教育文化部 マコーリー碧水ウイリアム
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羽生九段「テンポよく、慎重に」佐々木七段「ファンの前で対戦うれしい」 将棋日本シリーズ静岡大会で27日対局
静岡市駿河区のツインメッセ静岡で27日に「将棋日本シリーズ JTプロ公式戦/テーブルマークこども大会」静岡大会(日本将棋連盟、静岡新聞社・静岡放送主催)が開かれるのを前に、JT杯1回戦第4局で対局する羽生善治九段(53)と佐々木大地七段(29)が26日、市内で意気込みを語った。 同シリーズでは、公式戦タイトルホルダーや賞金ランキング上位者など、トップ棋士12人が全国11地区を巡りながらトーナメントで争う。こども大会は全国屈指の子ども向け将棋イベントで、対局で腕試しをしたり、詰め将棋クイズに挑戦したりと将棋づくしの一日を楽しめる。 JT杯の対局はこども大会参加者や、観戦申し込み当選者の面前
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競泳・男子100平 宮崎(浜松新津)/女子100バタ 片山(浜松西高中等部) 県中学新で全国へ【静岡県中学総体】
静岡県中学総合体育大会(静岡新聞社・静岡放送後援)は25日、水泳などを行った。水泳の男子では前日の200メートル平泳ぎを県中学新記録で優勝した宮崎緒里(浜松新津)が、100メートル平泳ぎでも県中学記録を更新する1分3秒42で全国行きを決めた。女子では片山詩織(浜松西高中等部)が100メートルバタフライで1分1秒58の県中学新記録をマーク。200メートルバタフライに続いて2冠を達成した。 宮崎 2位に5秒差つけ圧勝 「記録タイムは切れるだろうなと思っていた」。浜松新津3年の宮崎は男子100メートル平泳ぎで県中学記録を塗り替えても冷静さを保ったままだった。 24日の200メートルに続く県中
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順心(女子)、静学(男子)3連覇 柔道団体【静岡県中学総体】
静岡県中学校総合体育大会(静岡新聞社・静岡放送後援)は24日、柔道の団体戦などを行った。柔道男子は静岡学園、女子は藤枝順心がそれぞれ優勝し、両校とも3連覇を果たした。 ▽男子団体1回戦 浜松浜北北部 4―1 静岡長田南 函南 4―1 磐田一 静岡長田西 3―1 浜松中郡 浜松笠井 3―2 チーム北部 富士吉原一 4―1 静岡大里 磐田南部 5―0 吉田 ▽同2回戦 静岡学園 5―0 浜松浜北北部 富士南 3―2 御前崎浜岡 浜松高台 3―1 函南 育誠館 5―0 静岡長田西 伊豆の国長岡 4―1 浜松笠井 富士吉原一 3―2 浜松北浜東部 富士宮大富士 3―1 浜松北浜 東海
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ステージ飛び出す「キャッツ」の世界 新静岡セノバで衣装や舞台美術を展示 劇中歌の館内放送も
静岡市葵区の新静岡セノバで19日、同市でロングラン公演中の劇団四季ミュージカル「キャッツ」の衣装や舞台美術の特別展示が始まった。同公演千秋楽の9月23日まで。 白くふわふわした毛並みの悪女「グリドルボーン」、タキシードを着た魔術を操る天才児「ミストフェリーズ」、ボロボロのコートをまとう老猫「グリザベラ」の3匹の衣装を1階に掲げた。5階の特設ブースには静岡、東京、仙台など公演開催都市の名物を模した「ご当地ごみ」のオブジェを展示。劇中のシーンや「キャッツ」の歴史を紹介するパネルも設置した。 店内には劇中歌が流されている。衣装を目にした来店客の福田有希子さん(43)は「10年前の公演で客席に
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劇団四季「キャッツ」開幕 初日1600人が猫の世界に 静岡市民文化会館
劇団四季ミュージカル「キャッツ」静岡ロングラン公演(静岡市、静岡商工会議所、市文化振興財団、劇団四季、静岡新聞社・静岡放送主催、県共催)は17日に初日を迎え、会場の同市葵区の市民文化会館大ホールには約1600人の観客が集まった。 天上へ昇る1匹の猫を決める舞踏会に集まった猫たちの生きざまを描く。「ごみ捨て場」を模した装飾や猫目線の大きさで作ったごみのオブジェがステージ上だけではなく客席の側壁も覆った。会場に足を踏み入れた観客は、「キャッツ」の世界を存分に楽しんだ。 二十余匹の猫たちが、それぞれの個性に沿った動きや歌、踊りで客席を沸かせた。観客席に降り立ち、来場者とふれあう場面もあった。
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【動画あり】劇団四季「キャッツ」いよいよきょう開幕 出演者ら最終稽古 静岡市民文化会館
劇団四季は16日、ミュージカル「キャッツ」静岡ロングラン公演(静岡新聞社・静岡放送など主催)の最終通し稽古を静岡市葵区の市民文化会館で行った。10年ぶり3回目の静岡公演は17日に開幕する。 公演に向けて、同館大ホールに約2千個のごみのオブジェを設置し、物語の舞台となる「都会のごみ捨て場」を作り上げた。館内に別の劇場設備を丸ごと一つ入れ込む「シアター・イン・シアター」方式を採用し、照明や音響の調整を重ねて専用劇場と遜色ない環境を整えた。通し稽古は団員の家族らを前に、本公演同様の衣装、演出で行った。館内は盛大な拍手に包まれた。 同作は2003年と13年の静岡公演で累計約21万人を動員した。今
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文化の一極集中打破 専用劇場と変わらぬ舞台【猫に歴史あり 「キャッツ」静岡公演㊦】
猫が歌い踊る劇団四季ミュージカル「キャッツ」の世界は、「都会のごみ捨て場」という設定だ。劇団四季は上演の際、舞台から客席まで数千個のごみのオブジェを設置する。1983年の初演から美術デザインを担当する舞台美術家の土屋茂昭さん(73)は「他国でここまでごみを置いている所はない」と胸を張る。 土屋さんによると、初演時のセットはオブジェが少なく、他国と同じく紙ごみのようなものが大半だった。後に劇中歌の「思い出をたどってよみがえり」(幸福の姿)といった歌詞から「思い出を糧に新しい生命を得る」という物語の構造を読み取り、捨てられた人々の思い出の品「ごみのオブジェ」という舞台美術を演出したという。
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劇団四季「キャッツ」舞台稽古始まる ごみ捨て場模したステージセットに仕掛け 静岡市民文化会館【動画あり】
劇団四季は10日、ミュージカル「キャッツ」静岡ロングラン公演の17日開幕に向け、静岡市葵区の市民文化会館で舞台稽古を開始した。俳優24人が歌い踊り、個々の立ち位置や動線を入念に確認した。 都会のごみ捨て場を模したステージセットは、スタッフ約130人が3週間程度かけて完成させた。舞台上に27カ所、客席側に26カ所の「入退場口」が隠されていて、上演中に俳優が入れ代わり立ち代わり使用する。舞台稽古初日はレジデントディレクターの坂田加奈子さんが指示する中、物語序盤の動きを確認した。 暗転中の誘導灯の光量や床の滑りやすさなども確かめた。楽曲「ジェリクルソング」の途中では空中ブランコも使用し、本番さ
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引退の将棋・青野九段「現役とは異なる立場でやる」 子ども向け教室に意欲 静岡新聞社訪問
6月に引退した将棋の青野照市九段(71)=焼津市出身=が8日、静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館を訪れ、大須賀紳晃静岡新聞社・静岡放送社長らにプロ棋歴の幕引きを報告した。 半世紀超のプロ生活を終えた現在について「心身を削って戦うことがなくなり体には良い」と笑顔を見せた。「寂しくなると思ったが意外にそうでもない。現役とは異なる立場でやることがある」と話した。 秋に静岡市で開かれる県アマ名人伊藤大悟さん(裾野市)と藤井聡太七冠の公開模範対局に触れ「アマチュアを含めた将棋界全体のレベルが上がっている」と好局に期待を示した。現在の将棋人気の高まりについては「スポーツのようにテレビのニュースで将棋の
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柚野地区で子育て伸び伸び 移住第1号 石川さん家族歓迎 富士宮、地域の協議会が支援
富士宮市柚野で6日、新規移住者懇親会が開かれた。地域住民らでつくる柚野地区移住定住協議会(佐野強会長)の支援を受けた移住者第1号の石川隆輔さん(39)、友紀さん(38)、あかりさん(6)、喜与ちゃん(1)、蒔人ちゃん(同)の5人家族が地元住民の歓待を受けた。 地元住民約20人が富士宮名物の焼きそばや地ビール「フジヤマハンターズビール」、ゼリー、料理を持ち寄って会場内の机を埋めた。会食を楽しみながら、歓迎の言葉をかけたり将来的にやりたいことを話し合ったりと親睦を深めた。 石川さん一家は子育てに適した土地に住もうと約1年前から同市や各地の移住相談に参加。協議会から空き家探しなどの支援を受け、3月
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探してみてね!キャッツ彩る静岡の「ご当地ごみ」 横断バッグなど18種 劇団四季の公演控え発表
劇団四季ミュージカル「キャッツ」静岡ロングラン公演の来月開幕を控え、劇団四季は26日、舞台を彩る「ご当地ごみ」を会場となる静岡市葵区の市民文化会館で発表した。都会のごみ捨て場を舞台とした同作の風景に、静岡にちなんださまざまな「ごみオブジェ」が加わる。 約2千点のごみのオブジェがステージ上から壁までを覆う同作の舞台では、公演開催地ごとに名産品や銘菓などを装飾に活用している。今回の公演では、黄色い横断バッグや日本平動物園の入場券、のっぽパンの包装、SBSテレビの人気番組「パンパカパンツ」の弁当箱など18種21点を設置した。劇団四季によると、オブジェ化する品は昨年から選定を進めた。「静岡らしさ」
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【動画】「キャッツ電車」出発進行!
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【動画あり】「キャッツ電車」出発進行! 静岡鉄道車両をキャラ、名シーンで特別ラッピング 9月23日まで運行
来月幕を開ける劇団四季ミュージカル「キャッツ」の静岡ロングラン公演(静岡新聞社・静岡放送など主催)の開催を記念したラッピング電車が25日から運行開始するのを前に24日、出発式が静岡市葵区の静岡鉄道新静岡駅で開かれた。 車体を「キャッツ」のイメージカラーである黒と黄色で彩り、ロゴマークや劇中の名場面を各所に貼った。扉の内側には演目に登場する猫の写真をあしらい、つり下げ広告も全て静岡公演の仕様に統一した。9月23日の千秋楽まで、2両編成で新静岡―新清水間を運行する。 出発式では鉄道を愛する猫「スキンブルシャンクス」役の一人、カイサー・タティクさん(28)が静岡鉄道から一日駅長に任命された
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祝!静岡市歴史博物館来館50万人 駿河区の山梨さん一家 29、30日に記念品配布
静岡市歴史博物館の累計来館者数が23日、50万人を超えた。節目の来館者となった同市駿河区の会社員山梨要さん(47)、さゆりさん(53)、類さん(8)の家族に同館オリジナルグッズや招待券などを贈り、大台突破を祝った。 同館は2022年7月にプレオープンし、23年1月に全面開館、同年2月に来館者数10万人を記録した。大石学館長は「市民が静岡の歴史を知りたがっているという実感がある」と手応えを語り、山梨さん家族と共にくす玉を割った。家族の中でも特に同館に親しんでいるというさゆりさんは「プレオープンの時も本オープンの時も列に並んで入館した。今川義元の息子の氏真について展示を見てみたい」と声を弾ませ
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社会事業家「清水次郎長」 世のため尽くした後半生【しずおか学 偉人の教え編】
「ちょいと忘れちゃいませんか うちの親分 日本一」。静岡市のPRソング「まるちゃんの静岡音頭」にも歌われる「清水次郎長」(本名山本長五郎)。虚実とりまぜながら愛されてきた次郎長の物語は、仁侠[にんきょう]道を歩んだ前半生に集中している。だが、郷土の偉人「次郎長」の真価は後半生にこそ現れる。ばくち打ちのアウトローではなく、公務に従事し清水の振興に務める社会事業家としての活躍だ。 1868年、次郎長は官軍の管理下となった駿府で周辺の街道と清水港警護を命じられた。過去の罪科を免責された上で帯刀を許され、結果的に博徒から足を洗うことになった。江戸から駿府に移住する旧幕臣の世話や浪士の取り締まりに
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プロ将棋界最年長71歳 青野九段(焼津出身)が引退 通算800勝、現役50年に幕
将棋の現役最年長プロ棋士で焼津市出身の青野照市九段(71)が13日、東京都渋谷区の将棋会館で行われた泉正樹八段(63)との対局に敗れ、日本将棋連盟の規定により同日付でのプロ引退が決まった。半世紀に渡るプロ生活の通算成績は800勝899敗。 第37期竜王戦6組昇級者決定戦の1回戦。青野九段が先手を取り、両者が飛車前の歩を進める相懸かりの形で対局は進んだ。昼食休憩まで一進一退の攻防が続き、一時は後手玉の詰みを視界に入れる場面もあったが至らなかった。146手で青野九段が投了し、勝敗が決した。 青野九段は現役生活を振り返り「他のプロに比べてスタートが遅かったが、26人いる800勝達成者より希少な
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巨大なギターや一輪車… キャッツ彩る“ごみ”搬入 劇団四季の静岡ロングラン公演控え
劇団四季「キャッツ」静岡ロングラン公演が7月17日に開幕するのを前に6月10日、会場となる静岡市葵区の市民文化会館に「ごみ捨て場」を舞台とする同作のステージを彩る「ごみ」オブジェが搬入された。設営は6月下旬まで続く予定。 11トントラック3台に積んださまざまなオブジェを、スタッフが館内に運び込んだ。使い古したギターや一輪車、ゲーム機などを模したオブジェは猫の目線で大きさが設定されており、実寸の3~5倍。41年前の初演から使い続けている物もあるという。静岡公演では約2000点をステージ上や側壁に配置して、猫が集まる「ごみ捨て場」を作り上げる。 「キャッツ」前売り券は7月17日~9月8日の第
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次郎長の後半生紹介 静岡・清水区 30日まで解説パネル展
清水次郎長の半生を紹介する「清水の次郎長展」(次郎長翁を知る会主催)が30日まで、静岡市清水区の入江生涯学習交流館で開かれている。 次郎長の活躍と共に同会の取り組みを市民に知ってもらおうと企画した。明治新政府から駿府周辺の街道警護を任じられて以降の次郎長の後半生を中心に写真や年表、解説パネルを設置した。 次郎長が晩年に営んだ船宿を復元した同区港町の清水港船宿記念館「末廣」の出張展示として、次郎長と妻「3代目おちょう」の夫婦箸や嫁入り道具の懐剣なども並べた。 1992年の同会発足以来、次郎長に関する研究やコラムを掲載している会報も閲覧できる。
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静岡人インタビュー「この人」 静岡市美術館の2代目館長 高市純行さん(静岡市葵区)
4月1日付で就任。毎日新聞社事業部で美術展事業に携わりながら学芸員資格や経営学修士を取得。2021年から同館副館長を務めていた。58歳。大阪市出身。 ―美術館の特色は。 「事業マンとして100を超える美術館、博物館を見てきたが、静岡市美術館は人口100万人以上の大都市にある美術館のような規模と質の企画を実現している。初期費用を抑えて運営費を確保する開館時のコンセプト、東京と名古屋という企画展の開催頻度が高い大都市から近く展示物の輸送費が安く済むという地理的要因などが功を奏している」 ―新館長としての目標は。 「静岡にいながら古今の美術、世界の名画に出合えるという田中豊稲前館長の路線を
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難曲ぞろい 音色一つに 静岡フィル管弦楽団 25日、葵区で定演 世界的指揮者迎え 練習大詰め
静岡市の音楽愛好家を中心とした市民オーケストラ「静岡フィルハーモニー管弦楽団」(江成博行代表)は25日、第47回定期演奏会(静岡新聞社・静岡放送後援)を同市葵区の市民文化会館で開く。団員95人が練習を重ねている。 演奏曲目はフランツ・リストの交響詩「前奏曲」(レ・プレリュード)とリヒャルト・ワーグナーの歌劇「リエンツィ」序曲、オーストリアの作曲家アントン・ブルックナーの生誕200年を記念して交響曲第7番(ノヴァーク版)。柔らかい低音が持ち味の金管楽器「ワーグナーチューバ」を4台導入し、例年の編成に比べて重厚な音が楽しめるという。 今回の定演では、指揮者に迎えた世界的音楽家大山平一郎さん(76
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「おまち」の将来どうつくる? 魅力向上へ 静岡市民が改善点議論
静岡市はこのほど、「都市デザイン指針」策定に向けて市民と中心市街地の将来像を考えるワークショップ「おまちライフLab.(ラボ)」の初会合を同市葵区の「コミュニティホール七間町」で開いた。 指針は「おまち」(同市葵区中心部)の魅力向上を目指し、市景観まちづくり課が年度末までの策定を目指している。初日はグループに分かれ「おまち」の中で好印象がある場所と良いイメージのない地域を地図に示していった。参加者からは「青葉シンボルロードから導線が途切れるため、常磐公園に人が少ない。もったいない」「新静岡セノバ周辺に最も都会を感じる」「市民文化会館周辺が暗い」などの意見が出た。 (教育文化部・マコーリー碧水
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記者コラム「清流」 見れば分かるキャッツ
「ジェリクルキャッツを知っているか」。劇団四季のミュージカル「キャッツ」は40年以上愛されている名作だが、周囲の反応を見るにどんな内容か知る人は少ないようだ。ご存じ「ライオンキング」や「オペラ座の怪人」との違いは何か。原作の知名度の差と言われればそれまでだが。 まずシンバやクリスティーヌ(あるいはファントム)のような主人公がいない。24匹の猫による群像劇で、一本道のストーリーというわけでもない。ざっくり言えば願いをかなえる猫を1匹だけ選ぶ特別な儀式の話だ。こう書くとバトル漫画の匂いがしてきたな。 「キャッツ」名古屋公演が千秋楽を迎えた。後は7月の静岡公演開幕を待つのみ。「どんな話なの?」
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劇団四季「キャッツ」、10年の「進化」静岡で初披露 ロングラン公演7月17日開幕
劇団四季を代表するミュージカル「キャッツ」の静岡ロングラン公演が7月17日、開幕する。静岡公演は10年ぶり3回目。前回公演後に曲やダンスが一部改変された。歌い踊る猫たちが10年の「進化」を静岡で初披露する。 満月が青白く輝く夜。24匹の猫「ジェリクルキャッツ」が、年に一度開かれる特別な舞踏会のために街のごみ捨て場に集まる。兄貴肌のリーダー猫に、反抗的なロックンローラー猫や嫌われ者の老いた雌猫。ほかにも鉄道猫、泥棒猫、役者猫に猫の犯罪王など、24匹はそれぞれ生い立ちや個性が千差万別。長老猫の目に留まり転生を許されるのは誰なのか。 1981年の英ロンドン公演を皮切りに世界中で人気を博し
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個性表現レンズ越し 写真家6人合同展 19日まで、アート施設「ボタニカ」
静岡葵区研屋町のアート施設「ボタニカ」で19日まで、県内を中心に活動する写真家による「PUNCTUM 6EXHIBITION 6人の写真家グループ展」が開かれている。 松野崇さんはフィルムカメラを用いた独自の撮影法を提示し、溝口健司さんは住宅街の草木と影を捉えた「気配(けわい)」シリーズを出品した。加藤和夫さんは20世紀末の同潤会アパート(東京都)を被写体とし、上堂薗正彦さんは交差点や踏切をモノクロで捉えた。銭谷均さんは馬頭観音をテーマとし、岩崎和由さんは身近な事物を見つめた作品群「ただ ただ 虹よ消えるな」を展開した。 バリエーションに富んだ作風や被写体が集まり、展示室をにぎやかに彩っ
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【評伝】桂由美さん 結婚式の風景変えた情熱 ドレスで「自由」後押し
26日に亡くなった桂由美さんは、人に尽くして感謝されることに無上の喜びを感じていた。日本で初めてのブライダル専門店を構えてから約60年。この国の結婚式の風景を大きく変え、その情熱を生涯燃やし続けた。 幼い頃は「おとぎ話が大好きな女の子」だった。自称「万年少女」が女子大を卒業した頃、結婚式でドレスを選ぶ花嫁は、ごくわずか。和装が当たり前の時代、結婚式にドレスを提案することが「商売になるなんて誰も思っていなかった」と振り返っていた。 1960年代にブライダル専門店を開く前、世界各国を旅した。英国と米国、共産主義の国にラテン気質の国…。自分なりの研究を踏まえ「結婚式は百人百様でい
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鳴らす“おはやし”MUSIC♪ 富士・吉原祇園太鼓セッションズ 5月の「FUJI&SUN’24」4回目出演
5月11、12両日に富士市の「富士山こどもの国」で開かれる野外フェスティバル「FUJI&SUN’24」(静岡新聞社・静岡放送など主催)に、同市吉原商店街周辺の住民らが結成したバンド「吉原祇園太鼓セッションズ」が出演する。同フェスでの演奏は4回目。リーダーの内藤祐樹さん(38)は「地元のバンドとしてFUJI&SUNの存在は大きい」と開催を心待ちにする。 2015年に活動を開始し、22年にレコードデビューした。現在3枚目のレコードを制作中。地元のお祭り「吉原祇園祭」のおはやしを軸に、レゲエやロック、ファンクをミックスした独自の音楽性を誇る。 吉原祇園祭は「東海一の祇園」と呼ばれ、
