FCガウーショが初V 清水エスパルスU-12清水に2-1 創設3年目で主要大会“三冠”達成<NTT西日本グループカップ静岡県U-12サッカー大会>
少年サッカークラブの静岡県ナンバーワンを決める「NTT西日本グループカップ第56回静岡県ユースU-12サッカー大会」決勝が2月11日、静岡県袋井市のエコパスタジアムで行われ、FCガウーショ(中部)が清水エスパルスU-12清水(中東部)を2-1で下し、創設3年目で初めての優勝を果たした。
4年ぶり2回目の優勝を目指す清水に対し、ガウーショは全日本U-12選手権静岡県大会、Sリーグに続く“三冠”を狙った。前半は一進一退の攻防、清水は組織的な崩しから、杉浦玄理選手(6年)がゴールに迫れば、ガウーショは個人技で対抗。J1川崎フロンターレの下部組織入り内定の月見里遥希選手(6年)が巧みなフェイントからのシュートで清水ゴールを襲う。
両チーム無得点で迎えた後半2分、ゲームが動く。ガウーショは、夏目桜大選手(5年)のCKが相手のオウンゴールを誘発し、先制する。さらに7分、田村颯芽選手(6年)のロングフィードに抜け出した途中出場の三浦蔵人選手(6年)がシュート、一度は相手GKに阻まれるが、こぼれ球を三浦選手が押し込み、2‐0とリードを広げる。
午前中に行われた準決勝に続くエコパでのゴールに、三浦選手は「決勝でゴールを決めることはなかなかできないこと。素晴らしいスタジアムでの2ゴールはめちゃくちゃ気持ちよかった」と笑顔を見せた。
対する清水は、後半10分、杉浦選手がPKを冷静に沈め、これで1点差。さらに猛攻を仕掛ける清水の前に立ちはだかったのが、身長143センチ・ガウーショの守護神池上稜選手(5年)。「6年生と一緒にプレーできる最後の大会、絶対優勝したい」と大舞台に臨んだ池上選手。18分、スルーパスに抜け出した杉浦選手のシュートを右足一本でストップ。「これまでやってきたことに自信をもって、冷静にプレーできた」と胸を張った。ゲームはこのままタイムアップ。「相手にいくら点を取られても、取り返すサッカーで三冠を狙った」(杉澤旺甫キャプテン=6年)ガウーショが集大成の大会で見事、有言実行を果たした。
【NTT西日本グループカップ第56回静岡県ユースU-12サッカー大会決勝=2月11日、エコパスタジアム】
FCガウーショ2(0-0、2-1)1清水エスパルスU-12清水
<得点者>
【ガ】オウンゴール、三浦蔵人
【清】杉浦玄理(PK)
⚽…クラブ創設わずか3年で、静岡県内の主要大会を総なめしたFCガウーショ・柴原誠監督(31)がチーム作りで大事にしたのが、個々の力だ。「目先の1年ではなく、中学、高校、大学、さらに大人と、長いスパンで考えて育成をしている。一人一人の個性をつぶさないように。その中でずっと積み上げてきたものが、個のストロングの部分。この子はここができて、この子はこれができると長所を伸ばすことをひたすら取り組んできた」という。
そのうえで、「多分、エスパルスの選手たちよりできないことは多いと思うが、できることが抜けている感じ。その部分を徹底的に育てた。決勝戦を見た人たちは『個が強い』という印象が残ったと思うが、今大会、そこが光り、ピッチで表現してくれた、結果を出してくれた彼らはさすがだなと思う」と選手たちの成長ぶりに目を細めた。
まだまだ若い街クラブだが、結果を残し続けたことで、注目度はうなぎのぼりだ。入団希望者も急増しているという。「個人的な目標」と前置きしながら、「彼らはこれからプロなど、いろんなところで活躍すると思うが、引退後、彼らに『ガウーショに帰ってきたい』って思えてもらえるようなクラブにしたい」。プロの世界の厳しさを身をもって経験した31歳の若き指揮官は、クラブとしてのさらなる成長を誓った。
【準決勝の結果】
【NTT西日本グループカップ第56回静岡県ユースU-12サッカー大会準決勝=2月11日、エコパスタジアム】
□清水エスパルスU-12清水4(1-0、3-1)1TOKAI SA
<得点者>
【清】佐藤翼2、バコシュ太陽ヴィンセント2
【T】八木雅士
□FCガウーショ1(1-0、0-0)0掛川JFC
<得点者>
【ガ】三浦蔵人
【掛】なし
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