
[毎週土曜日]朝7:30~11:00 ※コーナーは10:00〜
パーソナリティ 洋輔・影島亜美

番組はこちらからお聴き頂けます。
「未来に残したい静岡グルメ遺産」のコーナーです。
静岡新聞・SBSが運営するグルメサイト「アットエスグルメ」と共同企画で、大切な静岡のお店を残すためのプロジェクトをラジオでも展開していきます。
今年も県内の金融機関や商工団体などからの協力で、後継者を募集しているお店、親族内や第三者に経営を引き継いだお店、そしてこれから引き継ぐ予定の店などを取材していきます。
洋輔:3回目の今日は静岡市葵区浅間通り商店街にあるお蕎麦屋さん。「やぶ福」さんに行ってきました。お店の2代目店主の北澤真吾さんに、まずは「やぶ福」はどんなお店なのかを伺いましたよ。
北澤真吾さん:創業が40年前ですね。1985年10月10日に創業してます。こちらに移ってきて17年になります。
洋輔:元々は北澤さんのお父様か、誰かがされていたんですか。
北澤さん:私の父親が。
洋輔:じゃあ、継いで(北澤さんが)お蕎麦屋さんになった。「やぶ福」さんっていうお店は結構、静岡県内にはあるんですか。
北澤さん:静岡県内にはね、以前は何件かあったんですけど、今はね、2店舗だけになっちゃいましたね。多かったときは7店舗ぐらいあったと思います。
洋輔:メニューも結構たくさんあって、温かい蕎麦、冷たいお蕎麦、いろいろありますけども、ここの一押しみたいなのはあるんですか。
北澤さん:今うちではね、セットメニューがありまして。天丼と蕎麦のセットとか、カツ丼とお蕎麦のセットですね。
洋輔:またこれ、名前がおしゃれじゃないですか。かつ丼と蕎麦のセットが「すんぷセット」。天丼とお蕎麦のセットが「葵セット」。中でも特におすすめというか、今一押しみたいなのはあるんですか。
北澤さん:一番売れてるのは「葵セット」ですね。天丼とお蕎麦のセットです。
洋輔:もう名前がね。「ザ・静岡」じゃないですか。「葵セット」、今回ちょっといただいてもいいですか。お願いします。
<スタジオ>
洋輔:静岡市葵区の静岡浅間通り商店街、中町の交差点側から入って100mぐらいかな、そういうところにあるお店なんですけど、僕あの辺り、結構何度か行ったことがあって、静岡おでんのお店とか、あとクラフトビールの店とかがあるすぐそばなんですけど、近くの駐車場に車を停めて降りた瞬間ね、もうお蕎麦の出汁のいい香りがね、外まで漂ってきていて、僕、蕎麦大好きなので、もう走って店に入ってきました。
影島アナ:好きですよね。蕎麦。
洋輔:そしたらね、店内に入ったらお蕎麦屋さんって何となく和のイメージがあるんですけどちょっと洋モダンみたいな作りになってて、ちょっとジャズが聞こえてきたりとか。ちょっとおしゃれな空間だったんですよ。
影島アナ:落ち着きますね。
洋輔:うん。先ほど言ってた、おすすめメニューなんですけど温かいお蕎麦と冷たいお蕎麦、どっちか選べるメニューになっててセットメニューで人気なのが、カツ丼とお蕎麦がセットになっている「すんぷセット」、そして、天丼とお蕎麦がセットになっている「葵セット」ということで、今回はその天丼とお蕎麦がセットになっている「葵セット」をいただきました。
北澤さん:あい、お待ち。
北澤さん:一人前の3分の2ぐらいずつ入ってます。
洋輔:こだわりっていうのはありますか。
北澤さん:冷たいお蕎麦の方の出汁は、枕崎の本枯れ節を使ってとってます。
洋輔:それでは「あおいセット」のもう一つの目玉の天丼をいただきたいと思います。これも贅沢に海老からいっていいですか。いただきます。うん、サクサク。えび、プリプリ。美味しい。そして、天丼と言えばね、もうこのタレご飯ですよね。うん。美味しい!しあわせです。天丼の方のこだわりは何かあるんですか。
洋輔:確かに海老の甘さが引き立つぐらいのほどよい甘さなので。やっぱり天ぷらの揚げ方がすごくサクサクですね。とっても美味しかったです。
<スタジオ>
洋輔:お腹すいてきちゃったわ。この日は僕、冷たいお蕎麦をチョイスしたんですけど、お蕎麦は冷たいの・温かいのをチョイスできて。
でね、北澤さんに、実はもうずっとお蕎麦屋さんに聞いてみたかった質問があって、僕したんですけど、冷たいお蕎麦と温かいお蕎麦、どっちを頼むのが良いんですかって聞いてみたんですよ。(北澤さんの)答えが「お客さんの好みでいいよ」。
