
[毎週土曜日]朝7:30~11:00 ※コーナーは10:00〜
パーソナリティ 洋輔・影島亜美

番組はこちらからお聴き頂けます。
「未来に残したい静岡グルメ遺産」のコーナーです。
静岡新聞・SBSが運営するグルメサイト「アットエスグルメ」と共同企画で、大切な静岡のお店を残すためのプロジェクトをラジオでも展開していきます。
今年も県内の金融機関や商工団体などからの協力で、後継者を募集しているお店、親族内や第三者に経営を引き継いだお店、そしてこれから引き継ぐ予定の店などを取材していきます。
洋輔:13回目、最終回となります今日は、菊川市柳、JR菊川駅から歩いて8分ほど、閑静な住宅街の中にあります、手打ち蕎麦と天ぷら「だいだい」に行ってきました。お話を伺ったのはお店の二代目、和田大輔さん、そして先代でお母様のまゆみさんです。まず「だいだい」のお店について、そして歴史と成り立ち、提供しているメニューについて伺いました。
<手打ち蕎麦と天ぷら「だいだい」>
洋輔:まず、大輔さん、この「だいだい」とはどんなお店なのか、どんなお蕎麦屋さんなのかっていうのを教えてください。
和田大輔さん:関東風のキリッとしたおつゆ、細打ちの手打ち蕎麦。それと地物の魚介、野菜の天ぷらが楽しめる蕎麦屋です。
洋輔:お母様、先代のまゆみさんがお店を元々は切り盛りされていたということなんですね。
和田まゆみさん:初めは私の名前で出してたんですけど、息子にやってもらってね。去年の11月に私も年だし、彼に全部100%譲って、私は一抜けしました(笑)。
洋輔:大輔さんはずっとお蕎麦を学ばれてきたんですか?
大輔さん:打ち始めたのがもう20代後半。はい。それまでは居酒屋だとか、自由人と言いますか。
洋輔:今ちなみにお幾つなんですか?
大輔さん:今49歳です。
洋輔:この「だいだい」っていう名前はどなたがつけられたんですか?
まゆみさん:私です。はい。いや、もうもちろんね、息子が大輔で「だいだい」っていうのも頭にありましたけど、「代々続くように」という思いで。
洋輔:おすすめというか、どういうものが食べられるんですか、ここでは?
大輔さん:手打ち蕎麦と、もう一つの看板商品である天ぷら。この二つがおすすめなんですけど。
洋輔:何かおすすめセットありますか?
大輔さん:「月」をおすすめします。
洋輔:すごいですよ、こちらのセット。花・月・雪とあって、月のセット、蕎麦も甘味も天ぷらも付いてますね。じゃあこちらちょっと僕、食べてもいいですか?
大輔さん・まゆみさん:もちろんお願いします。
<スタジオ>
洋輔:お母様のまゆみさんと大輔さんにお話を聞いたんですが、「だいだい」では天ぷらとお蕎麦が自慢ということで、その中で一番人気の昼の部セット「月」というのを頂きました!その様子もお聴きください。
<手打ち蕎麦と天ぷら「だいだい」>
まゆみさん:順番にね、前菜3種類出ます。今日は、そば豆腐、そば味噌、それと しじみ汁ですね。で、天ぷらがね、順番に出ます。
洋輔:順番に出てくるんですか!?
まゆみさん:はい。まずはむかごは、塩がいいかと思います。パラパラっと。で、かぶはとっても熱いので、天つゆをつけて召し上がったほうがいいかも。
洋輔:わかりました!もう温かいうちにいただきます。むかごの天ぷら…んー!んー、ホクホク!食べ応えある。美味しい!で、かぶ。じゃあ天つゆにつけて。んー!ほう!美味しい!かぶの天ぷらって僕たぶん初めて食べたんですけど。美味しいですね!なんか甘みもあって。
まゆみさん:はい。じゃあそのそば味噌。そばの実がパラパラっと。で、中はくるみとかネギとかが入ってますね。
洋輔:そば味噌、いただきます…美味しいですね!そしてまたそのまま そば豆腐もいただいちゃいます。んー、またこれは打って変わってやさしい!で、クリーミー。味がすごくいい。蕎麦の味もしっかりしますね。美味しい。そしてしじみのお吸い物……ああー、落ち着く。いい出汁が出てます。天ぷらがわかれて出てくるって知らなかったですよ。
まゆみさん:今から出ます。桜えび、モンゴウイカ、海老芋、それと椎茸、海老、玉ねぎですね。
洋輔:じゃあ、ちょっと桜えびのかき揚げいただきたいと思います。
まゆみさん:そうなんですよ、美味しいのよこれがまた。
洋輔:んー!美味しい!桜えびの味もしっかりしてるし、んー、これまたいっぱい入ってますね、桜えび。
まゆみさん:いっぱい入ってます。
洋輔:そして天使の海老、いってみたいと思います。
んー!すごい甘みが。美味しい!
