「自転車ヘルメット着用」「ルール順守」に重点 春の交通安全運動 静岡県庁前で出発式
春の全国交通安全運動が11日、始まった。20日まで。静岡県内共通の重点は、自転車利用者のヘルメット着用努力義務化が4月に始まったことを踏まえた「自転車のヘルメット着用と交通ルール順守の徹底」など3項目。期間中、県警や県、市町、関係団体が連携して街頭指導や取り締まりを展開し、交通事故の防止と県民の安全意識向上を図る。
県内では10日現在、人身事故件数と負傷者数が前年同期比で増え、死者17人のうち11人を高齢者が占める。自転車事故に加え、園児や小中学生の事故被害件数も増加傾向にある現状を捉え、「子どもをはじめとする歩行者の安全の確保」と「横断歩行者事故などの防止と安全運転意識の向上」も運動の重点に掲げた。
統一地方選の影響で今年は期間をずらし、初日は関係者約70人が県庁前で出発式を行った。大原光博県警本部長は5月が安全利用を促す自転車月間であることも念頭に「交通事故は誰でも当事者になり得る。ヘルメット着用効果の周知徹底などを図りたい」とあいさつ。川勝平太知事は「サイクル文化の『聖地』である本県でも自転車事故は絶えない。人にけがをさせず、自分の命を守るために交通ルール順守とヘルメット着用の推進を」と呼びかけた。
静岡北高自転車競技部の3年生3人は大原本部長に対し、乗車時の着用とルール順守を宣言した。終了後には白バイやパトカーが隊列を組んで出発したほか、ヘルメット装着の警察官8人が自転車で街頭指導に向かった。