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劇団四季「キャッツ」・グリザベラ役の木村智秋 初見と今「違う感動」 7月17日から静岡
7月17日に劇団四季ミュージカル「キャッツ」ロングラン公演(静岡新聞社・静岡放送など主催)が静岡市民文化会館で開幕する。静岡公演は10年ぶり3回目。2月に同市で開かれた製作発表会で劇中に登場する猫「グリザベラ」に扮(ふん)して劇中歌を披露した俳優木村智秋が、1983年11月から続く四季の看板演目と自身の関わりを語った。 韓国の大学院を休学し2007年、四季に入団した。ピアノを学んでいたが、幼少期からの夢だったミュージカルへの1年限りの挑戦を決意した。劇団内の期末試験に「これで駄目だったら辞める」覚悟で臨んだところ、四季創立者で演出家の浅利慶太(1933~2018年)の目に留まり、グリザベラ
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「わらびこまつり」食べ歩きや卓球満喫 静岡・葵区の藁科都市山村交流センター
静岡市葵区大原の藁科都市山村交流センターわらびこで14日、地域交流イベント「わらびこまつり」(中藁科地区自治会連合会、藁科交流センター運営委員会主催)が開かれた。 10年以上前から毎年春秋に開催される恒例行事。焼きたて豚バラ肉の弁当や手作り豚汁の販売、地元のベーカリー、菓子店など11業者がブースを構え、家族連れが買い物と食べ歩きを楽しんだ。 プロ卓球Tリーグ「静岡ジェード」の森薗政崇監督兼選手(29)による卓球教室もあり、県内外から約60人が参加した。末広中1年の真野陽生さん(13)は「腕の振り方を教わった。卓球部なので、このようなイベントがあってうれしい」と喜んだ。
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劇団四季「キャッツ」広報フラッグで応援 7月から静岡で10年ぶり公演
劇団四季は9日、静岡市葵区の市民文化会館で7月17日に開幕するミュージカル「キャッツ」ロングラン公演(静岡新聞社・静岡放送など主催)の広報フラッグを同区の伝馬町通りに掲げた。旗は千秋楽の9月23日まで、市内各所に場所を移して掲出する。 旗の大きさは縦1・15メートル、横0・74メートル。伝馬町通りの約500メートル区間の街灯43本に結んだ。旗には「10年ぶりに静岡へ」「あなたの知らないキャッツに会える」「圧倒的進化をとげた、伝説のミュージカル」などのキャッチコピーを盛り込んだ。旗は同区鷹匠1丁目にも設置した。 静岡公演の前売りチケット一般販売は14日から。問い合わせは劇団四季静岡オフィス
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家康の御遺訓は「後世の創作」 明治以降、各地に流布【今さら聞けない 徳川家康⑧「人の一生は重荷を負て」】
「人の一生は重荷を負て遠き道を行くが如し」で始まる徳川家康の言葉は、「東照公御遺訓」として日本各地の東照宮内に残っている。静岡県内では静岡市葵区の駿府城公園内の石碑にも刻まれている。学校教育で活用され、書道の題材として採用されることも。歴史ドラマに登場したり土産物に書かれていたりもする。だが家康はいつ、どこで、誰に向かってこの言葉を残したのか。征夷大将軍の遺訓という重要事項を誰が書き留め、世に広めたのか。その謎に迫った。 家康をまつる同市駿河区の久能山東照宮のウェブサイトには「御遺訓に示された人生訓は、まさにその御生涯から生まれたものであり、徳川家康公の御精神そのものであると言えるでしょ
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平面と立体 「境」を超えて 美術家・ナガタトシヒロさん(富士宮市)【表現者たち】
犬を描いた絵画の一角に画面から飛び出すように板木が貼られ、キャンバスの周囲を童話に出てきそうなかわいらしい姿だが、どこか恐ろしさも感じられるウサギや豚の人形が囲んでいる。立体と平面を両立させた制作スタイルを進める富士宮市の美術家ナガタトシヒロさん(55)は、絵と人形を組み合わせて物語性豊かな作品を志向する。 1968年、富士市生まれ。高校時代に美術の道を歩み始めた。当初は油絵を描いていたが、やがて版画に興味を移し、日本大学芸術学部美術学科版画コースを卒業。十美展や浜松市美術館版画大賞展、伊豆美術祭で入賞するなどした後、2000年を境にペインティングと立体造形の組み合わせを模索し始めた。
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若手芸術家に発信の場を 5日まで常葉大生企画展
静岡市内の大学生を中心とする若手芸術家が発信できる機会を設けようと、常葉大造形学部3年の佐藤葵さん(21)と須田健史さん(21)でつくる美術チーム「DESIGN CLUB(デザインクラブ)」が企画した展示会「芸術楽座」が2日、同市葵区駿府町のギャラリーテルサで始まった。5日まで。 初開催のイベントで、市内の学生ら12人が出品した。展示物は3日までの前期と4日からの後期で入れ替える。前期は佐藤さんがデザインしたワッペン付きのジャンパーや、須田さんが制作したオリジナルデザインの御朱印帳、アーティスト名「はなのま」さんが幼少期の思い出を描いたポップな絵柄のイラスト、「松浦」さんが手がけたスタイリ
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将棋・豊島九段が藤井名人への挑戦権獲得 静岡でA級順位戦最終局/藤井八冠が大盤解説
史上初のタイトル八冠を達成した藤井聡太名人(21)への挑戦者を決める「第82期A級順位戦最終局」(日本将棋連盟など主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が29日、静岡市葵区の料亭「浮月楼」で行われた。プロ棋士10人が総当たりのリーグ戦形式で競う全9局の同順位戦で、6勝2敗で首位に立った豊島将之九段(33)が5勝3敗で2番手の菅井竜也八段(31)との直接対決を制し、名人挑戦権を獲得した。 A級順位戦最終局で勝利し、名人戦の挑戦権を得た豊島将之九段=29日午後、静岡市葵区の浮月楼 豊島九段と菅井八段の直接対決は、一進一退の攻防が続いたが、豊島九段が96手目で約12時間の激戦を制し
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藤井八冠に挑むのは? 29日、将棋A級順位戦最終局 静岡・浮月楼で健闘誓う
将棋の「名人」タイトルへの挑戦権をかけてトップ棋士10人が争う第82期A級順位戦の最終局(日本将棋連盟など主催、静岡新聞社・静岡放送後援)の前夜祭が28日、静岡市葵区の料亭「浮月楼」で開かれた。対局は29日、同所で行われ、昨年史上初のタイトル八冠を達成した藤井聡太名人(21)への挑戦者を決定する。 A級順位戦は総当たりで全9局を戦うリーグ戦方式で、全対局終了時に最多勝が複数いた場合はプレーオフを実施する。本年度は最終局を控えた段階で挑戦者が決まっていない。最終局では6勝2敗で首位に立つ豊島将之九段(33)と5勝3敗で2位タイにつける菅井竜也八段(31)が直接対決する。永瀬拓矢九段(31)も
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静岡県内各地にゴジラの“足跡” 最新作、アカデミー賞ノミネート 映画祭にぎわい、静岡県勢怪獣も
3月10日(日本時間11日)に授賞式が開かれる第96回米アカデミー賞の視覚効果賞に、浜松市でロケが行われた「ゴジラ―1・0(マイナスワン)」がノミネートされた。邦画史上初の快挙。静岡県内はこれまで多くのゴジラ作品の撮影地となり、劇中の舞台にもなってきた。ゴジラ怪獣の中には県内で生まれたものも。アカデミー賞発表を前に、ゴジラと静岡の縁を追った。 1954年11月、東宝が制作した怪獣映画「ゴジラ」が公開された。同年7月27日の静岡新聞夕刊では「ビル程高い怪物 秋の大作『ゴジラ』」と題して「海底数千呎(フィート)に棲息していたものが、水爆実験によって、生活環境を破壊されたことから日本に上陸」と
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「ベルナール・ビュフェ 偉才の行方」 ベルナール・ビュフェ美術館(長泉) ㊤時代と共に
「ピカソに比肩しうる画家」とまで評されたフランス人画家ベルナール・ビュフェ(1928~99年)は、大衆的な人気とは逆に、パリ美術界では2016年まで回顧展が開かれないなど、長く排除の対象とされてきた。ベルナール・ビュフェ美術館(長泉町)で開催中の開館50周年記念展「ベルナール・ビュフェ 偉才の行方」の出品作を上下2回の特集で紹介し、ビュフェへの評価の変動と時代背景、再評価の機運が高まる今を読み解く。「上」のテーマは「時代と共にあったビュフェ」。 戦後パリ 共感呼んだ喪失感 フランスの首都パリは1940年6月、ドイツ軍に占領された。パリを行進するドイツ軍部隊 ビュフェが美術界に激賞ととも
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徳川頼宣と忠長 2人の駿府藩主 「後の名君」と「ヒール役」
現在の静岡県中西部を中心とした江戸期の駿府藩には徳川家康が1616年に死去した後、幕府直轄領となる32年ごろまでの間に、2人の藩主が存在した。一人は後に「御三家」の一つ紀伊徳川家の祖となり、死後は名君「南龍公」とたたえられた家康十男の徳川頼宣(1602~71年)。もう一人は三代将軍家光の実弟として大藩を預かりながら、乱行を繰り返したとして責めを負い自害した徳川忠長(1606~33年)。短命に終わった駿河徳川家を治めた2人の業績を追った。(教育文化部・マコーリー碧水) 頼宣 紀伊徳川家の祖、「南龍公」 徳川頼宣の言葉を刻んだ「立志の碑」=浜松市中央区の市立舞阪中 「十四歳が二度あるか
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富士の愛好家、文芸誌創刊 小説、詩、随筆そろう 持ち味生かし定期刊行へ
富士市などの文芸愛好家のグループが1月、同人誌「文芸富士」を創刊した。近年では小説、詩、随筆がそろった総合文芸誌の創刊は珍しい。発行する「竹の会」代表の海野典子さん(72)は「若者向けの投稿スペースを用意して発展させたい」と定期刊行をにらむ。 2023年2月に同市で開かれた文章講座が発端。全3回の講座終了後、月1回のペースで始めた自主講座のメンバーが母体となった。第2回定例会で講師の竹腰幸夫常葉大名誉教授が「目標は同人誌の年内発刊」と発言したことで、具体化が進んだ。役員の中根由香里さん(63)と松本真理子さん(73)は「『発破を掛けるハッタリじゃないか』という声もあった」「役員7人が全員
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古今を併せ 彫る手を信じ 創作版画家・佐野せいじさん(磐田市)【表現者たち】
江戸時代に栄えた浮世絵版画は原画を描く絵師[えし]、版木に刻む彫師[ほりし]、色刷りをする摺師[すりし]の職人3者がそれぞれの技術を凝らす分業制の芸術作品だった。対して現代の創作版画は全工程を一人で担う。磐田市の創作版画家佐野せいじさん(64)は「何かを創り上げる職人の仕事ぶりに魅了された」と話す。 若い時から創作で身を立てたいと思っていた。10代で地元磐田市を離れ、京都市北区でギャラリーを開く木版画家井堂雅夫さん(1945~2016年)の下で学んだ。「江戸時代までは静岡も木版画が盛んだったが、明治以降下火に。現代で木版画を習得しようと思ったら外に出る必要があった」と佐野さんは振り返る。
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劇団四季「キャッツ」7月17日開幕 静岡公演、2013年以来
劇団四季のミュージカル「キャッツ」静岡ロングラン公演(静岡市、静岡商工会議所、市文化振興財団、劇団四季、静岡新聞社・静岡放送主催、静岡県共催)の製作発表会が5日、静岡市内で行われた。7月17日から9月23日まで、同市葵区の市民文化会館で上演する。同演目の県内公演は2013年以来となる。 難波喬司市長や大須賀紳晃静岡新聞社・静岡放送社長らが出席した。劇団四季の吉田智誉樹社長は「観劇後に、明日も頑張っていこうと思える力強さがキャッツの魅力。前回公演から、内容も楽曲の改訂などを通じて進化している」と魅力を語った。舞台に登場する猫「グリザベラ」「シラバブ」をそれぞれ演じる木村智秋さん、柴本優澄美さ
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歌声と笑い響く夜に 劇団四季「クレイジー・フォー・ユー」、清水区で静岡県内公演開幕
劇団四季ミュージカル「クレイジー・フォー・ユー」の静岡県内公演(静岡新聞社・静岡放送など主催)が27日、静岡市清水区のマリナートで始まった。 同作は1930年代の米国を舞台にしたコメディー・ミュージカルで、静岡公演は8年ぶり。大都会ニューヨークの銀行御曹司ボビーが取り立て先となっている田舎の劇場オーナーの娘ポリーに一目ぼれし、劇場再建に向けて町の住民らと共にダンスショー開催をもくろむ。 出演者は「I Got Rhythm」や「Slap That Bass」など名ナンバーが流れる中、男女で息を合わせたアクロバティックなリフトや一糸乱れぬタップを披露し、会場に美声を響かせた。上映中、約130
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島田市金谷猪土居 小さな塔、茶畑に囲まれ 「火の見櫓」編④完【アートのほそ道】
島田市の国道473号を南進し静岡空港に至る交差点の手前、道路沿いに広がる同市金谷猪土居の茶畑の中に背の低い火の見櫓[やぐら]がある。細い四角柱の上に見張り台があり、二等辺三角形の鉄骨が屋根を支える。何年も人の手から離れていることを示す赤さびた金属が、茶畑と木々に埋もれながら夕焼けに輝いていた。 火の見櫓が立つ茶畑は近隣の茶業「永田農園」の土地だが同園でも詳しい経緯はわからず、島田市でも由来を把握していないという。高さは6~7メートル程度と、火事をいち早く視認するために高所から見通す必要がある火の見櫓としては小さい。同地に住む茶業杉本芳樹さん(71)は「昔は一面畑だったから十分な高さだったの
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競技自転車じっくり観察 プロ競輪選手と触れ合い 静岡で小学生親子見学会
静岡市駿河区の静岡競輪場で20日、小学生親子向けの見学会(市こどもクリエイティブタウンま・あ・る主催)が開かれた。子どもたちはプロ競輪選手との触れ合いを楽しみながら競輪への興味を深めた。 日高裕太選手(21)=静岡市出身=や杉沢毛伊子選手(38)=富士市出身=、スタッフが競輪場の設備や選手の日々の活動を紹介した。普段は立ち入り禁止の「検車場」も案内した。児童は、自分たちでも持ち上げられる競技用自転車の軽さに驚きの声を上げた。 杉沢選手が自転車を分解したり、再び組み上げたりしながら「部品選びから作戦」「チェーンの張り具合にも好みがある」と解説すると、児童は自転車に近寄って熱心に観察した。
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森町三倉地区 赤屋根輝く地域の象徴 「火の見櫓」編③【アートのほそ道】
太田川を北上した支流沿いに広がる森町・三倉地区。許禰[きね]神社の白い鳥居のはす向かいには、白壁の家屋を背景にほっそりとした白亜の火の見櫓[やぐら]がそびえ立つ。青空へと伸びる12・5メートルのてっぺんでは、陽光を受けた赤い屋根が輝いた。「三倉の火の見櫓」は地域のシンボルとして長く親しまれてきた一基だ。 赤屋根の下には半鐘と円形の見張り台。そこから狭い八の字型に根を下ろす櫓の中頃には「消防信號」と題したさびた金属板が。火災信号の近火は連打、出動は3点打、火災警報の発令は1点と4点の斑打[はんだ]と半鐘のたたき方が詳細に残る。 土台には「昭和二十八年十二月建之 独立記念」の文字が刻まれ、サ
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記者コラム「清流」 いまさらXの謎
冬の紙面上に何度も現れた「Xマス」の3文字。「クリスマス」を指す略語と了解しているが、読み方はエックスマス? そもそもクリスマスの頭文字はXじゃなくてCではないか。どこから湧いて出たこのX。 調べてみればXはギリシャ文字のΧ(カイ、キー)が元という。クリスマスはキリスト教における救世主イエスの降誕祭であり、救世主を意味するヘブライ語メシア(原意は油を注がれし者)の古代ギリシャ語訳「ΧΡΙΣΤΟΣ」をカナに音写したのが「キリスト」。この頭を取ったわけだ。新聞で使う略語にしては意外に知的だ。クリ祭とかになりそうな
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老いと情 静かに見つめる 歌人・藤岡武雄さん(三島市)【表現者たち】
歳下の友の死続くそれなのに百歳目ざせと声援つづく 歌作り八十三年の今にしてときにきほひの湧く空を見て 歌誌「あるご」を主宰する歌人藤岡武雄さん(97)=三島市=の作品は老いを静かに見つめる視点と意気軒高が同居する。14歳で詠み始め、現在までに約1万首を残した。短歌について「日常の喜怒哀楽、自分の情[こころ]を表現するもの。年齢を重ねてもここは変わらない」と話す。 1926年、当時の山口県大津郡日置村(現長門市)に生まれ、県立師範学校在学中に父の指導を受けながら「江原文鳥」のペンネームで作歌を始めた。往時は1日に200首を詠む熱中ぶりで、夜明け頃の夢に出てきた歌を起きてすぐ書き留めた
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神の君・家康を祭る「東照宮」 ご利益、時代とともに変遷 平和、長寿、学問、出世、良縁… 業績や故事で幅広く
徳川家康の神廟[しんびょう]を有する国宝久能山東照宮(静岡市駿河区)、漆の装飾が絢爛[けんらん]豪華な世界遺産日光東照宮(栃木県日光市)。家康を神として祭る二つの「東照宮」は特に有名だが、全国東照宮連合会によると、歴史上存在した東照宮の数は700以上とも言われ、県内には全国最多の63社があったという。死後、家康はどんな神になったのか。現存する県内の東照宮を巡り探った。 実はここも 元和2(1616)年4月17日、江戸幕府初代将軍徳川家康は、駿府城(現在の静岡市葵区)で亡くなった。元和3(17)年、朝廷は「東照大権現」の神号(神としての名前)を宣下し、家康は文字通り「神の君」になった。江戸時
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「寺カフェ」で地域交流創出 16日に演劇公演も 静岡市葵区・宗林寺
静岡市葵区沓谷の日蓮宗宗林寺が、地域の交流拠点としてカフェイベントを開いている。16日には、本堂で地元劇団「静火」の演劇「片付けたい女たち」の公演を行う。同寺の広崎本浄住職(49)は「檀家(だんか)さんだけではなく、多くの人に幅広く使ってほしい」と呼びかける。 かつては地域の中心だった寺院に、「もっと気軽に訪れてほしい」と企画した。 異業種交流イベントで縁が生まれた他業種の知人の協力で8月末、本堂や客殿でバリスタが入れたコーヒーを味わいながら会話やミニゲームなどに興じる寺カフェを初開催した。農家が持ち込んだ新米に合うおかずを競う「新米お供選手権」や絵画のワークショップなど、毎月異なる試み
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しずおか連詩の会、全40編の作品完成 言葉の芸術と緊張感 12日、三島で発表会
「2023年しずおか連詩の会」(県文化財団、三島市民文化会館など主催、静岡新聞社・静岡放送共催)は11日、三島市の同館で3日間の創作を終え、全40編の連詩「『約束を潜めた歴史』の巻」が完成した。詩を作った詩人・歌人5人が朗読、解説を行う発表会は12日午後2時から同館で開催する。 最終日は、まとめ役の野村喜和夫さん、中国出身の田原[でんげん]さん、文月悠光さん、小野絵里華さん、岡野大嗣さんの5人が残り12編の創作に臨んだ。時に言葉選びに長考し、時に前の詩に即応しながら5行詩と3行詩を交互に連ねた。 最終の第40編は小野さんが3行詩「天空の梯子はクリスタル製/ひらめきながら きらめきながら/
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「しずおか連詩の会」三島で創作開始 「約束を潜めた歴史」の巻、5人で紡ぐ 12日発表
「2023年しずおか連詩の会」(静岡県文化財団、三島市民文化会館など主催、静岡新聞社・静岡放送共催)が9日、三島市の同館で始まった。24回目の今年は詩人文月悠光さんによる発句から「『約束を潜めた歴史』の巻」をタイトルに、全40編から成る連詩を3日間で完成させる。 静岡新聞読者文芸選者の詩人野村喜和夫さんがまとめ役を務める。中国出身の田原(でんげん)さん、文月さん、小野絵里華さんら詩人に加え、歌人岡野大嗣さんも参加。5行詩と3行詩を交互に繰り返し、ひとつなぎの連詩を作り上げる。 文月さんの第1編は「夜のつめたさに驚き、黒い上着を羽織った。/そこから山は闇に身を潜めた。/用意された町、そこに
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静岡市の写真家橋向真さん急逝 「すごい富士山」地元展覧会に追悼パネル設置
旅行先の岐阜県中津川市で4日に46歳の若さで急死した写真家橋向真さん(静岡市葵区)の展覧会を開催中の駿府博物館(同市駿河区)はこのほど、会場に橋向さんの死去を知らせる追悼文パネルとノートを置いた。訃報に接したファンらが弔いの言葉を書き残している。 パネルには紙製の花を供えた。東京都や愛知県など全国各地のファンが訪れ、作品と出会ったことへの感謝や早すぎる死去に対する哀悼のメッセージを寄せている。同館の小泉祐子館長は「富士山写真の新しいスタイルの開拓者で、今後の活躍を楽しみにしていました。ご冥福をお祈りしています」と話した。 橋向さんは「すごい富士山」と銘打った写真シリーズで交流サイト(SN
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中国に「曙」もたらす 詩人・田原さん【しずおか連詩の会2023 私のはじめての詩集⑤完】
「北島詩選」(1986年、新世紀出版社)=写真=は、現代中国を代表する詩人・小説家で現在は米国在住の北島[ベイダオ]さんの代表作を集めた。新世紀出版社は中国の出版社。北島さんは2000年の「しずおか連詩の会」に参加した。 ◇ 初めて詩集を丸々1冊読んだのが、この「北島詩選」でした。出たばかりの大学2年生の時。それまでも図書館閲覧室の文芸誌などで北島の詩を少し読んでいましたが、まとめて読むと、やはり強烈な衝撃を受けました。 172ページで、中国語の本としては決して厚いとは言えません。しかし、その作品群にあふれる文学性と詩精神の重みは、どんな分厚い本よりも重かった。詩法と表現の斬新
