外国人材定着へ企業の取り組み紹介　浜松市中央区でセミナー

　浜松市は２５日、セミナー「外国人材が辞めない職場」を浜松市中央区で開いた。市内の企業がパネル討論で外国人材定着の取り組み事例を紹介した。

　ソフトウエア開発のモアソンジャパン（同区）は外国人採用を始めた約２０年前、日本人より低い賃金での処遇やコミュニケーション不足などから十分に活躍させられなかった事例を紹介した。その後は採用ビジョンや目的を明確化し、日本人社員との交流機会を増やすなど相互理解に向けた改善努力を重ねているという。管理本部採用担当の杉山雅人さんは「今後も各自の強みに合った活躍機会をつくりたい」と語った。
　海外事業再構築などを見据えて１３年前に採用を本格化させたパン・菓子製造販売のヤタロー（同区）は、人材定着に向けた社内制度の事例を紹介。企業による日本語習得支援の重要性などを説いた。
　基調講演では一般社団法人ＣＱラボを主宰する宮森千嘉子さんが異文化適応力「ＣＱ」の考え方を紹介した。外国人に対して無意識に持ってしまう偏見を排すべきとし、「相手の眼鏡で物を見て」と呼びかけた。

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