2025.04.04
「DJRoniのROUNDABOUT」清水港ポートアバウト3月28日放送リポート
「海 Roniプロジェクト 清水港ポートアバウト」
清水の海に深くかかわる、鈴与株式会社の協力のもと、清水港に関連する仕事や、そこで働く人、清水港の環境問題などにスポットを当てていきます。12回目の今回は、海に関する研究をされている方にお話を伺いました。
国立研究開発法人 海洋研究開発機構 (JAMSTEC) 海洋科学技術戦略部 海洋STEAM推進課の 木戸ゆかり さんに横浜からお越しいただきました。
国立研究開発法人 海洋研究開発機構(JAMSTEC) は、50年を迎え、海と地球をキーワードに研究開発を進めている機関です。スタッフは1000人ほど。地球シュミレーターがあって、地震が起きたらどのように波が伝わるのか計算するなど、そんな地球にまつわるデータが凝縮されているそうです。
木戸さんは、もともと、海・山が大好き!地学を勉強したいと大学に進みました。大学3年生のときに太平洋のはるか沖合で大規模な実験に参加したことがきっかけで海洋地球物理学に進まれたそうです。海底のさらに下の断層を音波を通してデータを集めてコンピューターで計算すると海底の地形や年代や歴史までわかるそうです。
JAMSTECと言えば、清水港によく停泊している、深海掘削船「ちきゅう」を思い浮かべる方が多いと思います。
東日本大震災以降、特に、津波のことや「南海トラフ地震」への関心が高まりました。そこで、 JAMSTECで「海から地震を探ろう」というプロジェクトが始まって、木戸さんはそこに参加しました。
南海トラフを調べるために、深海掘削船「ちきゅう」は先端に刃をつけた6センチのパイプで土を掘りながら進むそうです。そのパイプの長さ、およそ10キロメートル!!どこを安全に掘ったら良いのか事前調査に10年かかったそうです。世界的にも面白い船だと注目を集めているそうです。
また木戸さんがいま所属されている、「海洋科学技術戦略部 海洋STEAM推進課」では、小・中学生など、次世代を担う人たちとの交流や、講演にも力を入れてます。小学校から海のことを自分のことのように学び、総合学習で取り入れてもらえればと思っているそうです。海洋STEAM授業では、「ちきゅう」講演会、「ちきゅう」の船との中継イベントなども行っています。子どもたちから、次から次に質問が飛び出して興味・関心をいっぱい持ってくれたのが嬉しかったと、笑顔で話されていた木戸さんが印象的でした。
非常に貴重なお話でした。
木戸さんが小学校向けに開発している教材は、JAMSTECホームページにも掲載されています。