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韓国記者 勉強と部活両立に関心、静岡東豊田中を取材
日韓の学校スポーツ文化の差異を取材しようと韓国日報(ソウル市)の劉大根[ユデグン]記者(41)が10月19日、静岡市駿河区の東豊田中を訪れた。劉記者は「文武両道を目指す部活動を取材し、勉強する子とスポーツする子が明確に分かれる韓国に文化の違いを紹介したい」と話した。 東豊田中を今年卒業した韓国籍男子生徒の父親が日本の部活動を紹介する書籍「部活の話」を韓国で出版したことを受けて、同校を取材先に選んだ。劉記者は体育館やグラウンドなど書籍で「設備が充実している」と評された校内を探索し、教諭らに部活動の数や金銭負担の多寡、運動と勉強の成績の相関など質問を重ねた。 県内のサッカー部人気に関心を示し
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木片からつながる無限の善 彫刻家・高須英輔さん(熱海市)【表現者たち】
木材を分割し、それをさらに分割し、さらにまた分割し―。繰り返しの作業の中で生まれた大小の木片をグラデーション状に積み上げた「蘇生組積[そせいそせき]」は、彫刻家高須英輔さん(77)=熱海市=が1980年代から取り組む代表的なシリーズ作品だ。 「一つの善が二つの善に。それが無限に広がって限りなく善にあふれた世界になってほしい」 武蔵野美術大で油絵を学び「親分子分の関係」と話す彫刻家井上武吉さん(30~97年)のアシスタントを経て30歳でデザイナーとして独立。自らの作品制作も続け、彫刻を中心に表現を模索した。 「蘇生組積」のアイデアは、東京・神楽坂にある陶器店の内装デザインの依頼を受けた中
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すごい富士山展、写真家・橋向さんが解説 静岡・駿府博物館
静岡市駿河区の駿府博物館で開催中の展覧会「すごい富士山~絵画と写真の共演~」のギャラリートークが22日、同館で開かれた。作品を出品した写真家の橋向真さん(46)が来場者を前に撮影時のエピソードや同展への思いなどを語った。 来館者約60人が参加した。橋向さんは「北斎の作品と自分の写真が並んで夢がかなった」として、江戸時代の浮世絵師葛飾北斎の代表作富嶽三十六景の「凱風快晴」と自身が撮影した赤富士作品の共通点などを解説した。撮影の際には気象条件などを細かく調べて理詰めで挑むという。一方で、偶然が生んだ「奇跡」のような作品もあるとして、湖と雲に映った影が織りなす三つの富士山が写りこんだような作品は
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心つかむ「すごい富士山」 写真家 橋向真さん(静岡市葵区)【表現者たち】
ファンタジーの異世界のように、神々しい光と雲に包まれた霊峰富士。写真家橋向真さん(46)=静岡市葵区は、自身の肩書を「とにかくすごい富士山を撮る人」と定める。 神聖さや不気味さ、怖さや妖しさ―。富士山を中心とした「とにかくすごい光景」が見る人の感情を動かす。「撮影対象としてはあまり好みではなかった」と話す橋向さんが富士に魅せられるようになったのは約10年前。同市清水区の山間地から富士山を囲む雲海が見えると知り、撮影に挑戦した。天候に左右されるため日を変えて何度か繰り返すうちに「スケールの大きさ」「夢みたいな景色」に心をつかまれた。 撮影場所は静岡、山梨、長野の各県をはじめ広範囲にわた
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静岡の「おまち」巡ろう 11月からスマホでスタンプラリー 大学生ら準備着々
スマホを手に静岡市葵区中心部のおまちエリアを巡る「駿府おさんぽ スマホdeスタンプラリー」(市大河ドラマ「どうする家康」活用推進協議会主催)の11月実施に向けて、活動に携わる市内の大学生らがこのほど、訪問するスポットの状況確認や音声ガイドの現地テストを行った。 静岡浅間神社境内の各神社や駿府城公園の巽櫓(やぐら)、市歴史博物館など観光地20カ所と、茶屋、静岡おでん屋など飲食店10カ所の計30スポットを設定した。スマホから特設サイトにアクセスした上でスポットを訪れると、位置情報の確認やQRコードの読み込みによって名所名店を紹介する音声が流れ、聞き終わると点数がもらえる。参加賞を配布するほか
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静岡県立中央図書館 「葵文庫」など貴重な蔵書紹介動画制作 東アジア文化都市
静岡県立中央図書館(静岡市駿河区)が2025年に迎える開館100周年を記念し、徳川幕府から引き継いだ「葵文庫」をはじめとする貴重な蔵書や現在までの歴史を紹介する短編動画を制作している。日中韓3カ国が文化交流を図る「東アジア文化都市」事業の一環。21日に同区のグランシップで開く特別講座「『東アジア文化都市2023静岡』貴重書講座スペシャル」でお披露目する。 葵文庫編10分、貴重書編10分、図書館の歴史編5分の3本立て。県民の共有財産でもある同館と蔵書の価値を知ってもらおうと夏から企画を進めた。 動画では、韮山反射炉造築の参考とされた「熕鉄(こうてつ)全書図」や幕府の一大事業として家庭百科事
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静岡人インタビュー「この人」 全国高校総合文化祭将棋部門で準優勝した 佐々木香歩さん(沼津市)
日大三島高囲碁将棋部2年。8月に鹿児島県で開かれた第47回全国高校総合文化祭将棋部門兼第59回全国高校将棋選手権女子個人戦で準優勝に輝いた。2月の全国高校文化連盟将棋新人大会3位から順位を上げており、今後は全国大会優勝を目指す。17歳。 ―棋歴は。 「札幌市に住んでいた6歳の頃に父の影響で将棋教室に行って指し始めた。小学2年の時に沼津に移り住んでからは、プロを目指して日本将棋連盟の研修会にも通った。中学時代は将棋から離れていたが、子供の頃に練習で通った日大三島高囲碁将棋部に入り、再開した」 ―将棋の魅力は。 「囲碁やチェスと比較はできないが、一手で形勢が変わるところが面白い。指し始め
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SPAC×コシノジュンコさん×日本平ホテル総料理長 食と芸術融合 静岡市
食と芸術を融合した会食イベント「シズオカアートガストロノミー by SPAC × JUNKO KOSHINO」が25日夜、静岡市駿河区の県舞台芸術公園木造劇場「楕円堂」で開かれた。フジドリームエアラインズ(FDA、静岡市)と一般財団法人静岡新食文化共創機構が企画した。 県舞台芸術センター(SPAC)とファッションデザイナーのコシノジュンコさん、日本平ホテル渡辺健太郎総料理長の共同プロデュース。会食に先立ち、SPAC俳優のたきいみきさんによる谷崎潤一郎原作「刺青」を上演した。 「白と黒」をテーマに据えた会食は、県内産のマダイや牛肉などを使った料理が次々運ばれた。終盤にはオペラ
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流麗なオペラ披露 森さん、錦織さん共演 静銀80周年 静岡市
ともに日本を代表するオペラ歌手の森麻季さん(ソプラノ)、錦織健さん(テノール)が21日、静岡市葵区の市民文化会館でデュオリサイタルを開き、有名なオペラのアリアや日本の古謡などをちりばめたプログラムで流麗な歌声を響かせた。静岡銀行の創立80周年を記念した「第76回しずぎんユーフォニア・コンサート」。 「アメイジング・ソングス~愛と煌めきを歌にのせて~」と題し、ピアニストの山岸茂人さんが伴奏を務めた。森さんはドラマ「坂の上の雲」のメインテーマ「Stand Alone」や童謡「からたちの花」、錦織さんは古謡「さくらさくら」、戦前の歌謡曲「蘇州夜曲」などをそれぞれ独唱した。 デュオとしては「椿姫
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美術作家 丹羽菜々さん(三島市)揺れる広がる、色の帯【表現者たち】
額縁の中にとどまるのではなく、作品がどこまでも続くように。三島市の美術作家丹羽菜々さん(60)は、白く長い紙や布を種々の色で染めたシリーズ「色の帯」に、約10年前から取り組んでいる。風に揺られる「帯」が、周囲の空間に変化を与える。 ギャラリーの限られたスペースを複数人で分け合う状態に窮屈さを感じ、作品の展示場所を制約のない窓の外へ移した。「自分自身も広がっていく感覚。揺られた帯の色が風に溶けていった」。当初は紙の帯だったが、2014年から屋外の展示を重ねる中で、耐久性の高い材質に変えた。現在は裂けにくい化学繊維の布を使っている。 制作は画材や作品が所狭しと並ぶワンルームの自宅で行う。帯の
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牧野富太郎企画展に来場者1万人 静岡・地球環境史ミュージアムで記念式典
静岡市駿河区のふじのくに地球環境史ミュージアムで7月から開催中の企画展「牧野富太郎がみつめた食物―植物標本が語るもの」の来場者数が14日、1万人に達した。記念セレモニーが館内で開かれ、来場者と職員が大台突破を祝った。 節目の来場者となったのは葵区の主婦永田ひとみさん(59)と郁美さん(29)、双子のあかりちゃん(2)、ひかりちゃん(2)の家族4人で、清真人副館長から花束と記念品を受け取った。企画展示室に並んだ植物標本をのぞき込み、家族で「大きな葉っぱだね」などと話しながら見学を楽しんだ。 同展はテレビドラマの題材にもなった植物学者牧野富太郎博士(1862~1957年)の業績を、牧野博士
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記者コラム「清流」 戦争の学び方
静岡市には平和教育の指針が存在しない。小中学校では、学習指導要領の範囲で各校が独自にやるばかり。社会科でまだ15世紀を習っている児童が、時代背景も分からぬままにおじいさん、おばあさんの戦争体験を聴く姿を何度も見た。 高級士官に政治家、出征した兵卒、銃後を守った子どもら。みな同じ戦争経験者だ。しかし今、その声を聴こうとすればどうしても銃後の苦しみが話の主軸となる。戦後78年。時とともに数を減らし続ける「生の声」へのこだわりは、重点を先の大戦の限られた一面に偏らせてしまう。 平和への糧として戦争を学ぶには、文献史料への向き合い方など教員にも専門性が求められる。これまで頼り切ってきた「身近な戦
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かるたで防災知識学ぶ 小中高生と大人43人対戦 清水区有度地区
静岡市清水区の有度生涯学習交流館で27日、同館と有度地区まちづくり推進委員会に所属する各種団体が協力して実施する「楽しく学ぼう防災教室 有度地区の防災を考える1年」の第2回が開かれた。同地区の住民らがかるたを通じて防災知識を身に付けた。 しぞ~か防災かるた県版を活用し、小中高生と大人計43人が取り札を敷き詰めた卓を囲んで対戦した。静岡サレジオ高「ぼくらの防災会議」の生徒4人が読み手となって県内の地理的特徴や災害時の注意点などを盛り込んだ句を読み、各卓では札を取り合いながら防災知識を身に付けた。 昨年の台風15号で有度地区にも浸水被害が発生したことや、関東大震災から100年の節目を迎えたこ
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小中高生 帆操り海面滑走 静岡・清水区でウインドサーフィン大会
「2023ジュニアユースウィンドサーフィン選手権」(JWA日本ウィンドサーフィン協会、実行委主催)が26日、静岡市清水区三保の海岸で開幕した。27日まで。 県内外から集まった小中高生ウインドサーファーが日ごろの練習で磨いた腕を競った。選手らは風を捕まえて推力を得ようと波に揺れるボードの上で帆を巧みに操り、ライバルと競いながら海面を滑走した。
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清水ホビーショー開幕 愛好家の力作ずらり 清水マリンビルなどで13日まで
静岡市を代表する模型産業を市内全体で盛り上げようと清水港日の出地区で12日、「第1回清水ホビーショー」(実行委主催)が開幕した。模型作品の展示会や工作体験コーナーなど「見て作って動かして遊ぶ!」をテーマにした港内2会場には多くの模型愛好家や家族連れが集まりにぎわった。ショーは13日まで。 清水マリンビル会場で開いた合同作品展には静岡県内各所のモデラーズクラブが参加した。軍用機や戦車を精密に再現したスケールモデルから改造を施し完成度を高めたキャラクターモデル、怪獣のフルスクラッチ作品まで、力作が会場を埋め尽くした。来場者は許可を得て写真を撮ったり、製作法について質問したりと作品展を満喫した。
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鈴与の従業員家族 防災学ぶ 静岡市清水区の本社 雲や竜巻 実験で再現
鈴与(鈴木健一郎社長)は6日、同社グループの従業員とその家族を対象にした防災教室を静岡市清水区入船町の本社で開いた。昨年、同区で台風15号による大規模な風水害が発生したことを受けて防災知識を身に付けて備えてもらおうと企画した。 防災教室では気象予報士による講演と、子ども向けの実験体験をそれぞれ実施した。講演ではクイズ形式で同区に影響を及ぼした過去の気象などについて学んだ後、定期的に非常食を食べて不足分を買い足し常に新しいものを用意する「ローリングストック法」など食料品の備え方や、停電時に便利なLEDライトとペットボトルを組み合わせた即席ランタンを紹介した。 気象実験では雲や竜巻を再現する
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雨に咲く大輪の花 清水みなと祭りフィナーレ 会場から歓声と拍手
第74回清水みなと祭り(実行委と静岡市主催)は最終日の6日夜、清水港日の出埠頭(ふとう)で海上花火大会を行った。色や形の異なる多彩な花火が次々と打ち上げられ、清水の夜空に大輪の花を咲かせた。 「もどってこい!みなと祭り」「伝えよう清水の文化」など七つのステージに分けて約1時間にわたって打ち上げる予定だったが、雨の影響でプログラムに変更を加え、実施した。同埠頭やエスパルスドリームプラザ周辺は傘を手に花火を見上げる市民で埋まった。打ち上げの途中で雨脚が弱まり、来場者は花火の音と光に歓声を上げたり、合間に拍手を送ったりして祭りのフィナーレを楽しんだ。 (清水支局・マコーリー碧水)
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防犯アプリの活用呼びかけ 静岡県警、清水で広報
静岡県警生活安全企画課は6日、防犯アプリ「どこでもポリス」の利用を呼びかける街頭広報活動を静岡市清水区上原1丁目のイオン清水店で実施した。 どこでもポリスは県警が独自に開発したスマートフォン用アプリで、県内の最新の犯罪発生状況や不審者情報を提供するほか、防犯ブザーなど利用者の身を守るシステムも組み込まれている。夏は、暑さで薄着になった女性が犯罪者に狙われやすい季節として、痴漢撃退にも役立つアプリの周知を図ろうと企画した。 同店入り口に警察官と県警マスコットのエスピー君、シズカちゃんが並び、アプリの概要や設定方法を説明するチラシを配った。来店客が足を止めると、実際にアプリの起動画面を見せな
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清水みなと祭り開幕 踊らにゃ損! 初日5000人参加
静岡市清水区の夏の風物詩「第74回清水みなと祭り」が4日、同区中心街で開幕した。初日は祭りの成功を祈る「成功祈願祭」を執り行い、夕方からは市民参加のゆかた踊りと港かっぽれが清水の街を盛り上げた。祭りは6日まで続く。 4日午後6時半ごろ、JR清水駅前のさつき通りは清水区内15地区の地踊り衆と浴衣姿の市民で埋まった。「清水ゆかた踊り地踊り衆」がスタートすると踊り手は列を成し、約3時間に渡って「日本平音頭」や「清水おどり」など伝統の6曲に合わせたゆかた踊りに興じた。沿道に集まった市民は飛び入りでゆかた踊りに参加したり、写真を撮ったりと清水みなと祭り最初の夜を満喫していた。 清水の中心街では合わ
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学テ結果発表 静岡市の中3全国平均上回る
静岡市教委は31日、4月に小学6年生と中学3年生を対象に実施した「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)について、静岡市分の調査結果を発表した。中学生は国数英の3科目全てで全国平均正答率を上回り、小学生は国語算数の全2科目で全国平均正答率と同等の結果を残した。 各科目の平均正答率(小数点以下を四捨五入した整数値で文部科学省が市に提供)はそれぞれ小6国語67%、算数63%、中3国語72%、数学54%、英語48%だった。同時にアンケート式で行われた小中学校に対する学習状況調査では、小中一貫教育に関する「近隣校と教育課程に関する共通の取り組みを実施したか」という設問で、肯定的な回答の割合が全
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日本平彩る 1万2000発の大輪 「風景美術館」コンセプトの花火に歓声
第38回日本平まつり(実行委主催)が26日夜、静岡市清水区馬走の日本平ホテル野外庭園で開かれた。景勝地・日本平から1万2千発の花火を打ち上げ、清水港と駿河湾を背景に華やかな大輪が夜空を彩った。 今年の大会コンセプトは「風景美術館」。ポップアートや西洋絵画、浮世絵など芸術作品をイメージした花火と照明、音楽が一体となったパフォーマンスで会場を盛り上げた。花火の合間には来場者が芝生の上から拍手や歓声を送った。
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「清水みなと祭り」庁舎に特大幕 8月4日に開幕
静岡市清水区の夏の恒例行事「清水みなと祭り」が8月4日から始まるのを前に、祭り開催を祝う特大幕が市役所清水庁舎に掲げられた。新型コロナウイルス禍前の内容へと復活を遂げる祭り本番に向けて、清水のまちの機運を高める。 幕の大きさは縦10メートル、横27メートルで、黒地にオレンジ色の「みなと祭り」の文字が浮かぶ。幕は2枚あり、それぞれ庁舎北と南の両面に設置した。特大幕は交通量の多い国道150号、通称しみずマリンロードからもよく見え、市内外へと祭り開催をアピールしている。 74回目となる今年の祭りは「もどってこい!これがみなと祭りだ」をスローガンに、8月4~6日までの3日間開催する。初日はJR清
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静岡市の小学校 粘着テープで椅子に固定 離席児童 対応に苦慮
静岡市教育委員会は5月、同市清水区の小学校で児童の太ももを粘着テープで椅子に固定する不適切な指導が行われていたと発表した。同校で開かれた保護者向け説明会では、授業中に離席を繰り返す児童に対して担任の50代女性教諭が立ち上がらないように指導しようと試み、方法を誤ったとして校長と教諭が謝罪した。粘着テープを持ち出す短慮を強く批判しながらも、授業中に離席する児童に悩む声は市教委、各校の教諭から多く上がる。説明会では保護者の中からも「離席する児童への対応はどうすれば正解なのか」との質問が。子どもの安全と快適な教育環境の維持のため、教育現場の苦慮が続いている。 子どもが授業中に騒いだり席を立ったりす
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「いつ上に爆弾が」「今も戦争怖い」 静岡・清水三保第一小 高齢者が体験伝承
静岡市清水区三保の清水三保第一小で26日、近隣のデイサービス「そな~れ」を利用するお年寄りを招いた「戦争体験交流伝承授業」が行われた。92歳から99歳までのおばあさん4人が来校し、戦時中の経験について児童に語り聞かせた。 窪田美代子さん(99)と鈴木美江さん(94)、堀ひさ子さん(93)、青島ことさん(92)が体育館を訪れ、6年生約40人を前に授業した。第2次世界大戦中の空襲を受けたことなどを描いた紙芝居や、体験談の朗読の後に児童の質問に答えた。蚊に刺されながら急ごしらえした防空壕(ごう)やその中で「いつ上に爆弾が落ちてくるか分からないと頭がいっぱいになった」こと、玉音放送を聞いて「とにか
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日韓友好語り一座建立 川勝知事ら清水区で朝鮮通信使記念茶会
1607年6月20日に徳川家康と朝鮮通信使が駿府城で会見したことを記念し20日、日韓友好を図る「朝鮮通信使記念茶会」が通信使にゆかりある静岡市清水区の清見寺で開かれた。 茶道裏千家前家元の千玄室大宗匠(100)と川勝平太知事(74)が亭主を務め、韓国の金泰欽(キム・テフム)忠清南道知事(60)、金玉彩(キム・オクチェ)駐横浜総領事(63)と、徳川宗家19代目当主徳川家広さん(58)を招いた。静岡産の茶を使った一服を楽しみながら、豊臣政権による「唐入り」で損なわれた両国関係の改善を狙う徳川家康と通信使の平和への思いや朝鮮半島と茶道の関わりなど、両国が交流を重ねてきた歴史に思いをはせた。 茶
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富士山世界遺産10年 節目を祝う感謝祭 地元中高生パフォーマンス 静岡・三保松原
三保松原を構成資産の一つとする富士山世界遺産の登録10周年を祝おうと17日、「三保松原特別感謝祭」が静岡市清水区三保の三保松原文化創造センターみほしるべで始まった。18日まで。 同センター前に出店が並んだほか、地元中高吹奏楽部らが屋外パフォーマンスを披露した。東海大静岡翔洋高吹奏楽部による演目では、部員約120人が音楽とともに踊ったり小芝居を演じたりする吹奏楽ショー形式で、ディープ・パープルメドレーやかっぽれFUNKなどの曲を約40分に渡って演奏した。祭りの一環で行われた三保松原フォトコンテンストの表彰式では地元静岡市清水区に関連する有名楽曲をモチーフにしたオリジナルファンファーレ「Dre
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特殊詐欺被害「お断りズラ」 静岡市清水庁舎で広報活動