後、冷たいお蕎麦のおつゆと温かいお蕎麦のつゆの違いも教えてもらって。
出汁の取り方が違うんだって。特別にね、温かいおそばのおつゆもいただいたんですけど、温かいお蕎麦のつゆは、冷たい蕎麦のおつゆに比べて、奥行きがある感じっていうのかな。それでやっぱ違うんだと思って。温かい蕎麦つゆはサバとかソウダガツオでとっていて、
冷たい蕎麦つゆはカツオをメインに(出汁を)とってるんですって。
影島アナ:(出汁に)使っている魚が違うんですね。
洋輔:そう、とっている出汁が違うんですね。あとはつゆだけいただいたけど、本当にそばと合うとまた全然味が変わるから、「温かいのも食べて欲しい」って言われて。今度は温かいのにしようって思いました。
(北澤さんは)営業日の朝8時にお店に来て出汁をとったりとか、カツの準備をしたりとか、営業が始まる11時まで仕込みと開店準備をしていて、営業が終了する夕方6時まで休みなく通しで営業してるんですって。
北澤さん、本当に元気そうに笑顔でお話をしてくださって、でも今、現在お店を引き継いでくれる方を探しているそうで、なぜ引き継ぎの方を探しているのか、そして事業承継に関するお話を伺いました。
<やぶ福>
洋輔:この美味しいおそばを未来に残していきたいなと思うんですが、今、後継者を探してらっしゃるんですか。
北澤さん:そうなんです。
洋輔:これはまたなぜ。
洋輔:そんな不安を抱える中で相談しに行った場所っていうのはあるんですよね。
北澤さん:最初に商工会議所に相談に行って、そこから静岡県事業承継引き継ぎ支援センターを紹介していただいて、今、後継者を探しているというところです。
洋輔:実際に何かサポートとかは何か受けましたか。
北澤さん:後継者が見つかるまでの間に事業を継続していくために、売り上げをやっぱ上げていかなきゃならないもんですからね。SNSの発信の仕方とか教わってますね。
洋輔:インスタグラムとか、あと他のSNSとかも勉強されているとか。
北澤さん:まだそこまではいってないんですけど。まだインスタグラムまで。
洋輔:まずはインスタグラムから始めて(いるんですね)。店内に入ってきて思ったんですけど、レジが…。
北澤さん:レジはね、エアレジを商工会議所の方から紹介していただいて、すごく操作が楽なんですもんですからね。
洋輔:昔は現金で払ってましたけど、今は、結構ね、カードとかQR決済が多いですよね。
そういうところをちゃんとアンテナを伸ばされて、いわゆるITツールを導入したってことですよね。
北澤さん:そうなりますね。はい。
洋輔:新しいことにチャレンジしてるし、あとちょっと気になったというか、お店に入っていろんなところに写真がわかりやすく貼られていて、メニューが写真つきで。結構かわいいものがたくさんあるんです。それは北澤さんが作ってるんですか。
北澤さん:これは私が作ってます。
洋輔:すごいセンスいいですね。見やすいし、多分SNSとかを勉強してるから、ポップな感じで、できるのかなって思ってたんですけど。
北澤さん:それもあるんですけどね。「よろず支援拠点」というところで、写真の撮り方なんかも教えていただいて。
洋輔:そっか、だからもう写真もやっぱ大事ですよね。美味しそうに見えますし、あとやっぱかわいいなって思っちゃうんですよ。本当に。ちょうど今の時期ですと「月夜にキツネとタヌキが化かしあい、おばけそば」というポップがあって、なんだこのかわいいのって思って。(店に入って)一番初めに。
洋輔:とってもかわいいです。後継者を探してはいるけども自分でもいろいろ挑戦みたいなものは続けていってということですよね。
<スタジオ>
洋輔:肩を怪我されて、今、後継者を探しているということだったんですけど、僕ね、なるほどなと思ったのが、もちろん後継者がみつかるまでの間も経営していかなきゃいけないんで、そういったところもサポートとしてSNSだったりとか、エアレジの導入とか、あとねさっきも言った写真の撮り方とかを学んで、それを学びながらもいろいろ次の人を探すっていう動き、その学ぶこともサポートしてもらえるっていうところが、すごいなと思ってね。実際にどのようなサポートをしたのかっていうのを、静岡商工会議所の経営指導員 横山大さんにもお話を伺ったのでちょっとこちらもお聞きください。
<やぶ福>
洋輔:「やぶ福」さんは後継者探しを始めたというところで、どんな感じでサポートをされたんですか。
