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静岡人インタビュー「この人」 浜松でベトナムサッカー年代別代表合宿を誘致した グェン・ボ・フェン・ユーンさん

 ベトナムから22年前に留学生として来日し、静大在学中に浜松市で起業。日本企業向けベトナム事業コンサルの傍ら、NPO法人理事、在日ベトナムサッカー協会全権代理などとして交流に励む。浜松での同国サッカー年代別代表の合宿誘致を企画し、昨年9月にU―17男子代表合宿を実現した。42歳。

グェン・ボ・フェン・ユーンさん
グェン・ボ・フェン・ユーンさん

 ―合宿誘致の経緯は。
 「全権代理として日本の大都市などでの代表合宿に関わってきた。ベトナムのサッカー人気は代表戦のテレビ視聴率が8割に上るほど高い。合宿も注目され、日本で誘致した都市は知名度が上がり、観光や就労での効果にもつながっているので、浜松で実現したいと考えた」
 ―浜松での合宿の成果は。
 「選手とスタッフ計38人が14日間滞在した。地元大学などとの交流戦は大雨の中、100人以上のファンが集まった。チームは直後のアジア選手権予選で好成績を収め、選手も浜松の競技環境を高く評価した。今年5月の選手権本戦前にも再度、浜松で合宿することが決まった」
 ―今後の展望は。
 「感染症が収束していれば、合宿時に日本の学校生活に触れる機会も作りたい。浜松市にはベトナム人が3千人以上いるが同国内での浜松の知名度は高くない。できれば企業や市民の協力も得て毎年合宿誘致を続け、浜松のイメージを高めたい」
 ―両国関係への期待は。
 「例えば米国ではベトナム出身者が弁護士や議員などとして幅広く活躍しているが、日本では限定的で、犯罪に目を向けられがち。在日2、3世も多くなっているので、日本社会に貢献する人材が一層増えてほしい。私も国民同士の相互理解を深めるため、サッカー以外に文化交流の事業にも力を入れたい」

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