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送迎バスの安全対策確認へ 静岡県、250カ所調査 牧之原園児死亡受け

 牧之原市静波の認定こども園「川崎幼稚園」で園児が送迎バス内に取り残されて死亡した事件を受け、静岡県こども未来課は12日、県内の保育施設などにバスの運行状況などを尋ねる調査の概略や調査票を報道機関に明らかにした。市町を通じて各施設に送付し、今後、県などが実施する一斉の立ち入り指導の事前資料にする。22日をめどに結果を取りまとめ、一部を公表する見通し。
 調査対象は送迎バスを運行する県内のこども園や保育所、幼稚園、特別支援学校など計約250カ所。県所管分や浜松市所管分の大半は既に送付され、静岡市所管分と特別支援学校は近日中に送付される見通し。
 調査票は、バスの運行状況については、保有台数や運行人員の人数・勤務形態、補助員の資格の有無、過去1年間の事故には至らなかった登降園時の危険事象も記載を求める。
 福岡県で発生した同様の事故を受けて、2021年8月に国が通知した安全管理徹底の事務連絡事項の実施状況も確認する。欠席連絡や出欠状況の共有、場面の切り替わり時の人数確認とダブルチェック、危機管理マニュアルの改定などの実施状況などを問う。乗車前の出欠、乗降、登園、入室、降車後の車内点検など七つの場面で、園児の把握や照合を誰がどんな手法で実施しているか具体的な手法の記入も求める。
 県担当者は「特に場面の切り替えで危険が発生し得る。具体策を問い、調査票を立ち入りの前提材料としたい」と話した。

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