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クラクションでSOS バス置き去り想定し訓練 富士のこども園

 牧之原市で園児がバスに置き去りにされ死亡した事件を受け、富士市のたかおかこども園は29日、園児がバス車内から助けを呼ぶ訓練を実施した。力が弱くてクラクションを鳴らせない園児がいると分かり、年齢や体格に応じた対策の必要性を確認した。

クラクションを鳴らす園児=富士市のたかおかこども園
クラクションを鳴らす園児=富士市のたかおかこども園

 園児187人のうち送迎バスを利用する35人が、車内に取り残された想定で、自分の座席から運転席まで移動しクラクションを鳴らした。運転席に立ち上がってハンドルに両手で体重を掛けるなど、園児それぞれが工夫しながら取り組んだ。
 誰でも音を出せるように、運転席と助手席の間に防犯ブザーを新しく設置した。クラクションを鳴らせなかった園児はブザーの使い方の説明を受け、バスを利用しない園児はバス以外でも車内に残された場合はすぐに助けを求めるようにと、富士署員らに教わった。
 同園は約20人乗車できる車両2台で送迎している。乗降車を記録するほか、車庫入れ前に清掃を兼ねて2度、車内を点検しているという。渡辺宏行園長は「訓練を定期的に実施し、外部講師による職員研修も検討する」と話した。

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