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水窪の老舗旅館 カフェ酒場に再生 ぴんころさん、雰囲気にほれ開店 浜松市天竜区

 10年前に閉業した浜松市天竜区水窪町の「和泉屋旅館」が、大衆カフェ酒場に生まれ変わった。東京都内で居酒屋を営むぴんころさん(仮名)が旅館の雰囲気や豊かな自然を気に入り、新たな活動拠点に選んだ。館内の改装を前に、往時の写真を集めた特別展を3月に開く。ぴんころさんは「過去の歴史も大切にしつつ、ここで新たな思い出を作りたい」と話す。

和泉屋旅館で大衆カフェ酒場を始めたぴんころさん=浜松市天竜区水窪町
和泉屋旅館で大衆カフェ酒場を始めたぴんころさん=浜松市天竜区水窪町
過去の和泉屋旅館とみられる写真
過去の和泉屋旅館とみられる写真
和泉屋旅館で大衆カフェ酒場を始めたぴんころさん=浜松市天竜区水窪町
過去の和泉屋旅館とみられる写真

 和泉屋旅館は築97年の老舗で製菓店や郵便局が並ぶ通りに位置する。2012年に映画の撮影で同町を訪れた俳優の土屋太鳳(たお)さんが宿泊した。
 ぴんころさんは兵庫県加東市出身。バスガイド、講談師などさまざな経歴を持つ。現在は外国人が多く暮らす新宿区大久保で居酒屋を営んでいる。
 「地方に新たな店を構えたい」と考えていたぴんころさんは昨年12月、不動産サイトで見つけた和泉屋旅館を初めて訪ねた。看板や入り口の力強い筆致の題字に「ほれた」という。老舗の雰囲気に引きこまれ、契約を決めた。山や川に囲まれた水窪も気に入った。
 現在は出張営業として土日祝日を中心に、午後2時ごろから深夜まで開店している。今春から本格営業を始め、メニューを広げる。東京から早くても片道3時間半の生活を送るが「疲れる時もあるがとても楽しい」とやりがいを強調する。
 写真展は3月4~6日の3日間。同町の水窪文化会館で保管する写真などを借り、旅館2階で展示する。昭和時代の「みさくぼ祭り」の写真が中心で、過去の旅館の様子も紹介する。写真は募集中で、店頭では3月2、3両日の午後以降に受け付ける。

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