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⚽Jリーグ CO2削減気候アクション 小野伸二さん、子供教室で啓発も

 Jリーグが「気候アクション」と題し、環境問題に取り組んでいる。公式試合開催に伴う二酸化炭素(CO2)排出量を、2030年までに50%削減することなどを目標に掲げる。

サッカー教室で、子どもたちに気候に関するセッションを行う小野伸二さん(中央奥)ら=4月28日、東京都調布市
サッカー教室で、子どもたちに気候に関するセッションを行う小野伸二さん(中央奥)ら=4月28日、東京都調布市

 背景には、近年の気温上昇や豪雨といった地球温暖化の影響がある。Jリーグでも、大雨による公式試合の中止数が、年間平均で17年以前の2・0試合から18年以降は9・5試合に増加するなど、影響は数字に表れている。また26~27年シーズンから夏開幕となるが、移行議論の際には真夏の猛暑で選手のパフォーマンスが低下するとの分析結果も重視された。
 国際サッカー連盟(FIFA)が40年までのCO2排出量実質ゼロを宣言するなど、地球規模での気候変動を受けた取り組みは近年スポーツ界でも注目を集める。Jリーグの活動もその一つ。23年に「サステナビリティ部」を新設し、公式試合開催に伴うCO2排出量の可視化や、再生可能エネルギーによる公式試合運営を実施。関連企業やファン、サポーターへ向けた意識付けも行う。
 4月28日に東京・味の素スタジアムで開催された元日本代表の小野伸二さん(清水商高出)らによるサッカー教室でも、子供たちに気候変動に関するセッションを行い、イベント終了後には参加者に苗木が配られた。サッカーを通じた取り組みに、教室を共催する明治安田生命の永島英器社長は「家庭で環境問題について考えるきっかけになってもらえれば」と期待する。
 Jリーグは100年構想を掲げてスタートし、昨年開幕から30周年を迎えた。10年後、そしてさらにその先を見据え、快適なサッカー環境の確保への模索を続ける。

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