"危険な暑さ"をもたらすフェーン現象が続くポイントは「風向き」静岡で史上最高の40℃観測のワケ【気象予報士解説】
7月7日には観測史上最高となる40.0℃を観測、翌8日も37.4℃と猛暑日となった静岡市。梅雨の真っただ中なのにもかかわらず、なぜ、連日ここまで暑い日が続くのか、気象予報士に聞きました。
<LIVEしずおか 井手春希キャスター>
気象予報士の田中さんです。7月8日も熱気がすごかったですが、まだ梅雨明けしてないですよね。
<田中健太郎 気象予報士>
してないですね。
<LIVEしずおか 井手春希キャスター>
それなのに、なぜ静岡県内、そして特に静岡市で暑くなってるのはなぜなんですか。
<田中健太郎 気象予報士>
夏の高気圧に覆われて晴れて暑くなっているんです。7月8日は、35度を超えた所が多くなりました。その中でも特に静岡で高い理由は風向きです。静岡の南西方向にある高草山を越えた風が熱風としてやってくるフェーン現象が効いているんです。
山を越えて、風は地上付近でぎゅっと圧縮されて気温が高くなる。それがフェーン現象なんです。山の南側で既に34度もあった。空気が山を越えて37度まで上がりました。
<LIVEしずおか 井手春希キャスター>
なぜ南西風が吹きやすくなってるんですか。
<田中健太郎 気象予報士>
これは高気圧の位置がポイントです。先週から7月8日にかけては南海上に高気圧の位置がありました。高気圧は時計回りに風が吹きますので、静岡県には南西風が吹きやすかったんです。
ちなみに浜松で2020年41度まで上がった時は、高気圧の中心が西にありました。すると、西風が吹いてきます。浜松には愛知県などの山を越えた熱風がやってきて、記録的な高温となりました。
7月9日にかけては南海上に高気圧がありますので、静岡36度の予想、危険な暑さとなりそうです。
「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA