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人とくるまのテクノロジー展 横浜で開幕 電動化、脱炭素 最新技術を発信 静岡県内輸送機器企業など

 国内最大の自動車技術展「人とくるまのテクノロジー展」(自動車技術会主催)が22日、横浜市のパシフィコ横浜で開幕した。完成車や部品メーカーなど全国の590社が出展。県内企業も電動化や自動運転などの次世代モビリティや脱炭素に関連した独自の最新技術を発信した。24日まで。

ヤマハ発動機の後方認知支援技術「感覚拡張HMI」の体験ブース=22日、横浜市のパシフィコ横浜
ヤマハ発動機の後方認知支援技術「感覚拡張HMI」の体験ブース=22日、横浜市のパシフィコ横浜
ジヤトコの電動バイク向けインホイールモータードライブユニット
ジヤトコの電動バイク向けインホイールモータードライブユニット
鈴木織商のサステナブルに配慮した自動車シート向け布地
鈴木織商のサステナブルに配慮した自動車シート向け布地
ヤマハ発動機の後方認知支援技術「感覚拡張HMI」の体験ブース=22日、横浜市のパシフィコ横浜
ジヤトコの電動バイク向けインホイールモータードライブユニット
鈴木織商のサステナブルに配慮した自動車シート向け布地

 電動化の取り組みを推進するジヤトコは軽・小型車を想定して独自開発した駆動ユニット「eアクスル」とともに、新規事業として電動バイク向けインホイールモータードライブユニットを国内初公開した。坂道を含め高い走行性能を継続的に発揮できる。中国市場に投入を予定し、東南アジアなどへの展開を目指す。佐藤朋由社長は車以外への技術活用にも意欲を示した。
 ユニバンスは二つのモーターと2段変速ギヤを組み合わせたeアクスルで、軽自動車や電動カート、1人乗りモビリティなどを想定した超小型タイプを提案した。エフ・シー・シーは、軽快なハンドリングが実現できる二輪EV向け機電一体ユニットを披露した。
 「人と自動車をつなぐ」技術として注目されるのがHMI(ヒューマンマシンインターフェース)。ヤマハ発動機は開発中の「感覚拡張HMI」を初展示し、高速道での二輪走行を想定した体験ブースを設置した。後方など死角に位置する車を「見る」のではなく、ヘルメット内のスピーカーから流れる警告音を「聞く」ことで直感的に認知支援する。日本プラストは、車内の快適性向上へ、動作に反応して自動開閉するアームレストや容器の高さを調節するカップホルダーを有した電動コンソールを展示した。
 スズキはインドで展開する牛ふん由来ガスを活用した圧縮バイオメタンガス(CBG)車の取り組み、矢崎総業はグループ生産拠点を置く高知県梼原町で進める林業プロジェクトを通じ、持続可能な循環型社会の実現を呼びかけた。
 県産業振興財団もブースを設けた。鈴木織商(浜松市)が着物をリサイクルしたシルク繊維と強度に優れた繊維の融合で開発した車両シート向け布地を展示するなど、中小6社が技術をPRした。
 (浜松総局・山本雅子)

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