静岡市清水区で高齢者を狙う特殊詐欺被害が増えていることを受けて清水署と同区は12日、市役所清水庁舎で来庁者に詐欺被害防止を呼びかける広報活動を実施した。 署員と区の職員、清水防犯協会指導員、同区の広報キャラクター「シズラ」が庁舎内で「詐欺お断りズラ」と書かれたマグネットなど啓発品約200セットを配布した。年金の相談に来た高齢者などに対して詐欺への注意を促すとともに、詐欺対策として固定電話への着信にはなるべく出ないことなどを呼びかけた。広報活動のほか、詐欺被害への注意を呼びかける電子掲示や館内放送も実施した。 同署によると、同署管内では9日時点速報値で県内警察署管内ワーストの21件計約24
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特養のアジサイ600株見頃 静岡・清水区
静岡市清水区吉原の特別養護老人ホームこもれび(池田正昭理事長)の「あじさい園」で600株のアジサイが咲き誇り、見頃を迎えている。同園は施設利用者だけではなく一般市民にも開放しており、池田理事長は「清水の身近で楽しめるあじさい園にぜひ来てほしい」と話した。 あじさい園は施設の裏山一面に広がり、17年をかけて挿し木から育てた色とりどりのアジサイがそろう。園内には歩きやすいようにとコンクリート舗装の散策道が整備されており、アジサイを眺めながらの散歩が楽しめる。 アジサイの見頃は6月いっぱいまでの見込みだという。
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サクラエビ春漁、昨年比1・5倍超 駿河湾産漁獲、回復の兆し
駿河湾で4月4日から続いていたサクラエビ春漁が9日、漁期を終了した。漁期中に19回出漁し、由比漁港(静岡市清水区)と大井川港(焼津市)で合わせて前年春漁の1・5倍以上となる計約306トンを水揚げした。1ケース(15キロ)当たりの両市場平均取引値は約4万2千円で、漁獲量の増大に伴って前年春の約5万2千円から値を下げた。 漁期序盤は初漁で約40トンを漁獲し、その後も20トン以上の水揚げを連発するなど好調で、出漁8回時点で昨年春漁全体の漁獲量を超えた。エビの質も高く地元の加工業者や漁師の間では「今春は豊漁」との認識が広まった。 漁期中盤以降は卵を持った「頭黒」と呼ばれるエビが例年より早く増えた
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興津川の濁り長期化、アユ釣りに打撃 静岡市清水区、大雨影響
静岡県内を大雨が襲った2日、5月下旬に県内トップでアユ釣りが解禁し例年ならば清流の川べりに太公望が並んでいたはずの静岡市清水区の興津川は茶色い水しぶきを上げる濁流と化した。台風一過、晴天が広がる4日になって水位や勢いは落ち着きつつあるが、川底を見せない黄土色の濁りは濃いまま。興津川漁協の前沢元次組合長は「雨に対する回復力が極めて低下している」と憂慮する。 「前は2、3日で消えた濁りがしぶとく残る」。昨秋の台風15号による護岸崩落や土砂の流出は、川に深い傷痕を残した。降雨や護岸の復旧工事が行われるたびに流れ込む土砂は、アユの餌となる川底のコケやアカをこそぎ落とし、長引く濁りは餌の繁殖を阻害す
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三保松原きれいに 美化活動に汗 J2清水やフクシマガリレイなど
冷蔵機器製造販売フクシマガリレイ(大阪府)とサッカーJ2清水エスパルス、静岡市が協力して4日、同市清水区三保の清水三保海浜公園で清掃活動を実施した。同社の従業員と家族、清水エスパルスの選手やサポーターが富士山世界文化遺産の構成資産でもある松原と海岸の美化に汗を流した。 フクシマガリレイやグループ会社のショウケンガリレイの従業員や家族、清水エスパルスの選手、チーム下部組織の子ども、サポーター、地元の学生ら計約200人が公園に集まった。参加者は熊手とゴミ袋を手に松原や遊歩道に散らばり、松の生育を阻害する落ち葉や景観を損ねるごみを拾い集めた。 同社が今年から開始したビーチクリーン活動の一環。ク
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震災の知見防災に生かす 静岡市清水区伝馬町、仙台・福住町と協定
静岡市清水区の伝馬町自治会(望月光則会長)がこのほど、仙台市宮城野区の福住町町内会(菅原康雄会長)と災害時相互支援協定を結んだ。協定を通じて東日本大震災を乗り越えた福住町の先進的な取り組みを学び、南海トラフ地震などの巨大災害に備えていく。 協定では、双方が災害発生時にボランティアとしてできる範囲で協力と支援を行うことを定めた。福住町の「自分たちの街は自分たちで守る」という防災に対する高い意識と、町内住民の関わりを深めるとともに避難訓練を積極的に行う減災への姿勢を取り入れることが主な目的という。 協定の調印式は望月会長らが仙台市に出向き、福住町で開いた。福住町では2011年3月、地震の揺れ
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国際お茶の日に煎茶会 気軽に楽しく 静岡・清水区
国連食糧農業機関(FAO)が定めた「国際お茶の日」の21日、茶やお菓子をゆったりと楽しむ煎茶会(静岡塾SK主催)が静岡市清水区のエスパルスドリームプラザで開かれた。 同市に本部を置く煎茶道黄檗弘風流(おうばくこうふうりゅう)の協力を得て、同流派に所属する煎茶道教授や会員の城北高校生徒がもてなした。茶会は椅子に座ってテーブルを囲む形式で、エスパルスドリームプラザ1階の会場にそれぞれ4人が参加できる三席を用意した。各席の参加者は煎茶や菓子を味わったり茶器の美しさについて会話を弾ませたりと、煎茶会を気軽な様子で楽しんだ。 静岡塾SKによる国際お茶の日を記念したイベントは今年で3回目。会場では有
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サクラエビ春漁休漁 静岡県組合、21日まで
静岡県桜えび漁業組合(実石正則組合長)は18日、駿河湾で行われているサクラエビ春漁について、21日まで一時休漁すると発表した。17日夜の漁で、資源保護のために漁獲を規制している産卵間近の「頭黒(あたまぐろ)」と呼ばれるエビが多く出現したことを受けて決定した。 今年の春漁は4月4日の初漁で約40トンを漁獲し、春漁中盤の5月9日の水揚げ時点で前年春漁の全出漁23回分計約202トンを超えるなど好調が続いた。18日までに水揚げのなかった2回を含む出漁計15回で262・7トンを漁獲した。春漁の漁期は6月9日まで。
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世代超え童謡・唱歌楽しむ 静岡・清水区で「みんなのコンサート」
童謡・唱歌に世代を超えて子どもと大人が共に親しむ「第16回みんなのコンサート」(実行委主催)がこのほど、静岡市清水区のマリナートで開かれた。 清水にゆかりのある童謡「赤いくつ」をテーマに設定した。題材となった少女が歩んだ人生をなぞった第1部「赤い靴と母子像」、第2部「開拓地・北海道」、第3部「異人さんのお国」の3部構成でそれぞれ関連する歌曲を集め、計約30曲をプログラムに入れた。 小中学生を中心とした子どもらと、同コンサート混声合唱団に所属する大人らが歌声を披露した。第1部では赤い靴母子像が同区日本平にあることにちなみ、久能山東照宮にまつられる徳川家康についてうたった郷土唱歌や「羽衣」な
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三保サーモンバーガー食べに来て 新ご当地グルメへ 干物会社など2社 三保松原で定期販売
静岡市清水区の干物製造販売ふかくらとOtonoの2社が協力し、同区三保で養殖する三保サーモンを使ったハンバーガー「三保サーモンバーガー」の販売を開始した。三保松原近くのコラボレーションスペース「Otonoma」で定期的に販売するほか、地元マルシェなどにも出店し、地域限定の新たなご当地グルメとして発信していく。 昨年度に市内の小中学校で三保サーモンのフライを挟んだハンバーガーを給食として提供し、好評を得たことを受けて地域住民、観光客向けの販売を決めた。ハンバーガーは大ぶりのサーモンフライをメインの具にし、レタスやチーズを挟み込みタルタルソースとウスターソースで味付けした。 定期販売日の6日
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学校給食情報はネットで 静岡市教委が新サイト
静岡市教育委員会は、学校給食に関する情報を児童生徒と保護者、市民向けに発信するインターネットサイトを開設した。給食の調理風景や給食に関わる人々の取り組みなどを紹介し、家庭や学校での食育指導にも活用する。 居住する区や学校名で献立表を簡単に検索できるシステムを整備。保護者から要望の多かった学校給食で提供している料理のレシピも写真付きで掲載した。静岡市学校給食キャラクター「しょっかんくん」も各所に登場。給食の歴史を振り返ったり、クイズに挑戦したりできる「しょっかんくんひろば」などコンテンツを充実させた。 市学校給食課によると、今後も時々の給食に関する知識をブログ形式で発信する「しょっかんくん
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静岡市清水区由比地区 サクラエビ春漁好調で活気 歩み続け129年 食も文化も“桜色”の港町【わたしの街から】
「桜えびの町」―。静岡市清水区由比は日本国内で唯一、駿河湾で操業されるサクラエビ漁の一大拠点だ。1894年12月、旧由比町の漁師が偶然サクラエビを発見してから今年で129年。歴史を重ね、単なる産業の枠を超えて食、文化として地域に根ざす。 今期春漁期間中の日曜、4月23日午後6時過ぎ、駿河湾に向かって漁船が次々に由比漁港を後にした。2023年春漁は4月4日の初漁以来、ひとまず好調を維持してきた。町の活気はやはりエビの漁獲量に左右される。未曽有の不漁の中で沈んでいた町の空気も持ち直し、サクラエビ関連の商店が立ち並ぶ由比桜えび通りにも観光客の姿が増えた。 100年フードに選ばれた郷土料理「
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新茶買って飲んで食べて 静岡・清水でフェスタ 四季菜きらり
JAしみずが運営する静岡市清水区北脇の「四季菜ジェラート&カフェきらり」で2日、新茶の購入や試飲を楽しめるイベント「新茶フェスタ」が始まった。5日まで。 物販コーナーに清水産の新茶をとりそろえ、入り口では茶娘姿の店員が、手摘み茶を多く配合しうま味が強いという新茶「仁志音(にしね)」を来場者に振る舞った。 フェスタ開催中はホットドッグを注文すると新茶の芽を具材に加えるほか、ほろ苦さが特長の新茶ジェラートが楽しめる。3、4両日限定で同区両河内地区の高級茶「高嶺の香(たかねのはな)」の茶席も屋外テラスで実施する。 同店では新装開店2周年記念祭も開催中で、シングルサイズのジェラート100円引き
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霊峰背に 桜色まぶし 静岡・蒲原の河川敷 サクラエビ天日干し【動画あり】
駿河湾で春漁が続くサクラエビの天日干しの光景が28日早朝、静岡市清水区蒲原の富士川河川敷に広がった。富士山も姿を見せる青空の下、地元の加工業者がサクラエビを敷き詰め、干し場を桜色に染め上げた。 27日夜の漁では約28トンを水揚げしていた。河川敷には風物詩をカメラに捉えようとする写真愛好家や、干し場の間を散歩する観光客の姿も多く見られた。
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中学生藤下さんの書力強く 30日まで、静岡・清水区で作品展
静岡市清水区の清水八中3年藤下憂翔さん(14)による書道作品の展示会が30日まで、同区の入江生涯学習交流館で開かれている。 幼稚園のころから字に興味を示していたという藤下さんは小学2年生から書道教室で習字を始め、現在は「学生競書段位」で優待生の腕前にまで成長した。会場には24点が並び、絵画用のキャンバスに書いたり背景色に合わせて金色の墨を使ったりと作品ごとに工夫も凝らした。得意とする流れのある行書作品が目を引き、来場者を楽しませている。
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幸せのお茶「まちこ」摘採 静岡・清水区「最高の出来」
静岡市清水区で栽培されるJAしみずのブランド茶「幸せのお茶まちこ」の摘採が20日、同区の茶園で始まった。4月末ごろ販売する。 まちこは桜葉のような香りが特長で、生産者は23人、栽培面積計6万平方メートル。2003年から産地化を進め、受験合格を願掛けした商品「まちこ合格祈願」、高級ボトリングティー「桜、薫る」など幅広い商品を展開している。 同日午前には同区庵原町の長澤良和さんの茶園で約60キロを摘採した。春先の気温が高く3月の雨量も多かったため「出来は最高」という。
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清水・両河内の日本酒 2023年版販売 酒米「亀の尾」使用、海底貯蔵版も
静岡市清水区の山あい両河内地区のNPO法人複合力と同区西久保の三和酒造は18日、同区西里で栽培している酒米「亀の尾」を使用した日本酒「臥龍梅純米吟醸両河内亀の尾」の2023年版を同区港町の清水市民活動センターで発表した。複合力が同区西里で運営する「森のジェラート COMO」や一部の酒販売店で19日から販売している。 23年版の両河内亀の尾では、地元企業イハラ建成工業の協力を受けた土壌改良で酒米の収穫増とそれによる生産本数の倍増が期待されていた。昨年9月の台風15号により田んぼの一部が泥に覆われる被害を受け見込みは下回ったが、単年分の米による醸造は維持し、前年並みの600本を用意した。 東
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エンゼルス球場に「ちゅ~る」広告 静岡のいなば食品スポンサー契約
静岡市清水区由比の缶詰製造販売「いなば食品」(稲葉敦央社長)が、投打二刀流で知られる米大リーグ大谷翔平選手の所属球団ロサンゼルス・エンゼルスと公式スポンサー契約を結んだ。アメリカ現地時間24日から、シーズンを通しホーム戦全試合で本拠地エンゼル・スタジアム・オブ・アナハイムに同社の広告が登場する。スポンサー契約は今シーズン以降も継続実施する。 広告は同社の猫用スナック「Churu(日本名CIAOちゅ~る)」のもので、バックネット下や電光掲示板など球場内の各所に表示され、日本と同じメロディーのCMソングやCM映像も放送する。球場外では地元ラジオのスポーツチャンネルでも広告が流れる予定で、同社は
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サクラエビ豊漁 初競り「大きくて品質も良い」 平均値大幅下落
前夜に初漁を終えたサクラエビ春漁の初競りが5日朝、由比漁港(静岡市清水区)と大井川港(焼津市)で開かれた。初日の水揚げ量は約40トン(昨年春約0.9トン)と近年まれな豊漁で、1ケース(15キロ)当たりの両市場平均取引値は約3万3000円と、昨年春の約8万2000円から大きく値を下げた。地元の加工業者からは「初日にこんなに捕れるとは」「ご祝儀として高値を付けようにも資金調達が間に合ってない」と驚きの声が上がった。 5日午前5時ごろ、由比、蒲原地区の仲買人らが初競り会場となる由比港漁協に集まった。水揚げ量が多いため、例年はシャッターで区切り、半分のみ使っている荷さばき場を全開放。床一面にエビを
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自転車ヘルメット着用呼び掛け 清水署で県民運動出発式
清水署は31日、4月1日から自転車利用者のヘルメット着用が努力義務化され同月4日から新入学児を交通事故から守る県民運動が始まることを受け、出発式を同署で開いた。 署員ら計約30人が参加した。鈴木正勝署長は「自転車死亡事故では約7割が頭に致命傷を負っている。入学期は道路を歩く子も増える。悲しい事故を減らすため一丸で取り組んでほしい」とあいさつした。 出発式後、自転車12台を含む広報車両部隊が近隣の商業施設で啓発活動を実施。ヘルメット着用と自転車の安全利用を呼びかけた。
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「三保の水族館」まだ見学できる 5月からネット予約 東海大海洋科学博物館
累計来館者数1900万人以上―。31日で有料入館が終了する静岡市清水区三保の東海大海洋科学博物館は1970年の開館以来、県内外の多くの人々に愛されてきた。施設の老朽化のため有料入館の終了を決めたが、完全閉館ではなく、人気の海洋水槽を含む海洋科学博物館1階は5月から、指定の開館日程に沿ってインターネット予約の上で無料で見学を受け入れていく。 海洋科学博物館を含む東海大海洋学部博物館敷地内には、恐竜の全身骨格の展示が人気を集める自然史博物館もあり、それぞれ海の博物館、恐竜の博物館として親しまれてきた。2022年6月に有料入館終了を発表した後は「来場者が前年比で倍以上になった」と同館の担当者は話
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研究、飼育の半世紀振り返る 東海大海洋科学博物館、有料入館終了前にシンポ「世界、日本初いくつも」
本年度限りで有料入館受け入れを終了する静岡市清水区三保の東海大海洋科学博物館の半世紀を振り返ろうと26日、海のはくぶつかんシンポジウム「東海大海洋科学博物館の『これまで』と『これから』」が同館で開かれた。 村山司館長の基調講演では、周辺施設の整備や海洋水槽をはじめとした館内設備の変化など同館がたどってきた歴史の中の変化を追った。3Dハイビジョンシアターの導入やクロマグロの陸上水槽での飼育成功などを挙げて「世界初、日本初のものがこの博物館にはいくつもあった」と振り返った。また、有料入館を終了してからも教育・研究施設として存続し展示の一部も予約による公開を続けるとして「閉館ではない」と強調した
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静岡・清見寺庭園が復旧 台風15号で被災 住職「全ての人に感謝」
昨年9月の台風15号で被災した静岡市清水区興津清見寺町の清見寺で、土砂が流れ込み壊滅的な被害を受けた国指定名勝の庭園の復旧工事が完了した。15日には行政関係者が現場確認をする予定。 裏山のある清見寺ではこれまでも度々土砂被害があったが、台風15号の豪雨による被害は「過去25年で一番ひどかった。お寺だけの独力ではどうしようもないほどだった」と一條文昭住職(65)は振り返る。徳川家康が初期の築庭に関わったとされる裏山に面した中庭は、土砂と泥水に覆われ、砂敷きは乾いた泥がひび割れた無残な姿に変貌した。土砂は書院の格子を破り床下にも入り込んだ。 復旧は国や県、市の補助を受けて昨年12月から実施し
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園児と「シュワッチ」 ウルトラ親子が来園 静岡で台風被災地支援
昨年の台風15号で被災した静岡市の園児らを元気づけようと13日、M78星雲光の国から宇宙警備隊員ウルトラセブンさん(1万7千)と息子のウルトラマンゼロさん(5900)の親子が同市清水区蜂ケ谷の若竹幼稚園に来園した。子どもらはウルトラ親子と一緒に体操をしたり記念撮影をしたりと楽しんだ。 同園では台風の影響で「若竹こどもの森」と合同保育を実施している。両園合わせて計240人の園児が参加し、セブンさんとゼロさんから手遊び歌「一丁目のウルトラマン」やウルトラマン体操のやり方を伝授された。子どもらは音楽に合わせて両腕をクロスし光線技の姿勢を取ったり、両手を挙げて「シュワッチ」とジャンプしたりと目いっ
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記者コラム「清流」 ただ、乗ると酔う
自動車に自転車、電車に飛行機と交通手段はいろいろだが、中でも船は特別な存在だ。一つ一つが固有の名前を持ち、独立した歴史を持っている。清水区はそんな船と数多く出会う恵まれた場所だ。 清見寺からもはっきり掘削やぐらが見える地球深部探査船「ちきゅう」の威容には驚かされた。サクラエビ漁で乗船した「第一明神丸」では酔いに酔って甲板を見つめ続けた。台風15号で給水支援に従事した巡視船「おきつ」や「いず」、東海大の学生と共に旅立つ「望星丸」など船名と記憶が結びつき忘れがたい。 先日入港した「アマデア」の名も、国際船寄港復活の記憶と共に多くの市民にとって忘れがたいものになったはず。次はどんな名の船と出会える
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焼津中央高チーム最優秀 「SDGs Questみらい甲子園」
持続可能な開発目標(SDGs)について高校生が設定した課題を解決しようと考えたアイデアを発表する「SDGs Quest みらい甲子園」(実行委主催、静岡新聞社・静岡放送共催)の県大会表彰式が5日、静岡市清水区の清水テルサで開かれた。最優秀賞には焼津中央高のチーム「中央TTC2」が輝いた。 昨年に続き2度目となった今回は、県内20校から130チーム、計513人が参加した。応募作を吟味し、16チームにアイデアの内容をプレゼンテーションする動画の提出を課した。審査員が実現可能性への説得力や設定した課題に対する共感性、熱意などを評価し、最優秀賞、優秀賞、二つの協賛社賞の受賞4チームを選んだ。 中
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国際クルーズ船乗客を歓迎 受け入れ再開の清水港 マルシェや名所ツアーでおもてなし
新型コロナウイルス禍の影響で3年ぶりの日本受け入れとなる国際クルーズ船「アマデア」(バハマ船籍、2万9千トン)の清水港寄港を祝い、清水港客船誘致委員会主催の歓迎式典が1日、同港日の出埠頭(ふとう)で開かれた。式典終了後、乗客はバスツアーなどに参加し、市内の名所巡りを楽しんだ。 式典では清水区の広報キャラクターシズラと地元の芸妓(げいこ)衆、森貴志副知事らが同船幹部を出迎え、花束や七宝焼を贈った。同委員会の山田英夫会長は「入港時に日本三大美港に数えられる景観を楽しんでもらえたと思う。清水、静岡の歴史や文化に触れて清水港を思い出に残してほしい」と寄港を祝い、ロバート・フローネンブルック船長は「
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日頃の成果 ステージで披露 静岡市清水区・蒲原で交流館まつり
