
静岡学園のテクニシャンMF山縣優翔「今年は飛躍の年に」タイトル獲得で決意新た!<静岡県高校サッカー新人戦・決勝>

決勝の浜名戦でボールをさばく静岡学園の山縣(7)=エコパスタジアム
静岡県高校サッカー新人戦で3年ぶり17度目の頂点に立った静岡学園の中で、大会を通じて異彩を放っていたのが1年生ボランチの山縣優翔(大阪・千里丘FC出身)だ。
中盤の底に陣取り、かじ取り役を担っている。サイドで立ち往生する仲間に近寄っては、自分の足元を指差してボールを要求。巧みなテクニックで狭い局面を打開し、長短のパスを両足で散らしていく。
静岡学園OBで清水エスパルスの川谷凪らを輩出した千里丘FC出身。中学3年時の夏に静岡学園の練習に参加し、「自分が一番成長できる場所」と確信。U-15日本代表の肩書きを引っ提げ、大阪からやって来た。
準決勝の浜松開誠館戦で攻守に貢献した静岡学園の山縣(右)=愛鷹広域公園多目的競技場
入学後すぐにAチーム入り
入学後はすぐにAチーム入り。昨年は定位置こそ確保できなかったが、プレミアリーグで先発起用されたことも。神田奏真(川崎フロンターレ入団)や高田優(徳島ヴォルティス入団)ら憧れの先輩たちに囲まれながら技術を磨いてきた。「昨年のチームは個性があって、めっちゃ強かった。その中で練習してきたことが自信につながっている」
今大会はチームメートの特徴を把握することを意識してプレーした。周囲は先輩ばかりとはいえ、CチームやDチームから上がってきた選手がほとんどだ。私生活では親しい間柄でも、どんなプレースタイルなのか全く知らなかったという。
「どんな時にボールを欲しがるか、どんなプレーをしたいのか。今大会を通じてそれぞれの個性が分かってきたのは良かった」
準々決勝の常葉大橘戦でサイドチェンジを狙う静岡学園の山縣(中央)=アイスタ日本平
川口監督「ゴールを狙え」
自身の課題は明確だ。今大会は6試合無得点。試合を組み立てることはできたが、得点に直結するプレーは披露できなかった。浜名との決勝では、どうしても自分のゴールがほしくて、最終盤に自らの意思で前線に上がったという。チャンスには絡んだが、ネットを揺らすことはできなかった。「点が取れるボランチでなければ魅力がない。(プロ入りする)奏真君や優君は『個』で得点できる力があったけど、自分にはまだその力がない」。川口修監督からも常に「ゴールを狙え」とハッパを掛けられているという。
「プレミアリーグ開幕までには課題を克服したい。先輩からも『お前がやらなきゃ駄目だ』と言われている。責任を持って、プレーでも声でもチームを引っ張っていきたい」
トロフィーを掲げてはしゃぐ表情にはあどけなさがのぞいたが、中心選手としての自覚は十分。「今年は飛躍の年にしたい」ー。

決勝の浜名戦でプレスを掛ける静岡学園の山縣(右)=エコパスタジアム


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