発がん性が指摘される有機フッ素化合物=PFASが、静岡市清水区の化学工場周辺で高濃度で検出されている問題をめぐり、静岡市は工場周辺で実施したモニタリング調査の結果を公表しました。
市は2023年10月から、工場周辺の水路や地下水でPFAS濃度の調査を毎日実施していましたが、三保地区の井戸2地点で数値の変動がなくなってきたことを受け、2024年1月から、頻度を週3回程度に減らし、モニタリング調査を行ってきました。
調査の結果、工場前の水路では、暫定目標値を下回ってきたものの、工場西側では34倍(1月29日調査)、三保雨水ポンプ場では200倍(1月31日調査)のPFAS濃度が検出されたことが分かりました。

三保雨水ポンプ場では、2023年12月に暫定目標値の220倍のPFAS濃度が検出され、工場側が活性炭を使った浄化装置を設置しました。しかし、その後の調査でも依然として高い濃度が検出され、2月7日の検査では、ろ過装置を通る前が5,000ナノグラム(暫定目標値の100倍)、通った後が6,000ナノグラム(暫定目標値の120倍)と、効果が発揮されていません。
市は、浄化装置の規模の拡大や、ポンプ場に流れてくる水路の地下水から水を吸い上げるなど、対策を検討したいとしています。