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山車横転の現場検証 伊豆中央署、車体用意し状況再現

 伊豆の国市田京の市道で秋祭りの山車が横転し、1人が死亡、18人が重軽傷を負った事故で、伊豆中央署などは3日、事故当時の様子を再現するため、同所で現場検証を行った。県警による事前の聴取を基に、山車のハンドル操作や、ブレーキの役割を果たす「てこ棒」の運用に関わっていた地元の祭り関係者約10人が参加。事故車体も用意し、発生当時の状況を再現して原因の究明を図った。同署は業務上過失致死傷容疑を視野に全容解明を進める。

山車の横転事故の現場検証を行う祭り関係者や捜査員=3日午前11時ごろ、伊豆の国市田京
山車の横転事故の現場検証を行う祭り関係者や捜査員=3日午前11時ごろ、伊豆の国市田京
山車の横転事故の現場検証を行う祭り関係者や捜査員=3日午前11時ごろ、伊豆の国市田京
山車の横転事故の現場検証を行う祭り関係者や捜査員=3日午前11時ごろ、伊豆の国市田京
山車の横転事故の現場検証を行う祭り関係者や捜査員=3日午前11時ごろ、伊豆の国市田京
山車の横転事故の現場検証を行う祭り関係者や捜査員=3日午前11時ごろ、伊豆の国市田京

 現場検証は周辺に交通規制を敷き、午前9時半ごろ開始。事故が起きた下り坂に突入するまでのルートを確認しながら、山車の上には当時乗っていた人と同程度の重さになるよう重しを乗せた。下り坂直前の橋では、引き綱を後ろに回して車体の中に捜査員が入った上で、捜査員5人ほどで車体を押すなどした。
 レッカー車で山車を少しずつ動かすことで、下り坂での動きを再現。坂を下り始めた後に左から右に向かって曲がっている、現場に残った車輪の跡に沿って車体を操作した。引き綱を前方に戻し、関係者がてこ棒を入れてブレーキの制動具合も調べた。山車は斜面に衝突する瞬間までを再現し、転倒まではさせなかった。
 同署によると、山車は長さ約3メートル、幅約2・5メートル、高さ約2・8メートル(山車上部の囲いを付けていない状態)。重さは約1・7トン。事故当時、山車の上でおはやしを行う人や、引き綱を担当する人らを含め、約60人が関わっていたという。
 石堂正樹副署長は「事故当時、誰がどこにいたのか、どんな指示をしたのかを明確にするために現場検証を行った」と話した。

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