チャドでE型肝炎が増加か WHO、スーダン避難民に多数
【キーウ(ウクライナ)共同】世界保健機関(WHO)は8日、アフリカ・チャド東部でE型肝炎の可能性のあるケースが1月2日~4月28日にかけ計2092件報告されたと発表した。うち7人が死亡した。チャド東部は、戦闘が続くスーダンから避難した人々が多く、95%は難民キャンプなどで報告された。
![E型肝炎ウイルスの電子顕微鏡写真(国立感染症研究所提供)](/news/images/n147/1466963/PN2024050901000573.-.-.CI0003.jpg)
WHOによると、6~17歳の患者の報告例が53・2%と年代別で最多だった。安全な飲み水が入手しづらかったり、衛生環境が不適切だったりすると、E型肝炎ウイルスの流行リスクが高まる。
スーダンでは昨年4月、軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の戦闘が始まった。国連によると、戦闘開始からの1年間で860万人以上が国内外に避難した。
WHOはチャド現地での対応を支援するため、専門家チームを派遣した。国内での感染リスクは高いと判断している。