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<静岡県市町駅伝>清水町連覇、盤石の強さ 選手集め苦労、指揮官の熱意が動かす

 町の部で連覇した清水町の朝倉和也監督(61)=同町教委=はコロナ禍での大会に出場する選手集めに苦労していた。メンバーが決まったのは例年よりも遅い11月に入ってから。特に骨を折ったのが、地元出身の有力選手を招きたい一般男女だった。

優勝旗やトロフィーを手に喜ぶ清水町の代表者=草薙陸上競技場
優勝旗やトロフィーを手に喜ぶ清水町の代表者=草薙陸上競技場

 >静岡県市町駅伝 浜松市北部、清水町V
 アンカーを担った船越陸選手(20)=日大3年=には特に熱心に声を掛けた。10月の箱根駅伝予選会で出場権を逃した船越選手に「長距離選手を目指す子どもに夢を与えてほしい」と説得を続けた。船越選手は「誘ってもらった恩返しがしたい」と区間賞の力走で結果を出した。
 一般女子の10区で出場した森野夏歩選手(25)=ユニクロ=は実業団の記録会と日程が重なったが、市町対抗駅伝を優先した。指揮官のラブコールに応えるとともに家族からも「地元で走る姿が見たい」と出場を後押しされた。
 第1回大会からチームを指揮する朝倉監督は今年15年間離れていた地元への勤務に戻り、小中学生を中心にみっちり練習を指導した。一般選手だけでなく、高校生とも頻繁に連絡を取って状態を確認し大会記録を塗り替えての頂点につなげた。「3連覇を目指してさらに練習したい」。指揮官の熱意が人を動かし、盤石の勝利を収めた清水町が、黄金期を迎えつつある。
 

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