まゆみさん:で、これでまた甘味が出ますね、あと。
洋輔:ここまで本当に天ぷらとか前菜で満足度高いんですけど、さらにお蕎麦。じゃあちょっと蕎麦の説明をいただいてもいいですか?
大輔さん:今はですね、栃木の鹿沼の在来種っていう、お蕎麦になります。
洋輔:これ手打ちですか?
大輔さん:そうです、はい。もう毎朝私が打ってますね。
洋輔:あとちょっと食べる前におつゆ……
大輔さん:あ、そう、それはね、もう最近それこそ新しくしたおつゆで、超辛口のおつゆなんですよ。蕎麦の先にちょこんとつけていただいて。様子見ながら好みで合わせて……
洋輔:いただきます。ちょこんと。んー!美味しい!蕎麦の香りが豊か。
大輔さん:そうですね。
洋輔:今僕ちょこんとだけおつゆをつけて食べさせていただいたんですけど、ちょっとで味わいがすごい広がるので、なんか蕎麦を楽しむ食べ方って感じですね。お昼で食べるものっていうとワンプレートでドンって出てくるイメージありますけど、こうやって前菜が出てきてって分けてるのには理由があるんですか?
大輔さん:そうですね。蕎麦も天ぷらもなんですけど、できたてが一番美味しいもんですから。なるべくお客様にできたてを食べていただきたくて、天ぷらなんかも少しずつ揚げたてをお出しして楽しんでいただきたいっていう思いのセットですね。
<スタジオ>
洋輔:本当ね、揚げたての天ぷらが順番に出てくる感じとかもうすっごい美味しかったし、あとおつゆをね、辛口のおつゆにこうちょっとつけてズズッと食べるのがまたとっても美味しかったんですよ。で、その「だいだい」は先代でお母様のまゆみさんの時代から16年。
そして、親族内承継を昨年完了させて今に至っているということで、続いてはどのようなキッカケでその事業承継をしていったのか、不安に感じていたことなんかも聞いてみました。
<手打ち蕎麦と天ぷら「だいだい」>
洋輔:開店から16年、お母様と一緒に二人三脚で経営してきたってことなんですが、大輔さんが正式に事業承継されて二代目として今はお店をされてるってことですよね。
大輔さん:はい。
洋輔:承継を決めるにあたって何かちょっと心配だったこととかはありますか?
大輔さん:それこそ、分からないことも分からないというような状況で、母の背中を見てなんとなくはまあ大変そうだなっていうのはわかってたんですけど。商工会に相談したところ「事業承継・引継ぎ支援センター」の道上税理士さんを紹介していただいて、協力してもらいながら承継計画を作って今に至りますけど。
洋輔:なるほど。まあある意味こう蓋を開けると経営ってところですよね。具体的な数字とかそういうものをどうしていいか分からないから相談しに行ったと。
大輔さん:はい。それこそ、日々の記帳方法から税務、給与の手続きなど……
洋輔:日計表ってやつですね。
大輔さん:本当です、はい。もうそういう細かなところまでもうちょっと指導していただいて。まだまだ勉強途中なんですけど。わからないたびに聞きにいきながら。
洋輔:お母様はその時サポートみたいなのはしてました?
まゆみさん:いや、商工会の方にそれこそお伺い立てて「よろしくね」って言ったぐらいで、私からは特別彼には言わなかったですけどね。
洋輔:あ、そこは結構こう「はい、じゃあ継いでくださいね」って言って。ああ、そうですよね。一緒にやっちゃうとまた結構どうです、継いだ時とか。ケンカになったりとかも。
まゆみさん:しょっちゅうですよ!(笑)
洋輔:控えめに聞いたのに(笑)。え、どういうことで揉めます?
まゆみさん:やっぱりお金のこともあるしね。やっぱり細かいことでもやり方が違うとね。お掃除の仕方一つにしてもっていうのもありますしね。
洋輔:大輔さんの方も、言いたいけど言えないみたいなこととかもありますか?
