静岡市は東名高速道路の日本平久能山スマートインターチェンジ南側の土地利用について、11月22日から市民の意見を募るパブリックコメントを始めました。大規模な商業施設の誘致に向けて条例に基づく指針の改正を目指します。
<静岡市 難波喬司市長>
「あれだけの面積で面的なまちづくりができるのは、おそらくこれが最後のチャンスだと思います」
静岡市の難波市長が「最後のチャンス」とうたった肝いりの事業が動き出しています。
<植田麻瑚 記者>
「日本平久能山スマートインターの南側には、耕作放棄地など広大な土地が広がっています。静岡市は最適な土地利用を行うため、パブリックコメントを始めました」
静岡市は、スマートインター南側の宮川・水上地区で「広域交流ゾーン」と位置付けた約32ヘクタールに大型商業施設の誘致を目指しています。しかし、誘致には大きなハードルとなっている条例があるのです。
<静岡市 田辺信宏市長(当時)>
「今回の条例は大切な条例です。静岡は静岡らしい秩序のある商業環境をつくる」
静岡市は2013年、郊外などに出店する店の売り場の面積を8000平方メートルまでに規制することなどを盛り込んだ条例を施行しました。大型店を展開するスーパーやホームセンターは「自由競争を阻害する排他的な条例」として反発しましたが、中心市街地の商業関係者への配慮として全会一致で可決されました。
しかし、2024年10月に静岡市の商業振興審議会で条件付きで上限面積を緩和する案が示されたのです。条例に基づく指針が改正されれば、売り場面積は現行の1.5倍となる1万2000平方メートルとなり、11月22日にこの改正案について市民の意見を募るパブリックコメントが始まりました。
<静岡市 難波喬司市長>
「大きな店舗がいくつかポンポンと並ぶものとは状況が違うので、中心市街地への影響はない、ほとんどないと考えています」
周辺でいちご園を営む佐藤さんは「農村の風景がなくなるのは寂しい」としながらも耕作放棄地となっている場所が生まれ変わることに期待を寄せています。
<いちご園三軒屋 佐藤孝志代表>
「できたときだけ賑わうような施設ではなくて、ずっと長く続いて皆さんに便利に愛されて親しまれる施設ができればいいなと思っています」
現在の店は商業施設の区画と重なるため、約300メートル離れた場所に移転することになり、2024年度中に土地の造成が始まるといいます。
<いちご園三軒屋 佐藤孝志代表>
「これを機会に農業はやめてしまう方がほとんどだと思います。地域に雇用が生まれたり憩いの場所ができたり、複合的にいろいろなものができて住みやすい、集まりやすい場所ができればいいなと思います」
難波市長が謳う「最後のチャンス」は活かせるのか…。静岡市は12月23日までパブリックコメントを実施し、その後再び審議会で諮る予定です。