写真を撮ったりして喜びを分かち合いました。

<合格した受験生>
「努力してよかったという気持ちです」「部活と勉強を両立して自分の将来の夢に向かって頑張りたいと考えています」

<保護者>
「きょうも胃が痛いなんて言っていたので肩の荷が降りたかな」

<受験生>
「友達も親も先生もいろいろ助けてくれたし、心のつかえが一つとれた感じがします」「アニメを一気に見ようと思います」

春の風物詩ともいえるこの受験番号の掲示。教員の業務の負担を減らすことなどを目的に、県内の公立高校は去年から取りやめていて、私立高校でも多くがインターネットなどでの発表のみとなっています。

<東海大静岡翔洋高校 村上英治校長>
「時代の流れとは言えいいものは残したいと思って。おめでとうと声をかけて生徒たちがニコッとほほえみを返してくれるのは教師としても喜びですよね」

こちらの高校では校内掲示のほか、インターネット、学校や自宅への郵送と4つの方法で合格通知を出していますが受験生は、掲示板で番号を直接確認することで喜びが増すといいます。

<合格した受験生>
「(番号を)探すのが夢だったので掲示で良かったなと思います。番号を見るときの緊張感があって、あるときの達成感、嬉しさがあっていいと思います。一人でネットで見るのも楽しそうでいいなと思うけど、この雰囲気も楽しいと思います」

<山口駿平記者>
「富士市の富士見高校です。まもなく5分ほどで合格発表がされるのですが、会場に来ている人はほとんどいません」

富士市の富士見高校でも、合格発表の掲示が行われましたが発表時刻にいたのは保護者数人でした。

<喜ぶ受験生親子>
「あ!いる!」

受験者数は約750人ですが、その後も学校に訪れたのは20人ほど。それでも…

<受験生>
「実感できたのと、合格できてうれしい。インターネットとかより、紙で見る方が安心するし、間違いとかもないと思うので紙が一番」

<受験生の祖父>
「やっぱりこういう張り出した方がいいですね。喜びは大きいですね」

富士見高校は、今後も地元の中学校と連携しながら、合格発表の形を考えていきたいとしています。

<富士見高校 小川明浩教育部長>
「地元の中学校の受験生が多いので、その学校の『合格発表を見に行かせる』という教育をこちらでも続けていただけるように今でも校内掲示を行っています」

合格した受験生の皆さん、おめでとうございます。喜ぶ姿はこちらもうれしくなりますが年々、こうした受験番号の掲示を行う学校は少なくなっています。

SBSが県内の私立高校39校に調査した結果、校内掲示を行う学校はわずか5校でした。ほとんどがインターネットでの発表や中学校への郵送のみということです。

2025年から掲示を取りやめた静岡市内の高校に話を聞くと、「公立高校が去年取りやめたため足並みをそろえた」「身に訪れる生徒が少なくなったことや教員の負担軽減のため」としています。少し寂しさもありますが、教員や在校生たちが何らかの形でお祝いを伝える機会があればいいなと感じます。

「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA

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