大輔さん:いや、言いたいけど言えない……はないです。もう言っちゃうんで。あ、親子なんでね。
まゆみさん:本当にもう言われてばっかりです私。「なんで?」と思うぐらいに彼からわーっと言われます。
大輔さん:うちの母親はやっぱり昔からの、それこそ昭和からのこうやってきてるんで、やっぱり見習わなきゃいけない背中はありますけど、もう時代の流れがね、動いてるんで。その未来をみながら、ちょっと変えるところは変えていかなきゃいけないのかなと思いながら。うん、でも背中をみながらっていうところですかね。
<スタジオ>
洋輔:親子ならではの悩みみたいなのがあるっていうの、なんか僕も聞いてて「うん、うん、分かる」みたいのがすごくあったんだけど、そんな中を上手にサポートして取り持ってくれたのが菊川市商工会の皆さんだったということで、実際にお店の承継をサポートしていた菊川市商工会の経営指導員、碓井崇史さんにも具体的にどんなサポートをしたのか聞いてみました。
<手打ち蕎麦と天ぷら「だいだい」>
洋輔:碓井さんは、その「だいだい」さんの親族内承継をお手伝いされたと。
菊川市商工会の碓井崇史さん:はい。一番最初はまゆみさんから相談いただいて、その後は大輔さんが相談にいらして、そこで事業承継引継ぎ支援センターさんに、入っていただいて、事業承継の計画を作り始めたというところでございます。
洋輔:具体的にその時は何年計画とか出てたんですか?
碓井さん:4月にいらして、すぐに交代したいと。やはり承継していく中でいろんな問題点とか課題とかが出てきますので、そういったところを整理をしていって、引継ぎ支援センターの税理士の道上先生にこう相談をしていって、最終的には11月という月を選ばせていただいて、計画に沿って承継の準備をしていったと。
洋輔:親族内承継で難しい部分っていうのはどこかやっぱりあるんですか?
碓井さん:そうですね。いろんな会員さんの承継に携わらせていただくんですけども、やっぱり一番難しいのが親子なんですよ。第3者だとM&Aなり承継して、比較的もうそこで手が離れておしまいっていうことがあるんですけども、やはり親子だとその関係ってずっと続いていくんですよね。そこでお互いこう信頼関係を持ってもう任せるよ、任されたよっていう区切りっていうんですかね、っていうのをやっぱりお互いにつけてやっていくっていうのがなかなか難しくて。今回は私も知っていたお店なので比較的スムーズにできたかなと思っております。
<スタジオ>
洋輔:4月に相談を始めて、その年の11月には親族内承継をスムーズに完了させることができたって聞いて、難しいとされている親子間の事業承継でも、結構スムーズに行ったんだなって印象があったんですけど、改めてプロのサポートというか、何か困ったことがあったらちょっと相談したほうがいいなっていうのを本当今回も感じたんですよ。では最後に、承継して良かったことや、今後の夢についても伺いました。
<手打ち蕎麦と天ぷら「だいだい」>
洋輔:承継して良かったなと思うことっていうのは?
まゆみさん:楽になりました、すっごく気持ちが。何もかもが。
洋輔:大輔さんは?
大輔さん:一番には、まあ自分の思うように良くも悪くも舵を切れるんで。まあそういうところが良かったかなとは思うんですけど。まあたまに来てね、「あーだこーだ」って言いますけど。
洋輔:あ、普段はお母様いらっしゃらない?
まゆみさん:いないんです。でも、不思議とお客さんが「お母さん呼んで」とか言われると、息子はなかなか私にそれを頼むのが「困ったな」っていうような顔しながら「お母さん、いついつ来てくれる?」って言いますよね。だから、まあこの子のためというよりお客さんに会いたいために、来ます、お店には。
洋輔:まゆみさんと大輔さん、それぞれの今後の夢みたいなのってありますか?
まゆみさん:私はね、ここにお蕎麦食べに行こうって言ってくれる友達がいてね、私も食べたい時は来るんですよ、ここに。そういう時においしいの出してくれると、あー嬉しいと思って食べますね。
大輔さん:いつもね、結構ケンカも多かったりするんですけど、こうやって喜んでる顔を見てると、まあちょっとだけですけど親孝行できてるのかななんて思いながら、これからももっと新しいことに挑戦しながら、いい方向に進んでいきたいなとは思ってます。
洋輔:大輔さんとしてはお店をどうしていきたいとかありますか?
大輔さん:自分の中ではあるんですけど、もうやり方だとかもお客様に対する提供の仕方なんかも、まあ少しずつ変えながら。お客様来るたびに、あの、いつも一緒のものじゃなくて何かちょっと変化に気づいていただけたら、と思うようなお店でありたいです。
洋輔:普段、感謝してる部分がすごくお互いにあると思うんですけど、なかなか言えないと思うんですけど、この時を借りてなんか言いたいことってありますか?
