平和の地上絵、富士で制作中 世界的芸術家がフレスコ画 9日お披露目へ
大地に巨大なフレスコ画を描くランドスケープアーティストとして、世界を舞台に活躍するフランス出身のSAYPE(セイープ)さん(34)が4日、富士市永田町の中央公園で作品制作を始めた。平和を願い、紛争や衝突を対話で解決することを目指す団体「UNITED VOICES PROJECT(ユナイテッド・ボイセズ・プロジェクト)」が主催した。
セイープさんは同団体と協力し、19日から広島で開催される先進7カ国首脳会議に合わせ、4月末から「日本ツアー」に挑戦している。沖縄と長崎で作品を制作した後、日本を象徴する富士山が見え、核兵器廃絶平和都市宣言を行っている富士市を3カ所目の作品制作の場に選んだ。
作品は、人が手をつなぎ合う絵に地域の特徴をデザインする予定で、制作初日となった4日は同市職員や制作スタッフらと意見を出し合いながら構図を考えた。ドローンを飛ばして上空から見た全体像をイメージしたり、制作スペースにくいを打ったりして作業を進めた。環境に配慮し、水をベースに木炭やチョークを混ぜて作った100%生分解性の塗料を使う。約2週間で自然に消えるという。
セイープさんは「日本を象徴する富士山の元で(作品を制作)できてうれしい」と意気込んだ。完成する見通しの9日午後2時ごろにお披露目会を開く予定。