静岡市清水区蒲原の蒲原生涯学習交流館で25、26の両日、同館で活動する団体が作品展示や演目発表を行う「第49回蒲原交流館まつり」が開かれた。新型コロナウイルス禍の影響で開催は4年ぶり。 展示の部は両日とも、芸能発表の部は26日のみ実施した。陶芸作品や静物画、草木染、書道作品など各団体が日頃の活動の成果を並べたほか、同地区に伝わる「古代塗り」の体験会も開いた。 芸能発表には11団体が参加し、合唱やブラスバンドなどを披露した。「音民ウインドアンサンブル」は人気アニメの主題歌などを演奏し、観客からはアンコールを求める声が上がった。盆栽会による園芸指導も同時開催した。
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パラ代表と自転車挑戦 静岡・清水特別支援学校 児童ら笑顔
パラサイクリング日本代表の福井万葉選手(22)と川本翔大選手(26)が24日、静岡市清水区の清水特別支援学校を訪れた。児童は両選手とともに自転車体験会に参加し、2人乗りや手こぎなどさまざまな種類の自転車に挑戦した。 体験会はパラサイクリング競技人口の裾野を広げようと、日本パラサイクリング連盟が主催し同区の就労支援業バタフライ・エフェクトが協力して実施した。タンデム自転車やハンドサイクル、三輪のトライシクルなど計10台以上を用意した。 小学部1~5年生の95人が参加した。児童はそれぞれ自転車に乗り込むと両選手と並走して同校駐車場を回り、風を切って走る感覚を楽しんだ。金子日葵君(11)は「加
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桜満開 太鼓や軽トラ市楽しむ 静岡・清水区「八千代桜まつり」
「第6回八千代桜まつり」(実行委主催)が23日、静岡市清水区由比で開かれた。雨天により当初開催日から延期したが、見頃を迎えた満開の河津桜が来場者を出迎えた。 会場には地元商店らによる出店や地場産のかんきつを販売する軽トラ市などが並んだ。由比さった太鼓と盆踊会の踊り披露もあり、来場者は買い物を楽しんだり演目に耳を傾けたりしながら花見を楽しんだ。
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「がんばろう両河内」台風15号復旧応援イベント 食べ歩きなど30店 3月5日、静岡市清水区でマルシェ
昨年9月の台風15号で大きな被害を受けた静岡市清水区の両河内地区と清水の街を応援しようと「OYAMA de marche」(実行委主催)が3月5日、同区西里の温泉浴場やませみの湯で開かれる。同区から30店以上が集まり、食べ歩きやアクティビティが楽しめる。雨天中止。 同イベントは自然あふれる両河内地区の魅力を発信し多くの人を呼び込もうと2018年に始まった。新型コロナウイルス禍による中止をはさみ4度目の今回は、昨年の台風被害の影響で準備期間も短い中、同地区を愛する清水区民有志の協力を得て「がんばろう両河内、がんばろう清水」をスローガンに復旧応援イベントと位置づけて開催を決めた。 当日は清水
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「表現」の授業、成果披露 静岡・清水南高中等部、演劇やダンス
静岡市清水区の清水南高中等部はこのほど、同校独自で行っている授業「表現」の発表会を同区のマリナートで開いた。今回が集大成となる3年生120人は映画「天使にラブソングを2」を舞台化したミュージカルを披露した。 発表会は地域の子どもらに同校の試みを知ってもらい、入学希望者増加につなげようと企画した。初舞台を踏む1年生はアニメ映画の主題歌に合わせた創作ダンス、3年生はヒット曲とダンスを組み合わせて歌い上げるパフォーマンス「ショークワイア」など、各学年が通年で取り組んだ成果を地域住民らの前で発表した。 3年生の舞台は台本から生徒が自作し、衣装やれんが壁の背景、ロッカーなどの大道具まで自ら用意。歴
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歩いて巡る静岡名所 日本平ウォーク 草薙神社で甘酒楽しむ
日本平を中心に静岡市内の名所を巡るイベント「日本平ウォーク2023」(実行委、静岡新聞社・静岡放送共催)が19日、開かれた。雨が降る中、530人が参加し同市が誇る史跡名勝、神社仏閣などを歩いて回った。 ウオーキングコースは17キロのチャレンジと13キロのベーシックの2種類用意した。参加者は駿河区の草薙総合運動場をスタート地点として、それぞれ日本平山頂や清水次郎長の生家などのチェックポイントを経て清水区のエスパルスドリームプラザを目指した。 最初のチェックポイントの草薙神社(清水区)では氏子らが用意した甘酒、駄菓子のもてなしを受けながら、多くの参加者が境内の特大絵馬や社殿の見学を楽しんだ。
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家康ゆかりの地 どう描かれた 広重の浮世絵で紹介 静岡・由比で企画展
静岡市清水区由比の東海道広重美術館で4月2日まで、企画展「家康と東海道―どう描いた広重―」が開かれている。 展示では江戸幕府を開き東海道を整備した徳川家康ゆかりの地が、江戸期の浮世絵師歌川広重の東海道五十三次シリーズでどのように描かれたかを紹介した。2月26日までの前半は行書東海道全55点を並べ、同28日から4月2日までの後半は隷書東海道全55点に展示作品を入れ替える。徳川御三家や県内寺社などに継承された家康ゆかりの物品、資料も合わせて公開した。 3月11日には静大の本多隆成名誉教授を招き、家康と駿府の関わりについて講演会を開く。同12日には同館学芸員のギャラリートークも実施する。いずれ
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子育て環境の整備 遊び場設置、保育料軽減【 安心の未来へ 静岡市23年度予算案㊤】
2月中旬の週末、静岡市清水区のエスパルスドリームプラザ。時折、雨が降る空模様の中、多くの家族連れの姿があった。4歳と3歳の男児を育てる同市の吉川紫紀穂さん(33)は「天気が悪いと、子どもが遊び回れる場所を探すのが大変」「近隣市町のような屋内で遊べる場所が欲しい」と話した。 県中部では近年、藤枝市の「れんげじスマイルホール・キッズパーク」や焼津市の「ターントクルこども館」など、子どもを屋内で遊ばせることができる市営施設の設置が相次ぐ。静岡市子ども未来局が子育て世代の市職員を集めて実施したワークショップで、同市の職員ですら、休日には子どもを連れて市外の屋内遊び場施設を頻繁に利用していることが分
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エリア制部活動「日本平野球部」 18日開幕の静岡県選抜大会へ 清水三中、四中生で構成
静岡市が進める中学部活動改革「シズカツ」の先行事例として2022年4月から活動している同市清水区の清水三中、四中、五中のエリア制部活動「日本平」が、18日に開幕するしんきんカップ第53回県中学選抜野球大会に初出場する。大会では清水小島中と合同チームを結成し、初勝利を狙う。 日本平野球部は清水五中からの入部希望者がいなかったため、清水四中と清水三中の2校で構成する。両校の生徒は拠点校の四中に集まり、所属校の垣根無く同じ部の一員として練習を重ねている。 両校はエリア制部活動導入まで合同チームを組んでいた。エリア制となった今との違いについて菊場玄太監督ら指導陣は「合同チームは毎年バラバラになる
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干支 版画で巧みに表現 静岡市清水区 年賀状コンクール表彰
全国から版画でつくった年賀状が集まる「第17回ゆい年賀状版画コンクール」(東海道広重美術館など主催、静岡新聞社・静岡放送後援)の表彰式がこのほど、静岡市清水区由比の同館で開かれた。応募作品計630点は23日まで、同区由比の由比宿交流館で展示している。 式には全国から上位受賞者のうち12人が出席した。今年は32都府県から応募があり、干支(えと)のウサギを描いた年賀状が多かった。小学生の部、中高生の部、一般の部のそれぞれで、ウサギの姿をかわいらしく表現したりデザインや配色に工夫を凝らしたりと秀でた作品を作り上げた栄誉をたたえた。 本県関係の受賞者は次の通り。 【小学生の部】県版画協会長賞
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静岡市 安全装置バスに助成 24年3月までに66台
静岡市幼保支援課は13日の市議会厚生委員会で、2022年9月に牧之原市で発生した送迎バス女児置き去り事件を受けて決まったこども園や保育所などの送迎バスの安全装置義務化に対する助成について、24年3月末までの設置を目指し市内の送迎車両66台を対象にすると説明した。 同課によると、対象となるのは認定こども園24園の59台と保育所1園の1台、地域型保育事業所1園の2台、認可外保育施設3園の4台で、1台につき18万円を定額で支援する。設置する安全装置は、児童がボタンを押すと車外で音が鳴るブザーや自動検知式の人感センサーなどになるという。 合わせて児童の登園状況を管理する電子システムと、GPSなど
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「地元選手集まる球団に」 プロ野球2軍参入 ハヤテ、静岡で説明会
静岡市清水区の清水庵原球場を本拠地にしたプロ野球新球団の設立を目指すハヤテグループ(杉原行洋代表)は11日、市民向けの説明会を市役所清水庁舎で開いた。2024年シーズンからの参入を目標とする新球団について杉原代表は「地元静岡の選手、指導者が集まるチームになればうれしい」と話した。 説明会では、日本野球機構(NPB)のファームリーグ拡大構想に基づいて、プロ野球2軍の「イースタン・リーグ」へ加入する方針を杉原代表ら同グループの担当者が説明した。 NPBの球団数純増は1958年以来66年ぶりの挑戦となると説明した上で、国内都道府県のGDP上位10位以内で静岡県にだけプロ球団が存在しないこと▽清
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「シズラカフェ」オープン 静岡市役所清水庁舎 8、15日はラテアート販売
静岡市清水区の広報キャラクター「シズラ」をモチーフにした喫茶「シズラカフェ」が5日、市役所清水庁舎にオープンした。庁舎1階のshopはなみずきを期間限定で改装した特設店で、シズラの描かれたカップドリンクや和菓子を楽しめる。6日からは平日のみ営業し17日まで。 初日はオープニングイベントとして静岡缶詰協会が主催する「缶詰王国静岡」の缶詰販売や鉢植え自体が水を吸う「清梅焼」を使った盆栽販売などのブースも並び、多くの来場客でにぎわった。初日と8、15両日のみ販売するシズラのラテアートには長い列ができた。 昨年9月の台風15号による被災などで沈む清水の街に癒やしの空間をつくろうと清水区地域総務課
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自転車ヘルメット着用 電光掲示板で広報 清水署など
新年度から始まる自転車のヘルメット着用努力義務化を市民に広く伝えようと清水署と県遊技業協同組合清水支部、静岡市清水区袖師町のマルハン袖師店が協力し3日、電光掲示板を活用した広報を開始した。 同区でも交通量が多い「しみずマリンロード」に面した同店の電光掲示板に、同署が用意した広報画像を表示した。画像では「ヘルメットを着用しないと致死率が約3倍に!」「正しくかぶって命を守ろう!」「今こそかぶろうヘルメット」などとヘルメットの着用が重大事故防止に役立つことを訴えた。 同署交通課が同支部に協力を要請し、同店の紹介を受けて企画した。同店の横山正道マネジャー(45)によると今回の清水区での広報実施を
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「はるみ」選果始まる JAしみず柑橘共選場 はじける果肉、食感特長
静岡市清水区で誕生した柑橘(かんきつ)「はるみ」の選果作業が1日、同区のJAしみず柑橘共選場で始まった。一般市場への出荷は2日以降になるとみられ、3月中旬までに県内を中心に新潟や京浜地方などへ約500トンの出荷を見込む。 選果作業では生産者が持ち込んだはるみの糖度や傷の有無を光センサーでチェックしたほか、作業員が目視で外観を確認し出荷する果実をえり分けた。昨年は台風15号など天候不順が続き農作物への病気のリスクも高まったが、年末にかけて天候が回復したことや生産者の努力もあって食味は良く仕上がった。 「清見」とポンカンを交配して生み出されたはるみは果肉が他の柑橘類よりしっかりしているのが特
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寮所在自治会に防災ツナ缶寄贈 いなば食品
静岡市清水区由比の缶詰製造販売「いなば食品」(稲葉敦央社長)はこのほど、同社の社員寮がある由比自治会(青木陽三会長)に防災備蓄用のツナ缶1344缶を寄贈した。 防災用の缶詰の寄贈は同社が毎年行っている地域貢献活動。同社で開いた寄贈式で、稲葉慶太副社長らが青木会長と同地区の町内会長らに目録を手渡した。 青木会長は「地域の小中学校への教育物資提供や地元イベントへの参加などの地域貢献に加え、毎年、缶詰をいただきありがたい」と謝意を示した。
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深海研究プレゼン さかなクン「すギョい着眼」 静岡で児童発表会
深海の専門知識を身に付けた児童を育てる「深海研究スーパーキッズ育成プロジェクト」(一般社団法人シヅクリ主催)の研究成果発表会が28日、静岡市清水区の東海大海洋科学博物館で開かれた。深海研究スーパーキッズ大賞には沼津市立片浜小6年の広瀬翔太郎君が選ばれた。 同プロジェクトは「日本財団海と日本プロジェクト」の一環で、2022年6月から県内外の小学5、6年生15人が深海に関して学習を進めてきた。沼津高専での基礎講座の受講や駿河湾フェリーへの乗船などを通じて基礎を固め、その後は各自で興味のある分野について研究を深めた。分かりやすく考えを伝える能力を高めようと、動画編集方法やプレゼンテーション講座に
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新春祝う華麗なひな飾り 清水区蒲原「お休み処」、4月9日まで
静岡市清水区蒲原の国登録有形文化財「お休み処」でひな飾りの展示が行われている。同地区では旧暦の桃の節句を祝う風習が残っていて、4月9日まで展示を楽しめる。 同所2階に、御所を模した舞台へとひな人形を据える「御殿作り」が3台と7段飾りを1台並べ、新春を祝う華麗な景観に仕上げた。市内外から寄贈された人形を展示し、昭和初期のひな飾りなどの他に、子どもが賢く育つことを祈念する天神人形も置いた。
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清水事業所80周年祝う 日立ジョンソンコントロールズ空調
静岡市清水区村松の日立ジョンソンコントロールズ空調清水事業所は23日、設立80周年記念式典を同事業所で開いた。 清水事業所は1943年に圧縮機などを生産する日立製作所亀有工場清水分工場として創立し、現在は業務用の冷凍機器、空調機器を専門に扱う。記念式典では従業員のほか、田辺信宏市長ら行政関係者、地元の連合自治会員らが集まり節目の年を祝った。 同事業所の阿部宏樹所長は「80年の長きにわたって事業を継続できたのは従業員とその家族、地元住民のみなさんのおかげだ」とあいさつした。
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4年ぶり開催 静岡・蒲原駅伝大会 幅広い世代の21チーム参加
静岡市清水区蒲原の新春恒例行事「蒲原駅伝大会」が22日、4年ぶりに蒲原中学校周辺で行われた。地元企業や学校部活動、クラブ活動などから21チームが参加した。 第45回となる今回は蒲原中周辺を周回する5区間7・5キロのコースで、子どもから大人まで計105人が出場した。沿道には地元住民が並び写真を撮ったり声援を送ったりと盛り上げた。 同駅伝は旧蒲原町時代から毎年1月に開かれてきたが、雨天と新型コロナウイルス禍を理由に中止が続いていた。
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「118番の日」 清水海保が周知活動「正しく通報を」 98%超が不適切
海上保安庁の緊急通報ダイヤルに語呂を合わせた1月18日の「118番の日」を前に、清水海上保安部が118番通報の周知に取り組んでいる。通報件数の98%以上が間違い電話、無言電話など不適切な通報という現状を、同庁の調査で5割を切った118番の認知度を改善することで是正を目指す。 118番は海難事故や密輸・密航事件に迅速に対処しようと2000年に運用を開始した。清水海保によると翌年には最多の約85万件の通報が寄せられたが、99%以上が着信してすぐに切るいわゆる「ワン切り」、無言電話、いたずら、間違い電話だった。22年までに不適切通報は半減したが、海難通報など適切な電話の割合は約1・3%にとどまっ
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憩いの場の未来 生徒がデザイン 公園設計、静岡市が初のコンテスト 清水・梅が岡地区
地域の公園整備に中学生をはじめとした幅広い世代の考えを取り入れようと、静岡市は同市清水区梅が岡地区を対象に、地元の生徒から公園の設計案を募集した。市によると、公園の設計を募るデザインコンテストの実施は初めて。地域住民の評価などと合わせて整備に反映させる。デザインのお披露目が15日、市立清水二中で開かれた。 取り組みの舞台になった梅が岡地区周辺では、1955年に都市計画決定されていた公園が整備されないまま計画が廃止され、代わりとして別のエリアで「梅が岡公園」の整備計画が進んでいる。従来、市は公園整備の際に地元自治会の意見を重視していたが、自治会員の高齢化が進んでいることもあり、地域の将来を
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記者コラム「清流」 遠くに跳べて偉いのか
子どもの体力が低下している―という話題は毎冬の風物詩のようなもの。一体どこまで低下するのか、底無しかとそろそろ気になるところだ。 静岡新聞のデータベースによると1990年に小学生の体力不足を指摘する「ひよわな静岡県の小学生」との記事がある。32年前だから当時の小学生は今の40歳前後。子どもの体力を嘆く今の大人にとって、さぞ重大な人生の苦難だったのだろう。立ち幅跳びで数センチ遠くに跳べない経験は。 30年前、文部省は「外で遊ばない子が増えている」と理由を付けた。20年前はゲーム、今はスマートフォン。毎年右往左往して犯人捜しをする前に、決して“ひよわ”なんかじゃなく、
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紅林さん(牧之原中3)優秀賞 大石さん(静岡南中3)奨励賞 海保図画コンクール
海上保安庁主催の図画コンクール「第23回未来に残そう青い海」でこのほど、第3管区海上保安本部管内の応募作品3991点の中から優秀賞(第3管区海上保安本部長賞)に牧之原市の牧之原中3年紅林洸利さんが、奨励賞に静岡市駿河区の南中3年大石悠月さんが輝いた。 同コンクールは小中学生への海洋環境保全と海上保安業務への理解促進を目的に、2022年6月1日から9月6日まで作品を募集した。県内の小中学校からは計568点の応募があり、優秀として推薦を受け第3管区海上保安本部に送られた作品群の中から2人が選ばれた。同年12月17日に横浜市中区の横浜海上防災基地で開かれた表彰式で2人に表彰状が手渡された。
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蒲原にレンタル自転車 「スルガノサイクル」専用アプリで 地域の交通手段充実へ
静岡市清水区蒲原のまちづくりに取り組むスルガノホールディングスがこのほど、同地区を巡る新しい交通手段として有料レンタル自転車「スルガノサイクル」のサービスを開始した。地元住民、観光客を問わず、専用アプリを使って各地にある無人の自転車ステーションから借りることが可能になっている。 トライアルパーク蒲原や同社のまちづくり拠点「スルガノヴィレッジ」、地元飲食店の蒲原館など蒲原地区の4カ所にステーションを設置した。同地区を広く周遊できるようにと電動アシスト付きスポーツタイプ自転車のEバイクを採用し、計10台を各地に配備した。使用料金は初乗り30分300円、延長15分ごと150円、12時間2千円。利
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サクラエビ秋漁 最終日は強風で出漁せず 182トンで終了
駿河湾で11月から続いていたサクラエビ秋漁が25日、漁期を終えた。最終日は強風を理由に出漁せず、期間中は計14日の操業で約182トンを水揚げた。由比漁港(静岡市清水区)と大井川港(焼津市)の1ケース(15キロ)当たりの両市場平均取引値は約4万6500円で、前年秋から大きな変動はなかった。 初競りで6万円台後半を記録した後、12月初旬までは4万円台後半から5万円台前半で取引値が推移した。12月中旬以降は漁獲量が回復したことを受け、特に由比漁港で4万円台前半へと値が落ち着いた。地元の漁業関係者からは3万円台後半を予測する声もあったが、外食産業からの需要回復や円安による国産回帰の傾向が影響したと
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住民ら歌や踊り Xマスイブ満喫 JR清水駅東口公園でフェス
クリスマスイブを迎える24日、静岡市清水区のJR清水駅東口公園で「2022クリスマスフェスin清水」(実行委主催)が開かれた。聖夜を前に地元住民らが歌や踊りを楽しんだ。 三保松原を構成資産とする富士山世界文化遺産10周年を来年に控え、地域活性化を目的に企画した。会場ではサンタクロースやトナカイの装いに身を包んだ住民、スタッフが集まってクリスマスムードを高めた。ステージでは素人クリスマス歌謡やヒップホップダンスが披露され、来場者から大きな拍手を受けた。
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サクラエビ秋漁 12月中旬に急回復 規制導入の2018年以降、最多漁獲へ
