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静岡人インタビュー「この人」 子どもや高齢者らが使いやすい食事用エプロンを開発した 小沢順さん(島田市)

 故郷の島田市で起業し、幼児や高齢者、介助が必要な人の使いやすさを考えた食事用エプロンを開発した。2021年7月に「obiyaco(オビヤコ)」を立ち上げ、製造・販売を手がける。49歳。

小沢順さん
小沢順さん

 -開発の経緯は。
 「母親の介護の際、既存の介護用品を使いたがらなかったことがきっかけ。パジャマやつえなど無機質なデザインが多く、着る物にもこだわっていた母親のためおしゃれな製品を探し回った。機能性だけでなく見た目も重視し、使う喜びや満足が得られる製品があってもいいのではと考えるようになった」
 -製品づくりはどのように進めたか。
 「傘に使われている富士吉田市の『ほぐし織』と呼ばれる高級生地に出会い、前合わせの形で首元が大きく開くエプロンのデザインを思いついた。市産業支援センター『おびサポ』にアイデアを持ち込み、工場を紹介してもらうなど支援を受けながら試作を進め、クラウドファンディングで第1弾の商品を完成させた」
 -商品の特徴は。
 「子どもや高齢者自身が簡単にかぶることができる。裾部分は取り外し可能な粘着シートでテーブルに固定し、マチのあるポケット部分が食べ物や飲み物をキャッチする。撥水(はっすい)性の高い生地で洗い流しも簡単。子ども向けは特に、出産祝いなどギフトとして人気」
 -今後の目標は。
 「雑貨店や百貨店での販売に向けて準備中で、外出先で使いやすいようにケース付きにするなどの改良を重ねている。介護や育児する人の負担を少しでも軽減し、使う人にとっても『自分でできた』という喜びを感じてもらえたらうれしい」
 

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