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新しい「青春18きっぷ(3日間用)」を使ってみた 自動改札機をスイスイ JR会社間をまたぐ自由な旅を楽しむ

2024年冬季からリニューアルされた「青春18きっぷ」。「改悪」だと批判が飛び交ったルール変更だったが、実際に使ってみると、JR会社間をまたぎ、全国どこにでも行ける「青春18きっぷ」の利点を改めて実感することができた。

「青春18きっぷ」の新しいルールと以前のルールについては、これまでの記事【あえて利点を語ると…新しい「青春18きっぷ」3日間用の登場 これからもJR会社間をまたぐ自由な旅を】でも詳しく紹介した。

全国のJR線の普通列車、快速列車などが乗り放題になる切符で「青春18」と名前がついているものの、年齢に関わらず誰でも利用できる。これまでとの違いは「自動改札機が利用できるようになった」「連続する3日間、または5日間の利用となった」「1枚のきっぷを複数人で利用することができなくなった」ことだ。

2024年冬季の発売期間は、5日間用が2025年1月6日まで、3日間用が2025年1月8日までで、利用期間は、どちらも1月10日までとなっている。

筆者は12月18日から20日まで、所用で福島県に行く際に利用し、普通列車でのんびりと旅を楽しんだ。

静岡駅から福島県のいわき駅へ 3日間の旅

出発は12月18日水曜日の午後8時、当日の仕事を終え、筆者が勤める会社の最寄り駅のJR東海・静岡駅へ向かった。「青春18きっぷ」で自動改札機を通過。窓口で日付スタンプを押す必要がないのは、新鮮な体験で、便利になったと感じた。トップランナーは静岡駅を午後8時20分に出発する「ホームライナー沼津8号」沼津行きだ。別途330円の乗車整理券が必要だが、特急ふじかわ号などにも使われる特急型車両373系を使用し、通過駅も多いことから、快適に早く移動できる。

ホームライナーは静岡県内の東海道線で平日の朝夕に運行している。長年「ロングシート地獄」と呼ばれた静岡県内のJR線にも、最近は名古屋地区から移動してきた車両で、座席を進行方向に向けられるタイプが増えた。しかし、車両の運用が固定されていない列車が多く、長距離移動に快適な車両に当たるかどうかは運次第だ。その点、ホームラーナーは必ず快適な車両が来るのでタイミングが合えば、ぜひ利用したい。

約40分で沼津駅に到着。静岡駅を一足先に出発した普通列車に追いつく。ロングシートタイプの313系3両を2本つないだ6両編成で沼津駅21時5分に出発し、熱海駅へ向かう。夜の通勤時間帯ではあるが、座席に座ることができた。

JR東海からJR東日本へ 境界をまたげるフリー切符

熱海駅からはJR東日本管内へ。「青春18きっぷ」は、すべてのJR線をまたいで乗り降りできるフリー切符であることが最大の利点だと筆者は感じている。

熱海駅からは21時26分発の宇都宮行き(E231系)に乗車した。東海道線から上野東京ラインに直通する最終列車だ。夜の上り列車は比較的空いていて、ボックスシートにゆったり座ることができた。この日は23時13分着の上野駅で下車。スマートフォンで予約した駅前のカプセルホテルで夜を明かした。

翌日、12月19日木曜日は、上野駅から朝一番の常磐線中距離電車である5時11分発の勝田行き(E531系)に乗車。貯まっていた「えきねっとポイント」を利用して、ちょっと贅沢にグリーン車で移動した。首都圏は各方面の列車にグリーン車自由席が連結されていて、グリーン券を購入すれば「青春18きっぷ」でも利用できる。およそ2時間、快適に移動し、7時に水戸駅に到着した。

水戸駅からは7時3分発の普通列車いわき行きに乗り換えた。かつて上野駅まで顔を出していたE501系10両編成の最後尾車両に着席した。ロングシートの通勤型電車10両編成で輸送力はたっぷりだが、各駅で乗客を増やし、都心部の朝ラッシュ時並みの混雑になった。その大半が日立駅で下車。沿線の大きな工場などへの通勤輸送を担うE501系の活躍を頼もしく感じた。いわき駅には8時35分に到着。静岡駅から5本の電車を乗り継いで乗車時間は合計6時間7分だった。

帰りはのんびり途中下車を楽しみながら

所用を済ませ、12月19日は18時半すぎの列車で水戸へ。水戸で1泊し、翌日、12月20日金曜日には、水戸から土浦、土浦から松戸、松戸から(戻って)我孫子、我孫子から北千住、別途切符を購入して東京メトロ、再び「青春18きっぷ」で新橋から熱海、熱海から静岡へと帰路についた。一時、我孫子に戻ったのは、大きな唐揚げがのった有名な駅そばを食べたくなったから。通り過ぎた気になる駅に再び戻れるのも普通乗車券にはない「青春18きっぷ」のメリットだ。

だらだらと旅行記を書いてしまったが、3日間用の「青春18きっぷ」は使い勝手が悪くなかった。筆者の身近なところでは「JR東海&16私鉄 乗り鉄☆たびきっぷ」や「北海道&東日本パス」など、普通列車に乗り降りできる優れたフリー切符は他にもたくさんある。一方で、静岡から首都圏、関西圏に向かう場合など「青春18きっぷ」を利用したいシーンもある。「青春18きっぷ」の販売がこれからも続いてくれることを切に願っている。

「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA

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