洋輔:IT導入支援をされたというふうに伺ったんですけどそれはどういうことなんですか。
横山さん:そこにもあるんですけどエアレジの導入とかですね。あとSNSのやり方とかですね。そういったところを職員も対応しますし、静岡県引き継ぎ支援センターから、今度、「よろず支援拠点」というところに繋いでいただいて、いろんな分野の専門家がいるところでITの専門家の人を…。
洋輔:だからもう本当にいろんなサポート体制があって、その人たちにいろいろ助けてもらえるってことなんですね。
横山さん:そうですね。はい。
洋輔:確かに世代的にも、なかなかだってインスタグラムとかSNSとか、あとエアレジも設定するのも大変じゃないですか。そういうのもサポートされてるんですね。それも整った後で後継者探しっていうことになるんですね。この後もいろいろと支援・サポートされるということで、頑張ってください。
<スタジオ>
洋輔:このコーナーで取材をしていく中で、商工団体とか金融機関からお金のこととかスケジューリングについての支援を受けてきたっていうのはいろいろ聞いてたんですけど、この「よろず支援拠点」という国が全国に設置していて中小企業とか小規模事業者の皆さんのための相談所が静岡県にもあって、積極的に頼っていいんだよってことを、改めて知ることができて。だから本当、実際に設定してくれるとかそういうことではなく、学ぶことができる。知りたい情報はそこで学べるよっていう場所があるんだって思って。本当に何か心強いなと思って。僕も横から見ててすごく感じましたね。
最後なんですけど、北澤さんに、「やぶ福」をどんな人にどんなふうにお店を引き継いでもらいたいか、またこれからの目標や夢も聞いてみました。
<やぶ福>
洋輔:その後継者なんですけど「やぶ福」さんをどんな方に継いで欲しいな、みたいな理想はあるんですか。
北澤さん:そうですね。味は引き継いでいっていただきたいなと思いますし、あと長く続けていってほしいなと思いますね。
洋輔:ちなみに、例えば新しく来た人が、ちょっと新しい新作そばを作りたい、みたいなそういうこととかも(いいですか)。
北澤さん:それもどんどんやっていただきたいですね。
洋輔:でもベースとなる味は、北澤さんに教えてもらいながらっていうことですか。
北澤さん:そちらもできます。はい。
洋輔:それは安心。しばらく一緒に働いてもらうこともできる。
北澤さん:それも考えてます。
洋輔:今後入ってきてくれる人に何か他に望むこととかはありますか。
北澤さん:そうですね。地域で長く続けていってほしいですね。私は、昔ながらの蕎麦屋で生まれて育ってきたもんですからね。なかなか新しいことに挑戦できなかったんで、そういうところにどんどん挑戦していってほしいなと思います。
洋輔:本当にお互いが刺激し合えて、何か新しいことが生まれるような人が来てくれたらいいなって感じですか。後継者が見つかったとしてこの後、その後、北澤さん自身はどういうふうにしていきたいですか。
北澤さん:そうですね。なかなか商売をやってて休みが取れなかったもんですからね。趣味で自転車に乗ってるもんですからね。海外のツール・ド・フランスとかレースとかを見に行ってみたいなとは。
北澤さん:ロードバイクですね。
洋輔:でも本当お蕎麦屋さんというと朝からねずっと働いてっていうので、多分旅行とかもなかなか行けなかったと思うので、ぜひ、ちょっといい人を見つけて。「サタデービューン」でも応援してますんで。
北澤さん:よろしくお願いします。
洋輔:今後も頑張ってください。
北澤さん:ありがとうございました。
洋輔:「目指せツール・ド・フランス」という。今までお蕎麦をたくさん作られてこられて、怪我をきっかけに、ちょっと次の人が見つかったら、いろんなところをまわってみたいなって北澤さんも言ってたんで。「サタデービューン」でも応援してきますよっていう話をしていて。Xでも「おばけそば」がある「やぶ福」さんですよね、とか、もう皆さん知ってる場所なので。僕もね、またもう一度温かいお蕎麦を食べに行きたいと思ってますんで、応援していきましょう。ということで未来に残したい静岡グルメ遺産、3回目の今日は静岡市葵区、静岡浅間通り商店街にあるお蕎麦屋さん、「やぶ福」を紹介しました。
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■静岡県事業承継引き継ぎ支援センター 電話 054-275-1881