25日に最終日を迎える駿河湾サクラエビ秋漁で、漁獲量が12月の操業で急回復し、好調に推移している。23日時点の総漁獲量は約182トン。県桜えび漁業組合が自主規制をスタートし、水揚げがゼロだった2018年秋以降では最多となった。実石正則組合長は「ようやく資源回復が確証に変わりつつある。ただ、まだまだ回復途上なので期待しつつ来春もしっかり資源状況を見極めたい」とした。 例年、大井川沖を主な漁場とする秋漁は悪天候の影響で解禁から5日遅れの11月6日に初漁を実施したが、昨秋を下回る約3トンの水揚げと出だしは振るわなかった。11月中は海水温が下がらず、まとまった魚群が現れない漁に不適な環境の中、1日
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静岡市の中2、全国平均上回る 市教委「積み重ね花開く」 体力テスト
静岡市教委は23日、4~7月に小学校5年生と中学2年生の男女を対象に実施した本年度全国体力テストの同市分の結果を発表した。全8種目の体力合計点で小5男女は全国平均を下回ったが、中2男女は全国平均以上だった。 8種目の内訳は握力、上体起こし、長座体前屈、反復横跳び、20メートルシャトルラン(中学は持久走も選択可)、50メートル走、立ち幅跳び、ボール投げ(小学はソフトボール、中学はハンドボール)。小5男女は反復横跳びとシャトルラン、50メートル走の3種目で全国平均を超え、走る能力で良好な結果を得た。中2男女は握力以外の7種目で全国平均を上回った。 中2男女が2019年に小5男女として受けた体
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冷凍マグロ 切らずに鮮度評価 世界初、東海大と富士通の共同研究
東海大静岡キャンパス水産学科の後藤慶一教授と富士通(東京都、時田隆仁社長)の共同研究グループは21日、超音波AI技術を活用し冷凍マグロを切らずに鮮度を評価することに成功したと発表した。今後、魚体の一部を切り取り断面を見る熟練が必要な手法に替わって、誰でも使える品質評価システムの確立を目指す。 同グループによると、魚体を破壊せず冷凍状態のままマグロの品質評価に成功した事例は世界初。現在、冷凍マグロの品質評価は尾の断面を確認する「尾切り選別」という手法が主流になっている。ただ、断面から周辺部位の品質を読み取るには熟練が必要になるほか、断面から離れた魚体全体の品質を評価するのは困難だった。 今
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これは詐欺? 5類型で警戒 役所/金融機関/警察/医師/親族 清水署、被害防止へ確認シート
静岡県内各所で後を絶たない特殊詐欺被害を防ごうと、清水署はサギ電話で犯人が名乗る偽の身分や内容に着目した対策を進めている。使用された言葉の分析から五つのパターンに大別し、市民が「確認シート」を使い犯行を見破る取り組み。同署は地域特有の商業施設の職員を名乗るケースなどを除き、被害の未然防止に広く役立つ手段として啓発に力を入れている。 静岡市清水区で今年発生した詐欺被害33件(8日時点、被害額計6672万円)から傾向を調べた。詐欺グループがかたった身分は役所、金融機関、警察官、医師、親族で、8月ごろからは区役所と銀行を合わせた手口が増えた。警察官の場合は「キャッシュカードが悪用されている」、親
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絵画サークル「春秋会」 100回目の作品展 静岡
静岡市清水区で54年の歴史を持つ絵画サークル「春秋会」の100回目となる作品展が26日まで、同区の興津生涯学習交流館で開かれている。 同会は1968年10月に旧清水市中央公民館の初心者油絵教室修了生が集まり創立した。現在は途中参加を含む男女14人が活動し、年2回の作品展示を重ねて100回の大台に到達した。 今回の作品展には会員13人が油絵や水彩画など26点を出展した。欧州の街並みや田舎の風景、花や果物の静物画など会員それぞれの表現方法が感じられる作品がそろった。第100回春秋会展を記念し、歴代の作品展の案内状も並べた。
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住民有志 清水特別支援学校でXマス演奏会 静岡
静岡市清水区の清水特別支援学校で20日、同区住民でつくる音楽グループ「銀のつばさ」と同区飯田地区社会福祉協議会のメンバーら9人が集まり、子どもらのためにクリスマスコンサートを開いた。 演奏する楽曲は事前に児童生徒にリクエストを聞き決めた。コンサートは観客が学年ごとに入れ替わる2部制で、赤鼻のトナカイやジングルベルなどのクリスマスソングから子どもらも踊って楽しめるポップソングまで幅広いジャンルの楽曲を演奏した。演奏途中にサンタとトナカイが登場し、プレゼントを配ったり握手を交わしたりする場面もあった。 コンサートに参加した児童生徒計約150人は曲に合わせて踊ったり、拍手を贈ったりと楽しんでい
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台風被害へ義援金 日赤に清水五中生
静岡市清水区の清水五中特別支援学級の生徒がこのほど、台風15号災害義援金として現金2万円を日本赤十字社に寄託した。 生徒5人と教職員らが市役所清水庁舎を訪れ、日本赤十字社静岡市清水地区の堀池美縁地区長に義援金を手渡した。堀池地区長は「3カ月たっても普通の生活に戻れていない人がいる。コロナ対策に続いてまた義援金をいただき本当にありがたい」と謝意を示した。 義援金は生徒らが手作りしたコースターと栽培した野菜、花、ジャムなどの販売や、その際に設置した募金箱などで集めた。義援金は被災地域の生活支援などに使われる予定。
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傘寿記念「最後の書作展」 静岡市清水区の書家大滝溪仙さん
静岡市清水区の書家大滝溪仙さん(80)の傘寿記念書作展が11日まで、同区のマリナートで開かれている。還暦から祝い年ごとに個展を開いている大滝さん。今回は2度の脳梗塞の後遺症で右半身にしびれと痛みが残る中で書き上げた約80点が並ぶ。 20歳で書を始めた大滝さんの作品は、字のつながりの流麗さが特徴の“関西調”。会場には色も大きさもさまざまな料紙のそれぞれにバランス良く合うように、大滝さんが自ら選んだ俳句や和歌をしたためた書が並んだ。太平洋戦争で戦死した父と育て上げてくれた母の写真を並べた作品では「父母のことのみおもふ秋の暮」と与謝蕪村の句を添えた。 大滝さんは「筆を持
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部活指導員新たに150人確保へ 静岡市総合教育会議、2026年度までの目標提示
静岡市総合教育会議は8日、2022年度第2回会合を市役所静岡庁舎で開いた。23年度に開始するエリア制と地域指導員の導入を主軸とした中学部活動改革「シズカツ」について、改革が完了する30年度に向けたロードマップを示し26年度までに新たに指導員150人を確保する数値目標を掲げた。 田辺信宏市長と赤堀文宣教育長ら教育委員が運営体制などを協議した。会合では市教委内の事務局がシズカツ参加者や指導員からの相談対応、情報共有や業務管理を担当し、指導員をサポートする複数体制を整備するとした。参加費の将来的な公費負担の可能性について検討を求める声も上がった。 認定研修を通じてライセンスを付与することになる
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高齢者交通事故防止へ ドラッグストアで反射材配布 清水署
清水署はこのほど、高齢者の交通事故被害を防ごうと静岡市清水区三保の杏林堂薬局清水三保店で啓発活動を行った。 署員2人が同店の利用客に反射材やライトなどを詰め合わせた啓発品を配布した。同封したチラシでは道路の斜め横断の禁止や横断禁止標識の順守などを記載し「歩行者は横断歩道を渡りましょう」と呼びかけた。店内のサッカー台に利用客が無料で持ち帰れる反射材もチラシ付きで設置した。 ドラッグストアやショッピングセンターは高齢の利用客が多く、周辺で事故が多発しやすいとして企画した。
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会計士が資産形成講座 若者向けに人生設計解説 清水区
日本FP協会静岡支部と県金融広報委員会などはこのほど、会計士から若者向けの資産形成の考え方などを学ぶ「FPフォーラム&知るぽると静岡講演会2022」を静岡市清水区の清水テルサで開いた。 公認会計士・税理士の山田真哉さんが「会計士が教える若者のライフプランニング コロナ後のマネー・家計・人生」と題して来場者約100人を前に講演した。山田さんは、一般的な人の行動について実際に得かよりお得感を優先し値引きや特別価格に弱いと解説し、「感情ではなく勘定」と冷静に支払額を見る重要性を指摘した。 成人年齢が引き下げられる中で、若者に知識を持ってもらおうと企画した。講演会の後にはファイナンシャルプランナ
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静岡・三保で働く選択肢知って 企業と学生、保全活動で交流 3ringsプロジェクト
静岡市清水区で景勝地三保松原の保全や地元企業と学生の交流促進を目指す「三保松原3ringsプロジェクト」(藤田尚徳代表)は26日、学生と企業が交流しながら松原の保全活動を行う「ゆる交流」を初開催した。 学生に地元で働く選択肢を知ってもらおうと企画した。学生約10人と同市に事業所がある企業8社の関係者が私服姿で松原に集まり、協力して落ち葉やごみを拾い集めた。交流を終えた参加者からは「活動を通じてだんだんと企業の人と打ち解けられた」「学生のイメージが変わった。採用活動が楽しみだ」などの声が上がった。 同プロジェクトは地元住民だけでは保全が困難になりつつある松原を守ろうと地元企業や学生が集ま
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清水港海洋文化施設シンポ 東海大キャンパス長講演「地域の魅力を結集」
清水港で開館予定の海洋・地球総合ミュージアムが地域に与える影響を話し合うシンポジウム「海洋・地球総合ミュージアムがもたらす静岡市の未来」(時事通信社、市主催)が25日、同市清水区島崎町の清水テルサで開かれた。講師を務めた東海大学の山田吉彦静岡キャンパス長は「ミュージアムを中心に地域の魅力を結集できれば」と話した。 同ミュージアムは清水港日の出埠頭(ふとう)で2026年4月のオープンを目指す海洋文化施設。水族館と博物館の特色を併せ持ち、周辺の大学や民間企業が垣根を越えて交流する研究拠点ともなる。同施設について、山田キャンパス長は「施設を通じてオール静岡の知見を生かし、来日観光客などにも『せっ
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飛んでけ!水ロケット ペットボトルで製作、親子で対決 静岡・清水区
日立製作所グループのOBらでつくる日立清水理科クラブはこのほど、地域の子どもらにもの作りの面白さを感じてもらおうと「親子水ロケット飛ばしっこ大会」(清水ロータリークラブ共催)を静岡市清水区のIAIスタジアム日本平で開いた。 子どもと保護者など22組が参加し、ペットボトルで作ったロケットの飛距離を競った。参加者は大会の前にクラブ会員の指導を受けながら、ペットボトルの先端に円すい状に丸めた紙をかぶせ、後部には四枚羽をつけてロケットが直進するように工作に取り組んだ。親子や兄弟で同時にロケットを発射し、飛距離100メートル以上を連発した。 大会では静岡大教育学部付属静岡小3年の小川真祐子さん(
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コスプレ愛好家 清水駅前銀座に集合 3年ぶりに世界大会 静岡
「第8回富士山コスプレ世界大会」(実行委主催)が19、20の両日、静岡市清水区の清水駅前銀座商店街などJR清水駅周辺で開かれた。コスプレ文化を楽しもうとアニメやゲーム、映画などの登場人物の衣装に身を包んだ愛好家が県内外や海外から清水の街に集まり、大会を盛り上げた。 3年ぶりの開催となる今年はメイン会場の商店街アーケードだけではなく清水駅東口公園にもエリアを広げ、過密状態を回避しながら実施した。東口公園会場には同イベント名物の特設ランウエーや発表ステージを設置し、アーケードではアニメキャラクターなどが描かれた“痛車”の展示会も行った。 参加者は商店街の各所でポーズを
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蒲原宿場まつり&産業フェア ダンスや太鼓も盛り上げ 静岡
旧東海道蒲原宿の魅力を発信する静岡市清水区蒲原の恒例行事「蒲原宿場まつり&産業フェア」(実行委主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が20日、同地区で開かれた。 旧東海道沿いに地元の商店や蒲原中の生徒らが出店したほか、アルミ製品、缶詰など地域を支える産業の製品を販売した。通りの中間に位置する十字路に設けたイベント広場では、ブレイクダンスや蒲原太鼓など地域住民らがパフォーマンスを披露し、会場を盛り上げた。 会場では本陣跡を含めた往時の面影を残す各住宅を巡るスタンプラリーを実施。地域の子どもらでつくる「蒲原宿子供案内人」による宿内ガイドなども合わせて、宿場町の歴史を来場者に広報した。
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旬の地場産品集まる JAしみずが販売会
静岡市清水区の新鮮な地場産品などを販売するJAしみずの「アグリフェスタしみず」が20日、清水港の清水マリンパークで3年ぶりに開かれた。 旬を迎えたミカンなど産地直送の農作物のほか、里芋の詰め放題や出来たての焼き芋、手作りの梅干しなどが並んだ。恒例の祝い餅の配布にも長蛇の列ができた。県養蜂協会や姉妹提携を結ぶ長野県のJA大北などからも出店があり、会場は質の良い食材を求める家族連れでにぎわった。
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大雨断水被害、巡視船で支援 備えと迅速初動が奏功 清水海上保安部長/戸田陽一氏【本音インタビュー】
台風15号による大雨の影響で最大約6万3千戸で断水被害が発生した静岡市清水区。清水海上保安部は発災当日の9月24日午後に巡視船のタンクを開放し、市民に給水活動を開始した。迅速な災害対応には、事前の備えと初動が重要だと指摘する。 ―支援の経緯は。 「庁舎や職員宿舎は断水しておらず当初は気付かなかったが、清水区の実家から通う職員から報告があり、給水支援の準備を指示した。電話で静岡市の了承を得て午後5時55分から翌日午前0時15分まで巡視船おきつによる給水活動を実施。御前崎海上保安署と連携して、水の補給中は同署の巡視船ふじが代替できるようにして、第3管区海上保安本部にも災害対応型巡視船いずを手
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灯籠照らす蒲原 宿場まつり宵祭り 三味線演奏会も
静岡市清水区蒲原で3年ぶりの恒例行事「蒲原宿場まつり&産業フェア」が20日に開かれるのを前に、宵祭りが19日夜、同地区で開かれた。 歴史的な建造物が立ち並び宿場町の面影を残す旧東海道沿いを、等間隔に置かれた灯籠の明かりが照らした。通りの各所で津軽三味線の演奏会やミニコンサートなどが開かれ、来場者は音色に足を止めたり夜景を写真に収めたりと楽しんでいた。 蒲原宿場まつり&産業フェアは20日午前10時から午後3時まで。小雨決行。地場産品の販売や工芸品・歴史資料などの展示会、蒲原太鼓の演奏会などを実施する。
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サッカー通じ親子で環境問題学ぶ 清水エスパルスが啓発イベント
清水エスパルスは19日、脱炭素や持続可能な社会の実現の必要性についてサッカーを通じて地域の子どもらに啓発するイベント「ゼロカーボンサッカークリニック」を静岡市清水区袖師のエスパルスドリームフィールド清水で開いた。 子どもと保護者計35人が参加し、今泉幸広コーチらにサッカーの指導を受けながら環境問題に関するクイズなどに挑戦した。自家用車の代わりに公共交通機関を使用することを呼びかけたほか、水分補給の際にマイボトルを使うこと、運動着を大事に長く使って最後は古着としてシェアしたり再利用に回したりすることなど、サッカーに関連した環境保護方法も教えた。 フィールドの外では、東海大静岡翔洋高とコラボ
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警察OBらがATM見回り 静岡市清水区で詐欺警戒呼びかけ
静岡市清水区に住む警察OBらでつくる清水警友会(青木清会長)は16日、同区永楽町の清水銀行高橋支店で特殊詐欺への警戒活動を実施した。 会員4人が黄色い帽子とチョッキを身につけ活動に参加した。行員に特殊詐欺被害について警戒を呼びかけ、ATMの利用者を見守って詐欺被害者がいないかチェックした。 清水警友会は特殊詐欺被害を防ぐために清水署から要請を受け、9月から警戒活動を続けている。主に金融機関の営業時間外に活動し、10月は会員12人が17日間で延べ172カ所を回った。青木会長は「清水署管内では数年前から詐欺被害が多発している。警友会の見回りに対する市民からの認知度を上げ、長く続く定着した活動
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生活困窮者を支援 防災用食料寄付 鈴与、静岡市社協に
鈴与は17日、生活困窮者を支援しようと、防災用に備蓄していた食料品の一部を静岡市社会福祉協議会に寄付した。同市清水区のはーとぴあ清水で贈呈式を行い、同社の斎藤茂宏取締役が高山茂宏副会長に目録を手渡した。同社の社会貢献活動の一環。今年は米飯400食分、豚汁140食分、さば缶1248缶を贈った。また、台風15号で被災した同区で活動している災害復旧ボランティアに、栄養補助食品1800食分も贈呈した。 贈呈式で斎藤取締役は「コロナ禍と円安で困窮は深まっていると聞く。少しでもお役に立てれば」と話し、高山副会長は「貧困者が幸せになれるように活用させていただく」と謝意を示した。
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商店街 50メートル全力疾走 清水駅前銀座でイベント
静岡市清水区の清水駅前銀座商店街で13日、商店街の中で50メートル走に挑戦するかけっこイベントが開かれた。 商店街のアーケード内に芝生マットを敷いた特設コースを設置した。店が連なる日常風景の中、地域の子どもや住民らが全力疾走し、ゴールで待つ観客から「がんばれ」と応援の言葉が飛んだ。会場では、陸上選手らがコーチするかけっこ教室も実施した。 陸上系動画配信者ケンちゃんとして活動する東京都の大貫健太さん(32)が同区の友人から「清水で最近悲しいニュースが多い」と相談を受けて主催し、一般の人でも参加しやすく清水の街を盛り上げられるイベントとして企画した。大貫さんは「来年もまた開催したい」と意気込
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太鼓に合わせ全力パドル 静岡県内外20チーム速さ競う 清水港でドラゴンボート大会
静岡ドラゴンボート大会第12回ツナカップ(静岡ドラゴンボート協会主催)が6日、清水港で開かれた。県内外から約20チームが集まり、海上でスピードを競い合った。 ドラゴンボートは中国の伝統行事に由来し、細長い船体が特徴。今大会は新型コロナウイルス禍を考慮し、こぎ手を本来より少ない6人に制限した。チャレンジ、男女混合のミックス、チャンピオンの3部門で実施した。参加者は約150メートルの距離を進むタイムを競い、太鼓の音に合わせて全力で舟をこいだ。 結果は次の通り。 チャレンジの部 ①Papagorira(滋賀県)②武漢大学日本校友会(東京都)③びわにゃん(滋賀県) ミックスの部 ①INO-
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サクラエビ 秋漁初日3トン水揚げ 水温まだ高く「今後期待」
悪天候で延期が続いていた県桜えび漁業組合(実石正則組合長)によるサクラエビ秋漁が6日、解禁日から5日遅れで初漁を迎え、約3トン(昨秋初漁は約3・2トン)を水揚げした。漁獲したサクラエビは7日早朝に由比漁港(静岡市清水区)と大井川港(焼津市)で初競りにかける。 初日は大井川港漁協の所属船を中心に駿河湾南西部の吉田、焼津沖で操業した。出漁した漁師からは「その他の海域では魚影が薄かったりエビが小さかったりと操業を見送った」「水温がまだまだ高く漁に適していない」などの声が上がった。 深刻な不漁が続く中、今年の春漁は組合が2019年に自主規制を導入して以来最多の漁獲を記録し、秋漁では産卵場として厳
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モンマルシェ清水本店 新装開店、記念イベントも 静岡
静岡市清水区の食品小売店「モンマルシェ清水本店」で5日、店舗改装が完了した同店のリニューアルオープン記念イベントが始まった。主要イベントは6日まで。店内全品10%引きセールは10日まで実施する。 人気の高級缶詰の数量限定半額セールや限定おにぎりとサンドイッチ販売、野菜たっぷりのレンジカップスープが楽しめる「スープBAR」など、両日限りの催しがそろう。地元の洋菓子屋の出張販売や、ブランド野菜の特別販売も実施する。 巴川沿いに位置する店舗のリニューアルでは、外壁を塗り直し鮮やかな白色に仕上げたほか、店員と客のコミュニケーションを増やそうと店内に大きな売り場カウンターを設置した。オススメの商品
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静岡・草薙団地住民 芸術作品を展示、6日まで
静岡市清水区の草薙団地の住民が趣味で製作した芸術作品などが並ぶ「草薙団地文化展」が5日、同団地自治会館で始まった。6日まで。 文化展の開催は新型コロナウイルス禍の影響で3年ぶり。42回目となる今回は住人約80人が参加した。会場には木製細工や俳句作品、市芸術祭で市長賞を受賞した絵画、子どもらの工作など力作が並んだほか、昭和末から平成初期の地域の写真やパイロット資格を持つ住民が自ら操縦、撮影をした団地の航空写真なども展示した。 同地の伝統となっている文化展を継承していけるように地域の子どもらにも参加してもらおうと、クリスマス用のサンタ飾りを自作できるクラフトコーナーを設けた。6日はカップコー
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サクラエビ秋漁 悪天候で初日延期
静岡県桜えび漁業組合(実石正則組合長)は1日、同日解禁を迎えた駿河湾サクラエビ秋漁の初漁を悪天候のため延期した。後日、改めて出漁可否を判断し初漁を行う。 同日、県中部では強風、波浪注意報が出ていた。漁期は12月25日まで。
