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「双方向の対話大切に」リニア工事でJR新社長方針 田代ダム案協議継続

 1日に就任したJR東海の丹羽俊介新社長(57)は6日、都内で報道各社の合同インタビューに応じた。リニア中央新幹線南アルプストンネル工事を巡り「地域の懸念解消に向けて双方向のコミュニケーションを大切にする」と強調し、工事期間中の湧水の県外流出対策として同社が示している田代ダムの取水抑制案の実現に向け、静岡県や流域関係者との対話を引き続き重視する考えを示した。

リニア中央新幹線の静岡県内区間について取り組み方針を説明する丹羽俊介社長=6日午後、都内
リニア中央新幹線の静岡県内区間について取り組み方針を説明する丹羽俊介社長=6日午後、都内

 リニア中央新幹線について「名古屋までの早期開業に向けて全力を尽くす」とする一方、2027年の開業目標については「静岡工区の着手のめどが立たず困難。現時点で新たな開業時期を示すことができない」と述べた。今後、沿線自治体を訪問する予定で、川勝平太知事との面会も「調整中」とした。
 田代ダムの取水抑制案を巡って県庁で3月27日に開かれた大井川利水関係協議会で「(東京電力リニューアブルパワーとの協議開始について)流域市町などからおおむね理解を得られた」との認識を示し、「首長から個別の意見も伺った。いろんな形でより深いコミュニケーションを取っていきたい」と述べた。
 東京・品川-名古屋間の工事費を1・5兆円増の約7兆円とした21年の試算が、その後の資材価格の高騰などでさらに膨らむ可能性については「コストダウンも図る。現状すぐに見通しを変える状況ではない」とした。

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