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経営安定化へ販路拡大 すこやか(湖西市)鈴木健吾社長【キーパーソン】

 就労継続支援A型事業所「すこやかファーム湖西」を運営し、野菜などの栽培、収穫、梱包(こんぽう)を行う。従業員約50人のうち障害がある人は約30人。販売先は全国のスーパーなど約500店舗に上る。事業拡大の経緯や今後の展望を聞いた。

鈴木健吾社長
鈴木健吾社長

 -創業から10年目を迎えた現状は。
 「現在栽培している作物はタマネギやサツマイモ、トマト、キクラゲなど8品目。初めは農業や福祉の知識が全くなかった。当初の畑は約1200平方メートルのみだったが、今は湖西市内の7万平方メートルにまで広がった。タマネギの値段高騰などもあり、5月の売り上げは過去最大の610万円だった」
 -どのような販売戦略を持っているか。
 「単価が安く、発送に手間がかかるため、インターネットの販売は少ない。品質には自信があるので低い価格設定はしない。安定経営を実現しようと販路拡大に努めてきた。静岡と愛知の取引先は現在約80店舗。6月には、ソースの原料としてタマネギを扱う浜松の鳥居食品との取引も始まった。取引先の多さは品質を評価してもらえていることの表れだと考えている」
 -今後の目標は。
 「従業員のより効率的な働き方を目指すため、販売先をさらに増やすことが必要。また、障害のある人と共に作業するには、できる仕事をやってもらう『福祉』の視点だけでなく、できることを伸ばす視点が欠かせない。障害者の雇用を担う会社として、事業を継続していきたい」
 (湖西支局・大沼雄大)

  すずき・けんご 自動車販売会社の営業職などを経て、2013年にすこやか設立。湖西市出身。53歳。

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