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静岡・清水区で舎人親王祭典 子どもら囃子上演
静岡市清水区但沼町の伝統行事「舎人親王祭典」がこのほど、同地区の東寿院などで執り行われた。江戸期から伝わる市指定無形民俗文化財の「親王囃子」を子どもらが上演し、観客200人以上が集まるなど盛り上がった。 新型コロナウイルス禍で休止が続いていた中、子どもらの思い出作りと伝統継承に主眼を置き、「まちは劇場TRY’22」の支援を受けつつ規模を縮小して開催した。子供会のメンバーがひょっとこやおかめの面を身につけ、縦笛の代わりにリコーダーを使って親王囃子を演じた。そのほか、地元こども園の園児の踊り披露や親子囃子、小学生によるダンスなども実施した。
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玩具や食料品に 福祉団体へ浄財 鈴与、社員積み立てで
鈴与は25日、社員が積み立てた基金に同社が上乗せした浄財を静岡市内の福祉団体に贈るマッチングギフト贈呈式を同市清水区の同社本社で開いた。 今回の寄付額は、19団体に児童用玩具やボッチャ競技セットなどを贈る250万円と、食料品を提供する30万円の計280万円。式典には西尾忠久副社長と市社会福祉協議会の三重野隆志会長らが参加した。西尾副社長は「1993年にスタートし、29回目となる今回は社員約1080人が参加した。これからもマッチングギフトの贈呈に協力をお願いしたい」と話し、三重野会長は「新型コロナウイルス禍が長期化する中で支援はますます重要」と謝意を述べた。
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笑顔の一杯に特別賞 バリスタ全国大会に出場 静岡の就労支援事業所
静岡市清水区船越南町の就労支援B型事業所キャンバスの利用者が東京都港区で10月中旬に開催されたコーヒーの抽出技術などを競う障害者による全国大会「チャレンジコーヒーバリスタ」に出場し、特別賞の「スマイル賞」に輝いた。チーム・カラフルキャンバスのメンバーたちは「次回こそは優勝を」と意気込む。 出場したのは、障害のある大塚健一さん、見原弘高さん、八木啓太郎さん、泉健斗さんと、サポート役の杉山祐子さんの計5人。3種類の豆をオリジナルの配合でブレンドし味わいを競う第1部と、10分間の制限時間の中で審査員を前にコーヒーをいれて技術や味で争う第2部に挑んだ。上位入賞はかなわなかったが、競技中も笑顔を絶や
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明け方、夕暮れの横断に注意を 清水署など高齢者に啓発
歩行者事故が増加する年末を前に清水署と交通安全協会清水地区支部は26日、静岡市清水区有度地区で高齢者宅を訪問し安全な道路横断などを呼びかける広報活動を実施した。 署員らは高齢者に対し過去5年間の統計を基に、10、11月の明け方午前4~6時と午後4~8時の夕暮れ時に死亡事故が集中していることを説明した。対処法として「しずおか・安全横断三つの柱」を紹介し、手を上げて左右の確認をしながら横断歩道を渡ることを求めた。外出用の靴に反射材を張り、夜間事故への対策も施した。訪問を受けた青柳伊公子さん(80)は「日が落ちると人は見えづらくなる。車にとっても歩行者にとっても手を上げることや反射材は重要」と気
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学生服のやまだ 被災生徒に制服寄贈 静岡市教委が感謝状
静岡市教委はこのほど、台風15号で被災し制服を汚損した生徒に代わりの学生服を寄贈したとして“学生服のやまだ”として知られる制服販売「やまだ」(山田進社長)に感謝状を贈った。 同社はこれまでも火事などで制服を失った生徒への無償提供の取り組みを続けており、今回は市教委が調査し被害が判明した同市清水区の中高生3人に制服を提供した。各校でサイズを測り、同社の備蓄から適合する物を集めたことで迅速な支援を実現した。 市役所清水庁舎で開かれた贈呈式で赤堀文宣教育長が「これからを不安に思う生徒を助けてもらった。子どもらに代わってお礼したい」と話し、山田社長は「万が一また被害があれ
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自転車マナー向上 通学路で啓発活動 静岡市清水区
清水署と交通安全協会清水地区支部は20日、自転車通学をする高校生向けの自転車マナーアップ啓発活動を静岡市清水区折戸と同区三保で実施した。本年度の清水地区自転車モデル校に選ばれている東海大付属静岡翔洋高と同中等部が協力し、安全な自転車利用を呼びかけた。 同校の通学路となっている自転車専用道の交差点2カ所に署員と指導員、同行の生徒らがのぼり旗を持って立った。朝の通学時間帯は大型のトラックが交差点に進入することが多いことから、交差点前の一時停止や徐行して周囲を確認する重要性を広報した。
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市民への情報発信課題 給水支援で現場混乱 地域と市、連携不足【検証 清水区断水㊦】
完全復旧まで13日間を要した静岡市清水区の大規模断水。区内8割が単一水源に頼るリスクを直撃した格好で、「別水源も模索すべきでは」との声も聞かれる。断水中の給水支援は、大混乱を招いた。 断水発生当日の9月24日午後8時ごろ、臨時給水所が設置された三保生涯学習交流館には約300人が詰めかけ渋滞が発生した。車数十台が周辺道路を埋め、地域住民から「車にふさがれて家から出られない」と苦情が上がり、移動を求める清水署員に対して「駐車違反で切符を切った」とのデマが会員制交流サイト(SNS)で拡散した。 谷津浄水場から遠い三保地区は最初期に断水が発生。同館は市が午後1時にホームページ上で発表した臨時給水
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サクラエビ秋漁 操業条件を緩和 静岡県漁業組合が規制見直し
静岡県桜えび漁業組合(実石正則組合長)は20日、船主会を由比漁港で開き、11月に解禁するサクラエビ秋漁の自主規制内容を決定した。産卵場となるため最も厳しい規制値を設定していた湾奥富士川沖について数値を引き下げつつ、同海域で操業可能になった場合の隻数制限を新しく盛り込んだ。規制見直しについて実石組合長は「厳しい規制を耐えて、今も資源回復の途上にある。台無しにするようなことは絶対にしない」と強調した。 サクラエビ秋漁では深刻な不漁への対策として来年卵を産むエビを保護しようと、海域ごとに操業可能な体長35ミリ以上の親エビの割合を決め、出漁時に試験網でエビを採取し規制値を超えているか調査してから操
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駿河湾サクラエビ秋漁 漁獲規制の継続を要請 解禁前に県水技研
11月1日に解禁日を迎えるサクラエビ秋漁を前に、漁業関係者や学識者らが不漁の続く駿河湾内の資源状況などについて話し合う「サクラエビ漁に係る情報連絡会」が18日、静岡市清水区由比の由比港漁協で開かれた。県水産・海洋技術研究所(焼津市)の担当者は、資源の大幅な回復には「人為的な施策を続けつつ、自然環境の好転を待つ必要がある」と述べ、漁獲規制の継続を求めた。 会議では水技研が約202トンを漁獲した今年春漁を振り返り、県桜えび漁業組合(実石正則組合長)が自主規制を導入して以来、最多となったことを指摘。春漁後のエビの産卵については、8、9月の湾奥で昨年はなかった卵の出現が見られたことなどを報告した。
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いなば食品 缶詰を蒲原ライオンズクラブに寄贈 フードバンク用
静岡市清水区由比の缶詰製造販売「いなば食品」(稲葉敦央社長)はこのほど、フードバンク用の缶詰30ケースを蒲原ライオンズクラブ(LC、佐野敏夫会長)に寄贈した。 缶詰の内訳はカレーやツナ、カツオ大根など。同区由比のいなば食品配送センターで、同社の担当者が佐野会長らLCメンバーに缶詰の箱を手渡した。缶詰はLCメンバーが各人で集めた食料と合わせて、県のフードバンクに贈るという。
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3年ぶり由比街道まつり 旧東海道宿場町 住民、家族連れ満喫
静岡市清水区由比の由比本陣公園周辺で16日、3年ぶりの「由比街道まつり」(実行委主催)が開かれた。旧東海道沿いに出店が並び、地元住民を中心に家族連れや子どもらでにぎわった。 由比街道まつりは、旧東海道の宿場町だった由比宿の街を盛り上げようと始まった同地区の恒例行事。新型コロナウイルス禍の影響で中止が続いていたが、規模を縮小しつつ開催にこぎ着けた。 来場者は特産のサクラエビや練り物から祭りの屋台らしい焼きそば、かき氷まで、さまざま食品を食べ歩いたり、射的に挑戦したりと祭りを満喫していた。本陣公園の特設会場では空手の演武披露なども行った。
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被災子育て世帯へ物資 ノートやお菓子並ぶ 清水区・高部地区
台風15号による大雨で住宅の浸水被害が多発した静岡市清水区高部地区で15日、被災した子育て世帯を対象にした物資配布会が開かれた。高部地区の自治会地区代表らが主催し、物資や資金集めに地域デザインカレッジ修了生情報共有会議など各種団体が協力した。 会場には学習用のノートや文房具が並び、子どもらがお気に入りを見つけようと手にとって悩む姿が見られた。事前に被災者に行ったアンケートで要望のあった暖房器具や子ども用の図鑑を配り、今後必要な物資のリクエストを受け付けた。 「ちょっと早いハロウィーンパーティー」と題して会場にカボチャやコウモリの飾り付けを施し、お菓子を配布した。参加した望月亜津奈さん(3
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華麗な足さばき競う ストリートサッカーフェス 静岡・清水区
静岡市清水区の清水駅前銀座商店街でこのほど、「清水ストリートサッカーフェスティバル」(実行委主催)が開かれた。全国から集まった競技者が一騎打ちで足さばきを競い合いアーケードに集まった観客を魅了した。 ストリートサッカーは直径4・5メートルの円形フィールドの中で、1対1で得点を競い合うスポーツ。ボールで対戦相手の“股を抜く”とKO勝利となり、一発逆転を狙う緊張感やテクニックの華麗さが魅力の一つという。サッカーの街として知られる清水にストリートサッカーを定着させようと企画した。 大会には県内外から選手80人が参加したほか、観戦や応援に約600人が集まった。決勝戦では歴
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静岡市 生活支援金の受付開始 住宅損壊の被災者向け 台風15号
静岡市は12日までに、台風15号によって住宅が損壊した被災者のための生活再建支援金の申請受け付けを開始した。市役所静岡庁舎(葵区)、駿河区役所、清水産業・情報プラザ(清水区)の窓口で手続きできる。 至急対象となるのは、住宅が全壊した世帯とやむを得ず住居を解体した世帯、住居の被害程度が大規模・中規模半壊に該当し補修しなければ居住が困難な世帯、災害による危険状態が続き長期避難を継続している世帯のいずれか。被害程度に応じて支給額が変わる基礎支援金と、再建方法別に分かれた加算支援金を合わせて最大300万円を支給する。 申請には罹災(りさい)証明書や住民票、預金通帳の写しなどが必要で、そのほか申請
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伝統のワサビ田 崩落や土砂 重機入れず復旧は至難 静岡市清水区
台風15号による大雨で、静岡市の山間地では収穫期直前だった特産品のワサビが大きな被害を受けた。清らかな水で育てるため山間につくられたワサビ田には重機が入れず、「完全な修復は至難」との声が上がる。 同市清水区河内で代々続く老舗茶屋「お茶のやまよ」(山崎貴正社長)では江戸期からワサビ栽培も続け、ワサビみそや花ワサビの三杯酢漬けが好評を博していた。そんなワサビを100年以上、育んできたワサビ田が、今回の大雨で崩落した。 車1台がやっとの険しい農道を20分ほど上った後、足場の不安定な急勾配を下った先にあるワサビ田は広さ2千平方メートル超。ワサビが育ち、山崎社長自ら収穫に取りかかる矢先に台風が到来
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タクシーで子どもたち送迎 静岡市が通学支援 台風で車道崩落地域
静岡市は7日、台風15号による大雨の影響でバス通学ができなくなった児童生徒向けにタクシーを使った通学支援を開始した。 同市清水区の清水庵原小・清水庵原中と葵区の清沢小・藁科中の計2地域で支援を実施した。両地域では車道の一部が崩落し、路線バスでは通れない迂回(うかい)路を使って保護者が送り迎えを続けていた。市は事業者からジャンボタクシーなどをチャーターし、学校や保護者と話し合いながら登下校時に地域のバス停を巡る運行ダイヤを組んだ。保護者からは「すごく助かる」「復旧まで送り迎えをしなきゃいけないと思っていた」などと声が上がったという。 清水庵原小・清水庵原中の通学路は復旧が進んだため同日のみ
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飲み水やっと 断水解消一夜明け、住民笑顔 静岡・清水区宍原地区
台風15号の大雨により静岡市清水区で発生した大規模断水は6日深夜までに全域で解消し、最後となった和田島ブロック北地区の同区宍原では7日朝、水道の復活に喜ぶ住民の姿が見られた。 同地区で1人暮らしをする稲葉妙子さん(83)は、台所で蛇口からの水を確認した。9月24日から続いた断水期間中には、近隣住民や友人が届けた飲用水のペットボトルが自宅に並んだ。稲葉さんは「良い水が出るようになり、本当にありがたい。あんまり出したらまたなくなっちゃうんじゃないかと心配になっちゃうぐらい」とほほ笑んだ。 断水被害では一時、同区の約6万3千戸が影響を受けた。市によると断水解消を受け、同ブロックで開設していた給
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静岡人インタビュー「この人」 静岡市清水区小島で台風被害を受けた住民の支援活動に従事 清水久美子さん
台風15号による大雨の影響で断水被害が続いた静岡市清水区小島で、地域住民に対する給水支援や物資配布にボランティアで参加した。同地区主任児童委員。47歳。石川県出身。 ―支援活動参加の経緯は。 「25日に小島生涯学習交流館で給水活動が始まったので見に行ったら、水道業者が1人で大勢の住民の列に対応していた。せっかく来てくれたのに大変だろうと思い、市や自治会から要請はなかったが自主的に手伝い始めた。同じ地域住民が対応した方が並んでいる人にとっても融通が利くし、少しでも円滑に支援が進めば良いと考えた」 ―活動の内容は。 「9月の終わりぐらいから支援物資がたくさん集まるようになり、仕分けや降ろ
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清水区山間部 進まぬ土砂撤去 家族分散避難「早く家に戻りたい」 台風15号豪雨
台風15号による大雨で静岡市の山間地では、住宅が土砂崩れに巻き込まれる被害が相次いだ。市によると、先月30日時点で4世帯計14人が自主避難を余儀なくされた。把握外の親類縁者を頼った避難者についてはさらに多いとみられる。避難者からは「とにかく早く家に戻りたい」と切望する声が上がる。 同市清水区河内の岩ケ谷真吾さん(38)と萌[めぐみ]さん(32)夫妻は子ども3人と萌さんの両親、祖母の8人家族。23日深夜、窓ガラスの割れる音で裏山の崩落に気付き、避難した。翌朝家に戻ると、山に面した部屋は土砂で埋まっていた。いつまた崩れるかも分からず、自治会館で避難生活を続けている。 生活が一変したことに加え
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巡視船「いず」給水ありがとう 横浜海保、任務終え清水出港
台風15号の影響で大規模な断水が発生した静岡市清水区で給水支援を行っていた横浜海上保安部の巡視船いずが30日午前、4日間の任務を終え清水港を出港した。 いずは「災害対応型」として建造され、最大500トンの水を積載可能な大型巡視船。26日午後4時から清水港日の出埠頭(ふとう)で給水を開始し、29日までの間に1752件、計143トンの生活用水を市民に配布した。 任務を終えた山崎正幸船長(59)は「市民の皆さんが整然と並んでくれたため、トラブルなく任務を遂行できた」と話した。 巴川河口左岸岸壁では、清水海上保安部の巡視船おきつが給水支援を継続する。
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農業、広範囲に台風爪痕 清水区の被害「七夕豪雨超えも」
台風15号の影響で豪雨被害を受けた静岡市清水区で、農地や農具が水に漬かったり、泥が流入したりするなど農業が大きな打撃を受けている。被害状況の確認ができていない地域も多く、全容把握には時間を要する見通しだ。JAしみずの職員からは被害の規模について「(1974年の)七夕豪雨を超えるのでは」との見方も出ている。 ビニールハウスが立ち並ぶ同区庵原町では農地横の沢に土砂が流入し、一面が冠水被害を受けた。植え付けを控えていたイチゴ農家小笠原弘道さん(69)のハウスにも泥水が流入し、水が引いた今でも土壌の上を厚さ10センチほどの泥が覆う。農地に足を踏み入れるとくるぶしあたりまで靴が埋まるほどだ。「全て取
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静岡の入浴施設 無料開放「疲れ癒やして」 駿河健康ランド/やませみの湯
静岡市の温泉施設やスポーツジムなどが、台風15号による大雨の影響で断水が続く同市清水区の住民らを対象に、施設を無料開放している。被災した世帯は給水支援を受けても、飲用やトイレ用が主で、入浴での使用までは回りにくいのが実情。汗を流し、たまった疲れを癒やそうと多くの住民らが訪れている。 清水区興津東町の駿河健康ランドは井戸水を使って断水後も営業を継続し、25日早朝に興津東町と興津中町の住民に無料招待を告知した。1日の利用客数は普段、1400人ほどだが、この日は地元住民ら約1000人を含め約3700人まで達した。館内ロビーに長蛇の列ができ、従業員総出で接客した。支援は断水の解消まで続けるという。
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小中78校で給食の主食持参 葵、駿河区 静岡市清水区の断水影響
静岡市清水区の大規模な断水被害の影響で市は26日、葵、駿河両区の市立小中学校78校で給食の主食が十分に確保できなくなったとして、児童生徒の主食の米飯やパンの持参を保護者に要請した。27日も一部学校の保護者に主食の持参を求める予定。葵、駿河両区の小中学校では市内の食品業者6社から米飯類やパン、麺類など主食の納入を受けていて、このうち清水区の3社が断水の影響を受けた。特に米飯については、清水区の2社が葵区と駿河区の約半数の学校に供給していたという。市は各校個別の対応では保護者らの混乱を招くとして、葵、駿河両区の全校一律で主食の提供を取りやめた。 25日に市教育局から校長会に通知し、学校ごとに連
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静岡市内83小学校に「まる子の町」複製画 ドリームプラザ寄贈
静岡市清水区出身の漫画家故さくらももこさんが代表作「ちびまる子ちゃん」のキャラクターと舞台となった旧清水市を描いた作品「ちびまる子ちゃんの町」の複製画が22日、市内の市立小学校全83校に寄贈された。同区で商業施設エスパルスドリームプラザと施設内の「ちびまる子ちゃんランド」を運営するドリームプラザ(大井一郎社長)が実施した。 作品には同区をモデルにした街並みや富士山を背景に、さくらさんが幼少期の自分をモデルにした主人公さくらももこ(通称まる子)とその家族や親友のたまちゃん、花輪君、野口さんなど名物キャラクターが所狭しと並んだ。寄贈は、世界中で愛されているさくらさんの作品を通して地元の子どもら
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こども園など送迎バス 29施設61台運行 静岡市調査結果公表
牧之原市の園児が送迎バスに取り残され死亡した事件を受けて静岡市は22日、市内の認定こども園など210施設の送迎バス運行状況調査結果を発表した。市はバスを運行している29施設で実地調査を行うとともに、欠席連絡の園内共有と児童数の二重確認、バス運転手以外の同乗者の確保、危機管理マニュアル更新の4項目を重点的に指導していくとした。 県の調査に含まれる認定こども園と保育所計104施設に加え、地域型保育施設48カ所と認可外保育施設58カ所を独自調査した。全210施設から調査票を回収した結果、29施設で61台のバスの運行を確認した。「出欠状況の確認と共有」については29施設が、「ダブルチェック体制」に
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砕氷艦「しらせ」4年ぶり清水港に 18日まで一般公開
南極観測協力で活躍する海上自衛隊所属の砕氷艦「しらせ」が4年ぶりに清水港日の出埠頭(ふとう)に寄港し、17日、市民向けの一般公開と記念イベント「清水海洋展2022」が始まった。一般公開、清水海洋展いずれも18日まで。 しらせは全長138メートル、全幅28メートル、基準排水量1万2650トンの大型艦。南極地域観測隊の物資輸送や研究任務のために建造され、厚い氷を推進力や自重で砕きつつ航行できる能力を持っている。一般公開では来場者が間近で巨艦を眺めたり撮影したりして楽しんだほか、事前予約不要の乗船体験に列を作った。 同埠頭の清水マリンターミナルで開催の清水海洋展では、水深1000メートルの水圧
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全国の美酒集い舌鼓 清水駅前“吟”座で催し 久保山酒店企画
全国各地の蔵元が集まり日本酒や焼酎、ウイスキーを試飲できるイベント「地酒ストリート」が11日、静岡市清水区の清水駅前銀座商店街で開かれた。 清水駅前“吟”座商店街と題して、同区庵原町の久保山酒店が企画した。商店街の通りに地元の英君や正雪、臥龍梅などのほか宮城県の乾坤一、鹿児島県のマルスウイスキーなど計52の蔵元がそれぞれ自慢の酒を出品した。 近隣の飲食店がおつまみの屋台も並べ、来場者は多種多様な美酒に舌鼓を打ったり会話に花を咲かせたりと楽しんでいた。 近年人通りが少なくなり、今年の七夕祭りでも竹飾りが半減していた地元商店街を盛り上げようと6月から準備を始め、開催