大輔さん:そうですね、まあ僕なんかやっぱり小さい頃からまあ母の背中見て、まあケンカしながら今まで来ましたけど、まあ尊敬してる部分もね、ものすごくあるんですよ。うん。もう超ポジティブな人なんで。へこんでるとこを見たことがないんで、はい。まあそういう背中を見ながらちょっと頑張ろうかなと思ってます。
まゆみさん:私はね、あのやっぱり継いでくれたっていうのがまず第一嬉しいですよね。で、美味しいものを頑張って作ってるっていうのも嬉しいです。で、一番嬉しかったのが、変な話お蕎麦屋で天ぷら屋でもあるのに、栗ご飯を作ってくれたんですよ。今年の10月の末ぐらいかな、それがとっても美味しくって、これで一生分の親孝行してもらったと思ったぐらいの栗ご飯だったの。土鍋で炊いた。まああれは絶品でした。私74年生きて、あんな美味しい栗ご飯食べたのは初めてでした。
洋輔:素晴らしい!一番の大ファンがすぐそばにいましたね!
まゆみさん:そうです!嬉しかったですよ、あれ。うん。
洋輔:あと、その事業承継をする人に対してのアドバイスみたいのも最後に二人に一言ずつ。
まゆみさん:もう信頼するしかないですよね、親子で。もう「頼むよ」っていう感じで。だからやっぱり繋がっていくためには、広い心でもう「任せなさい」っていう感じでいかないとダメなのかなとは思いますね。お任せしますよ、任せなさいっていう気持ちでやらないとダメなんじゃないかなと私は思います。
大輔さん:そうですね。ケンカしながら、でもまあどこかにまあ尊敬の意を込めてる部分もあるんですよね。まあそういうのが心の中にあれば、ケンカとか色々ありますけど、あの絆が深くなって、なんとなるのかなとは思いますけど。
洋輔:信頼と尊敬ですよね。
大輔さん:そうですね。
洋輔:それがちゃんとこうお互いにどこかしらで通じ合ってればいいっていうことなんですね。親子間……親族内承継の場合は特にそうなんでしょうね。
今日は本当に素敵なお話をいろいろありがとうございました。
大輔さん・まゆみさん:とんでもないです。ありがとうございました。
洋輔:サタデービューンでも応援していきます。
<スタジオ>
洋輔:いやもう、聞いていただいて分かるように、本当、すごい明るいお二人で。ただ、こういうインタビューをした時に、なかなかこう普段面と向かっていないこともちょっとポロッと話してくれたのが僕はすごい嬉しくて。こういうことが実はすごい嬉しかった、承継して良かったと思うっていうことは、僕の中にもすっごい印象に残った、お二人の言葉が。
笑顔が本当に絶えないんで。これからも番組で応援していきたいし。あと店内にまゆみさんが手作りした「つるし飾り」とか沢山あったんで、まあ年明けから「エコールdeビューン」のコーナーも始まりますんで、またちょっとね、ずっと食べてる横で「これ美味しいでしょ、美味しいでしょ」って喋ってた……まゆみさんが来てくれるかなって思うと楽しみです。
さあということで、今回最終回の「未来に残したい静岡グルメ遺産」。今年度今日が最終回なんですが、本当にね、いろんなパターンの親族内承継からM&A、会社とこう繋いでくれた……本当に縮小してたものがバッて花開いたりとか、新しい世界に羽ばたいていく姿をこう見せてもらったのと、もちろん大変だった部分はたくさんあるけど、今皆さん前に向かってこうどんどん進んでるってお話を伺えたのが、とっても僕自身のためにもなったし、なんかサタデービューンでもこう色んな繋がりがまたできて、色んなことがいつか大きいマルシェとかできたらいいななんてのを勝手に想像しておりますけど。影島ちゃんはどうだった?色々聞いてみて。
影島アナ:そうですね。私も今年、熱海市の宝亭さんと、あとは静岡市の手打ち蕎麦たがたさんに行かせてもらったんですけど、もうそれぞれのお店に歴史とか積み重ねてきた思いがあって、本当にどうか今後繋がっていってほしいなっていうのを強く感じました。
洋輔:しかもインタビューをすると普段、多分喋らないようなことも言ってくれるから、すごいいろんな話が聞けて楽しかったんですよ。
本当に事業承継の真っただ中にいる方もいらっしゃるかもしれないし、そういういろいろ聞いてやっぱ何か一歩踏み出す覚悟とかそういうのが必要なんだなっていうのを改めて感じたんで少しでも参考にしていただけたらいいかなと思います。
「未来に残したい静岡グルメ遺産」13回目、最終回は、菊川市柳、JR菊川駅から歩いて8分ほど、閑静な住宅街の中にあります、手打ち蕎麦と天ぷら「だいだい」を紹介しました。
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