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松原の役割 意見を交換 静岡・三保でトークカフェ
静岡市清水区三保の三保松原文化創造センター「みほしるべ」でこのほど、森林の専門家や市民が松原の役割などについて話し合う「NPO法人才の木トークカフェ in 三保松原」が開かれた。 三保松原の名勝指定100周年を記念して企画した。地域住民ら約25人が会場に集まったほか、インターネット配信を通じて全国の樹木医や大学教員ら約90人も視聴した。参加者は、松原の景観保全に地域住民の思いを反映させる重要性や、防災林としての松原の役割維持には地域住民の関心が不可欠なことなど他地域の松原の事例を学びながら、活発に意見を交換していた。
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地場産業学ぶ冊子 静岡市教委に寄贈 しずおか焼津信金
しずおか焼津信用金庫はこのほど、静岡市の地場産業についてまとめた冊子「しずおか特産品解体新書」約7千部を同市教委に贈った。市は市内の小学4年生に既に配布し、社会科学習などに活用していく。 市役所清水庁舎を同信金の山本達訓常務理事らが訪れ、赤堀文宣教育長に目録を手渡した。山本常務理事は「児童が地場産業に興味を持ち、市内の活性化につながることを期待している」と話し、赤堀教育長は「地元の産業について知れる優れた内容でありがたい」と謝意を述べた。同冊子の寄贈は今年で23回目。
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小中高生、風とらえ滑走 ウインドサーフィン全国大会 静岡市清水区
「2022ジュニアユース ウインドサーフィン選手権」(JWA日本ウインドサーフィン協会、実行委主催)がこのほど、静岡市清水区三保の海岸で開かれた。 全国から小中高生の「キッズウインドサーファー」が集まり、日頃の練習の成果を発揮する夏の集大成の大会として挑んだ。 ウインドサーフィンは、セイル(帆)で風を受けることでボードの推力を得て、水面を滑走する競技。子どもらは波に揺れる不安定なボードの上で器用にバランスを取り、ライバルたちと競いながら風をとらえて前に進んだ。
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被災しても3週間生活OK 小野田産業(静岡)が防災住宅
静岡市清水区の建設業小野田産業(小野田良作社長)が災害時も自立した生活を可能にしようと開発した防災住宅「パーフェクトハウス+」のモデルハウス兼企業向け研修棟が同区青葉町に完成した。9月1日にオープンし、企業関係者や顧客が同住宅の機能を実際に体験できる。 同社によると、地震を感知して空気の力で家を浮かし震度7の揺れを震度1まで低減する「エアー断震システム」や非常時用給水・雨水タンク、リチウムイオン蓄電池などを活用した非常用電源を完備し、ライフラインが断絶しても避難所に移動せず家族4人が約3週間暮らせる完全自立型防災住宅を実現した。特にトイレに力を入れ、浄化槽を活用することで下水道が被災し使え
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遺体措置の連携確認 大規模災害想定、静岡市と県警など訓練
静岡市はこのほど、大規模災害を想定した防災訓練、遺体措置訓練を同市清水区の清水総合運動場体育館で実施した。県警本部や清水、静岡中央、静岡南の3署、医師会、歯科医師会など市内の関連機関も参加し、連携を確認した。 有事に遺族への迅速な遺体返還を可能にするため、訓練を企画した。各機関の職員や葬祭業者ら計約80人が同館に集まり、遺体収容所を実際に設営して訓練した。人形の模擬遺体を使って搬送されてきた遺体の受け付けから検視、検案、身元確認、遺体の損傷箇所の修復と保管、引き渡しまでの一連の作業の手順や方法を確かめた。
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静岡・もちひこに宮城県から感謝状 防災事業に寄付
静岡市清水区由比町屋原のテントハウス製造販売「もちひこ」(望月伸保社長)に26日、宮城県の職員が訪れ、同県が進める「企業版ふるさと納税」への寄付に対する県知事感謝状を同社に贈った。 同社は、プロ野球東北楽天ゴールデンイーグルス屋内練習場の施工や震災後には同県南三陸町の仮設魚市場施工を担当していて、縁のある同県防災事業の力になろうと現金100万円を寄付していた。同県は寄付金について、仙台市宮城野区で計画している大規模災害時に支援物資や人員の輸送網の中核を担う広域防災拠点の整備に活用するとしている。 同県土木部の千葉衛部長が望月社長に村井嘉浩宮城県知事からの感謝状を手渡した。千葉部長は「知事
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アカウミガメ 赤ちゃん放流 静岡・三保海岸に74匹
静岡市は26日、同市清水区の三保海岸で発見し保護していたアカウミガメの卵がふ化し、23日夜に同海岸の清水灯台付近でカメの赤ちゃん74匹を放流したと発表した。アカウミガメの同市での放流は5年ぶり。 6月30日に同灯台付近で卵134個を見つけ、発見場所が人の往来が多く、波にさらわれる可能性も高かったことから東海大学海洋科学博物館と協力し保護していた。 23日午後8時ごろ、同館の学芸員と市の職員らがカメの赤ちゃんを浜辺に放し、海へと帰した。市環境創造課の担当者は「無事に成長してまた三保の浜に産卵に来てくれれば」と話した。
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持続可能な中学部活 学校単位超えたエリア制「シズカツ」へ移行協議 静岡市総合教育会議
静岡市総合教育会議は18日、2022年度初会合を市役所静岡庁舎で開いた。少子化が進む中で市教委が計画する中学部活動改革モデル「シズカツ」について田辺信宏市長と赤堀文宣教育長ら教育委員が協議した。 市によると、本年度の市内中学生の中で部活動に参加しているのは1万1329人。少子化による減少が進んでいて、6年後には部活参加人数が8500人を下回ると想定されている。市内中学校では部活の種目数減や競技経験のある顧問の不足も深刻化し、従来型の学校部活動は持続困難になっている。学校単位を超えたエリア制と市が認めた地域指導員の参画が特徴の「シズカツ」に移行することで、中学生がスポーツや文化芸術に親しめる
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子ども警察官「詐欺注意」 広報音声収録、JA支店で放送へ 静岡
清水署はこのほど、子どもらが高齢者に還付金詐欺への警戒を呼びかける広報音声を収録し、静岡市清水区内のJAしみず店舗で放送を開始した。収録では、警察官の制服に身を包んだ児童らが真剣な表情で「おじいちゃん! おばあちゃん! だまされないで!」などと声を吹き込んだ。 広報音声を担当したのは鈴木結乃ちゃん(5)と仲亀みうさん(9)、仲亀灯星君(7)の3人。保護者らと共に同署講堂に集まり、緊張した面持ちで収録に挑んだ。 収録に立ち会った八木瑞生署長から抑揚の付け方や発声について指導を受けながら「お金が戻ってくるとかお金を用意してとか言われてない?」「そういう話は絶対詐欺だよ。気をつけてね」と目の前
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日本平死亡事故 清水署が現場診断 静岡
清水署は12日、静岡市清水区の市道(清水日本平パークウェイ)で8日に発生した死亡事故の現場診断を行った。道路管理者や地元自治会など関連団体から約10人が参加し、再発防止策を話し合った。 事故は8日午前7時20分ごろ、カーブ途中のガードレールに接触した乗用車が対向車線側のり面に乗り上げて横転し、運転手の女性(81)が死亡、同乗していた男性(87)が重傷を負った。 現場に路側帯などが無く危険を伴うことから、参加者は車の中から現場を診断した。署員から事故直後の写真を使った説明も受けた。速度超過が事故の原因とみられることから「道路上に段差をつけて危険を運転手に伝える」「スピード抑制の施策を」など
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港に白バイ展示 清水署、交通安全など啓発
清水署はこのほど、清水みなと祭りに合わせて祭り会場の清水港日の出埠頭(ふとう)で交通安全と防災、特殊詐欺被害防止の街頭啓発活動を実施した。 県警機動隊の特殊車両とパトカー、白バイの計3台を展示し、家族連れ向けの写真撮影会を開いた。 広報ブースでは、津波から避難する際に重要なポイントとして、高いところにすぐに徒歩で逃げることや、避難場所をあらかじめ決めておき、訓練にも常日頃から参加する必要性を訴えた。来場者に反射材などの交通安全啓発品、特殊詐欺被害防止キャンペーン用のうちわを配った。
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夜間に30キロ行進 静岡県消防学校生 富士、静岡で訓練
静岡県消防学校は10日から11日にかけて、初任科学生の野外訓練を富士市と静岡市清水区で実施した。県内市町から集まった消防職員約95人が30キロの行程を踏破し、体力や精神力、大規模災害への対応力を鍛えた。 訓練は災害によって被災地の交通機関や自動車道路網が寸断した想定で実施した。10日午後7時ごろ、富士市田中新田の富士マリンプールを出発地点として、活動現場となる静岡市清水区谷津町の県消防学校を目指し「夜間強歩訓練」を開始した。学生らは8班に分かれ、救助装備などを携行しヘッドライトで道先を照らしながら闇夜の中を行進した。班内で助け合いながら富士川や薩タ峠を越えて11日午前5時半ごろ、目的地に到
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夜空に咲く1万発の大輪 3年ぶり海上花火大会 清水みなと祭り
第73回清水みなと祭り(実行委員会と静岡市主催)最終日の7日夜、清水港日の出埠頭(ふとう)で海上花火大会が開かれた。約1万発の大輪が清水の夜空に3年ぶりに咲き、祭りの閉幕を飾った。 「復活!みなと祭り」「とりもどせ清水の力」など七つのテーマに沿って、色とりどりの花火を約1時間絶え間なく打ち上げた。来場者は迫力ある音と光に歓声を上げたり拍手を送ったりしていた。 清水区春日から家族で来場した岩田明美さん(85)は「久々の開催ということで十数年ぶりに見に来た。昔とは規模が段違い。壮大だった」と話した。
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ゲノム解読、世界初 サクラエビなど生態解明 MaOI機構と静岡県水技研
MaOI(マリンオープンイノベーション)機構と県水産・海洋技術研究所は4日、世界で初めて、県内主要水産資源のサクラエビやシラス、タカアシガニ、キンメダイの持つ遺伝情報を総合的に明らかにするゲノム(全遺伝情報)解読を行ったと発表した。解読は生態解明の一助にする狙いがある。同機構によると、遺伝子に基づく代謝の特性で幼生の食性などが明らかになれば、長期的には養殖実現につながる可能性があるという。 今回の解読で、サクラエビやシラスなど各生物が持つゲノムの大きさや遺伝子の種類など基本的な情報が判明した。海や川などに残された生物由来のDNAと合わせて分析することで、各地域に生息する生物の種類や量を把握
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帰国したら「戦う」 清水東高生、ウクライナ避難民と意見交換
アルメニア留学中にロシアによる母国ウクライナへの侵攻が始まり、夏季休暇の間も帰国できず日本に避難しているステパン・オニシュチュックさん(18)が27日、静岡市清水区の清水東高を訪れた。ウクライナの文化や特色、戦禍の状況について講演し、同校生徒とロシアの侵攻について意見を交わした。 ウクライナ西部の都市コロミア出身のステパンさんは、キリスト教の復活祭を盛大に祝いイースターエッグの博物館もあるという故郷の風習や、自由と民主主義に共感し、欧州連合(EU)の旗が各地に翻る同国の現状を語った。破壊された東部の都市マリウポリなどへの影響も解説し「21世紀に隣国に攻め入り、数千人を惨殺するロシアの悪行は
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名車とサクラエビ漁船共演 静岡・由比漁港で軽トラ市
静岡市清水区由比の由比漁港でこのほど、「第4回軽トラ市」が開かれた。目玉イベントとしてクラシックカーの展示が行われ、港内に陸揚げされたサクラエビ漁船の合間に国内外の名車が並び、来場者の目を引いた。 市内外の旧車愛好家が協力し、自走可能なロールス・ロイス社製1939年式ファントムやメルセデス・ベンツ280SLなどの海外勢から、テントウムシの愛称で親しまれたスバル360、マツダコスモスポーツ、いすゞベレットなど国内メーカー製まで約60台の貴重な車両がそろった。軽トラ市にも約50店が出店し、多くの家族連れでにぎわった。
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全国学力テスト 静岡市が結果一部公表 中3/全国平均上回る 小6/国語と算数同等
静岡市教委は28日、4月に小学6年生と中学3年生を対象に実施した「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)の平均正答率と分析結果を一部公表した。中学生は国数理の3教科全てで全国平均を上回り、小学生は国語と算数では全国平均と同等、理科では下回る結果となった。 各課目の平均正答率(小数点以下を四捨五入した整数値で市が発表)は小6国語66%、算数63%、理科62%、中3国語71%、数学55%、理科52%だった。 学習状況の調査では「将来の夢や目標を持っている」という項目に小6は58・1%、中3は38・9%が「当てはまる」と回答したが、いずれも前年度の結果から下落し、全国平均を2・3~0・9ポ
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古い水道メーター 障害者が分解分別 就労拡大へ静岡市
障害者の就労機会を拡大しようと静岡市上下水道局と障害者就労施設「清水うしおワーク」=清水区=が協力し26日、設備更新後の水道メーターの分解分別作業を同施設が担う「トライアルワーク」を開始した。 同局によると静岡市では従来、8年ごとに交換する各家庭の水道メーターについて、取り外した古いメーターを新品購入時の下取りに出していた。メーターを安価な型に変えるなどコスト削減を進める中で、古いメーターも金属部分のみ抽出し売却すれば下取りより価格が高まると試算。大量のメーターを分解分別できる協力先を探し、同施設の協力を得て実現した。2025年まで事業を継続する予定という。 分解作業では専用工具を使い、
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夏夜に輝く光の大輪 日本平まつり 花火1万2000発
「第37回日本平まつり」(実行委主催)が27日夜、静岡市清水区馬走の日本平ホテル野外庭園で開かれた。 3年ぶりとなる大花火ショーでは、眼下に駿河湾と清水の街並みを望む景勝地・日本平山頂から約1万2千発の花火を打ち上げた。地球創生から未来までをテーマにした演出や音楽に合わせて、色とりどりの火の粉が夏の夜空に散り、五彩に輝く光の大輪を形作った。ショーの合間合間には、来場者から拍手が巻き起こった。
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トライアルパーク蒲原 交流拠点、7月2日開所 道の駅化へ防災機能を【解説・主張しずおか】
静岡市清水区蒲原の国道1号バイパス近くに7月2日、市の広域交流拠点「トライアルパーク蒲原」が開所する。暫定的に太平洋岸自転車道のサイクルツーリズム拠点としつつ、地元企業とともに方向性を試行し、将来的な「道の駅」整備を目指していく。庵原地区は近年、特産品のサクラエビの不漁と新型コロナウイルス禍で来訪客減少が課題となっている。オープンを観光復活のきっかけとし、官民で発展させていくことが必要だ。 トライアルパークの建設場所は富士川河口部防波堤にほど近い旧庵原高校グラウンド跡地。約1万平方メートルの土地一帯に芝生を敷き詰めて広場にした。自転車利用者向けにレンタサイクルやシャワーなどを完備するほか、
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記者コラム「清流」 「特殊」のわりに多すぎる
市や金融機関の職員、息子の同僚、孫の上司、果ては「息子の同僚の息子」まで。取材した特殊詐欺事件で、被害者宅を訪れ現金やカードをだまし取る「受け子」がかたった肩書だ。 おれだよオレオレと連呼していた手口も今は昔。医者を装い「息子さんが喉の病かも」と事前に電話をかけ、声が違うことをごまかすケースすらある。わが家では「自分で何とかしろ」と言われるだけだが、子や孫を思う家族愛につけ込もうと相手も必死だ。清水区でも最近被害が続いている。十分、注意してほしい。 親族を装う相手には家族で合言葉を決めるのが有効という。実家にご無沙汰な人ほどこれを機に電話してはどうか。もしもしお久です。えっ誰って。おれだ
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記者コラム「清流」 特技は変色と巨大化
丸っこい青い体の恐竜のような架空の生物。清水区広報キャラクター「シズラ」がかわいい。取材でも子どもが抱きつく姿をよく目にする人気者だ。清水駅前にシズラマンホールも登場した。ぜひ見に来てほしい。 シズラは清水の「シ」に方言でよく使われる「ズラ」を合わせて命名された。てっきり大怪獣ゴジラ(GODZILLA)にちなんだ名前と思い、区の職員に聞いてみたが、「一切、関係ありません」と否定された。ちなみにアルファベット表記は「SHIZULLA」だ。 デビューして7年。街を破壊せず「こうほうせんもんかん」として清水の情報発信に日々いそしんでいる。シズラの貢献に報いるために、さらに広く長く愛されるよう大
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サクラエビ春漁スタート 水揚げ0・9トン、群れの反応薄く
天候不順で延期が続いていた駿河湾産サクラエビ春漁が30日、解禁から3日遅れで始まった。初日は約0・9トン(昨年春は約2・3トン)を水揚げし、31日早朝に由比漁港(静岡市清水区)と大井川港(焼津市)で初競りにかける予定。 県桜えび漁業組合(実石正則組合長)所属の漁船120隻が、駿河湾全域でサクラエビの群れの反応を探りながら操業した。海に出た漁師は「悪天候が続いた影響で海の状態も悪い」「魚群の反応は薄いが、エビの質自体は良いようだ」などと話した。 駿河湾産サクラエビは深刻な不漁が続いていて同組合が資源回復に取り組んでいる。今春も、エビの主産卵場とされる駿河湾富士川沖周辺の湾奥を「保護区」とし
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記者コラム「清流」 毎年それはそうなる
ネットで見つけた静岡の花火大会の映像として母親が動画を送ってきた。背景には宝永山の無い富士山が。初歩的なことだよ母親君と誤りを指摘しようと思ったが、まだ何か違和感がある。調べれば個人制作のCG作品。実写ですらなかった。 静岡市を含め全国でICT教育の整備が進む。ネット社会なんて言葉も古く、当世は現実とネットが不可分だ。以前もうそやデマはあふれていたが、ネットの利点でもある情報量の膨大さから目にする機会は増加する。子どものうちに虚実を見抜く力も養ってほしい。 また母親からメール。あるサイトによれば、年齢と生年を足すとなんと2022年になり、これは千年に一度の奇跡らしい、と。大人向けネット教
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成年年齢引き下げ 成人式 再考の機会に【黒潮】
来年1月3日、静岡市の成人式がグランシップ(駿河区)で行われる。民法上の成年年齢を18歳に引き下げる改正民法の施行を2022年4月に控え、今回が最後の20歳の成人式だ。市は23年も20歳を集めた式典を行うとしているが、全国では自治体によって対応が分かれる。漫然と継続するのではなく、成年を祝福する意味を捉え直す機会にしたい。 自治体単位での「成人式」という行事は、1949年に国民の祝日「成人の日」が始まったことを機に全国で広まった。条文によれば「おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます」ことが趣旨という。同年1月13日付の本紙コラム大自在は困惑する世間を紹介しつ
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秋感じる桜色 サクラエビ天日干し 蒲原・富士川河川敷
駿河湾特産のサクラエビの天日干しが29日朝、静岡市清水区蒲原の富士川河川敷でこの秋初めて行われた。前日夜に始まった秋漁で水揚げされたエビが、青空の下で桜色に輝いた。 由比港漁協で初競りを終えた地元加工業者が、競り落としたサクラエビをトラックで河川敷に運び込み、ふるいを使って干し場に敷いた。記録的な不漁が続いていることを受けて秋漁は資源調査目的の試験操業中のため、まだ取引量は少なく、初日は約30キロ分を干す作業を数分で終えた。干し場一面が桜色に染まる同地区名物の景観を楽しめるのは、11月中頃からになりそうだという。 干し場には風物詩をカメラに捉えようと写真愛好家も集まった。加工業者に「エ
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記者コラム「清流」 古豪果物、躍進の時
9月、ある果物の収穫期が到来した。ポポーだ。静岡市清水区で栽培が広がるフルーツで、一般にメジャーとは言えないが本邦伝来は明治期。長い歴史を誇る果物だ。 本紙でも1955年4月21日夕刊に解説記事があった。「芳香高く、特殊の美味」「軟質果実の王」と激賞が続く。特に高カロリーを評価していて、当時の食料事情をしのばせる。北米原産なのだが、60年8月の朝刊には「南国の味覚」との記述も。61年前、日本国は北極圏にあったというのか―。激動の昭和史だ。 先月、ポポー味のかき氷を実食し、南国産との勘違いも仕方がない華やかな香りに魅了された。明治から100年以上を経た今、ポポーがメジャーな静岡の特産品へと