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未来に残したい 静岡グルメ遺産

[毎週土曜日]朝7:30~11:00

パーソナリティ 洋輔・影島亜美

洋輔
未来に残したい静岡グルメ遺産 SATURDAY View→N
2023.11.18(土)放送 静岡県事業承継・引継ぎ支援センター/静岡中央銀行


まずは気軽に「事業承継支援の公的相談窓口」へ電話を
早め早めの相談が成功の秘訣【相談無料】

番組はこちらからお聴き頂けます。

今年も去年に引き続き始まりました「未来に残したい静岡グルメ遺産」のコーナーです。
静岡新聞・SBSが運営するグルメサイト「アットエスグルメ」と共同企画で、大切な静岡のお店を残すためのプロジェクトをラジオでも展開していきます。
今年度は、県内13の金融機関と静岡県信用金庫協会さんの協力で、後継者を募集しているお店、親族内や第3者に経営を引き継いだお店を取材をしていきます。
今回はこのコーナーで、事業承継を支援している方に、スタジオにお越しいただきお話を伺いました。

収録の様子
左から、影島アナ、静岡中央銀行営業推進部長 佐野達也さん、静岡県事業承継・引継ぎ支援センター統括責任者 清水至亮さん、洋輔

洋輔:今回はこのコーナーで事業承継を支援している方にスタジオにお越しいただきました。早速お話を伺っていきましょう。

静岡県事業承継・引継ぎ支援センターの統括責任者で、中小企業診断士の清水至亮さん、そして静岡中央銀行の営業推進部長の佐野達也さんです。よろしくお願いいたします。

まずは静岡県事業承継・引継ぎ支援センターについてどんな団体なのか改めて教えていただきたいのと、日頃はどんなお仕事をされてるのか教えてください。

静岡県事業承継・引継ぎ支援センター清水至亮さん:私達の静岡県事業承継・引継ぎ支援センターは国の機関なんですね。経済産業省が各都道府県に1ヶ所ずつ、設置しておりまして、事業承継を支援する公的相談窓口という位置づけです。主に中小企業、あるいは個人事業主の皆さんが対象で、後継者がいてもいなくても、事業承継に関する様々な相談を無料で受け付けているところでございます。

連携体制は静岡県ですね、それから各市町だけではなくて、商工会・商工会議所、それから今日一緒にお越しいただいておりますが、県内の地域金融機関の皆さんですね。こういった方々と連携をしております。

そして相談は、私達のセンターは静岡駅の駅前にあるんですけれども、そこだけではなくて県内50ヶ所の商工会・商工会議所さん、そういった窓口で幅広く個別相談を受け付けていると、そのようなところでございます。

洋輔:事業承継に悩んでいる方は、そこに行けば、手続きやいろんな相談にのってもらえるということですよね。昨年もこのコーナーで事業承継を検討しているお店や事業承継を完了した経営者の方にお話を伺ったんですが、この一年、相談件数はどのぐらいあったんですか。

清水さん:令和4年度の一年間ですと、新規の相談が約800先、800件のご相談をいただいております。そのうち後継者がいるんだけれども相談にのって欲しいと、これが大体半分の400、それから約200先が、後継者がいなくて、どなたかに引き継いでもらいたい、譲渡したいという相談であります。

2回目以降の相談も入れますと、年間の延べ相談件数が大体2400件なんですね。ですから1営業日で平日1日当たり、10件以上、毎日受けている、というようなことです。 これは今年度も同じぐらいの相談があるので、まだまだたくさん出てくるかなというふうに思っています。

洋輔:コロナとかいろんな影響とかもあったんですか。

清水さん:コロナがあって非常に増えましたね。やはりコロナで先行き不安だとか、後継者がいなくて困っていると、そろそろ相談しようかという、そういった契機になったかなというふうに思っています。

スタジオの様子
スタジオの様子
影島アナ:そして今日は金融機関である静岡中央銀行の営業推進部長の佐野達也さんにもお越しいただきましたが、静岡県事業承継・引き継ぎ支援センターとはどんな連携をされて いるんですか。

静岡中央銀行 営業推進部長の佐野達也さん:はい。後継者不在で事業承継手段としてM&Aを選択している方の中でも、特に小規模な方の紹介を支援センターさんの方にお願いしております。また支援センターさんにはそのような案件がたくさん登録されていますので、逆にM&Aを利用して事業拡大を計画している方とか、そのような案件を紹介する場面でも活用させていただいております。

特に秘密厳守でですね、かつ無料で対応してくれますので、お客様にも案内しやすく、大変お世話になっている、ということであります。

洋輔:なるほど、M&Aというワードが出てきましたけど、これは会社が買い取るっていう感じなんですかね、その事業を。

清水さん:そうですね。はい。あるいは個人の方がお店を引き継ぐということも、これもM&Aに入るんですね。

洋輔:改めて知りましたけど、そろそろのんびり暮らしたいけど、お店をたたむのは、もったいないと思ってるオーナーさんと、お店を持ちたいけどいい物件がなかなかない、とか設備費っていうんですかね、(店を)はじめるのにすごいお金がかかるなって思ってる方は資金面など、いろいろ悩みを抱えてる方をマッチングされるサポートをしているっていうわけなんですね。実際にどんな流れで引き継ぎの支援をされているんですか。

清水さん:はい。まず個別にご相談をいただくところから始まるんですけれども、先ほどお話もありましたが、どうしても敷居が高くて尻込みをする方が多いんですね。なので、まずお電話でご一報いただくというところから始まっているという感じですね。

その後は、実際にお会いして、いろんな情報をお伺いして、一緒に考えるところ。
そして条件の合うお相手が出てくれば、お引き合わせをし、お見合いの仲介をするような、いわゆる世話焼きおばさんのようなパターンです。

当然、最後まで私達はフォローしますので、ずっと寄り添って伴走支援をすると、その辺がうちの特徴なのかなというふうに思っています。

洋輔:僕、去年本当に一緒にまわらせていただいて、すごく親身になってというか、すごい近い存在でいろいろ聞いてくれているなっていうのは僕自身も横でみていて思ったし、やっぱりみんなも漠然とした不安みたいなのがあったりとか、それを一個一個、丁寧に説明されているなっていうのは横でみていて思いましたね。

影島アナ:安心できますもん。

洋輔:安心できますよ。やっぱ不安ですもん。
引き継ぎって一言に言ってもいろんなパターンがあると思うんですけど、静岡中央銀行さんで事業承継を支援した事例があったら教えてください。

佐野さん:番組の趣旨に沿ったテーマでいきますと、最近、和食屋さんの相談を受けております。こちらのご夫婦、お二人で長年経営をされていて、地元の皆さんからも、非常に愛されているお店なんですが、最近奥様が体調を崩されて、売り上げが減少し、一時は廃業をちょっと検討しているというような状況でした。

そんな中、当行にご相談をいただき、M&Aという手段もありますよ、ということをお伝えし、現在は、廃業ではなく、残すということも考え始めていただいております。
こちらは現在進行中の案件ですので、これからどうなるかわかりませんがお客様にとっても、お店の味を楽しみにしているお客様のためにも前向きな事業承継の支援を引き続き、続けていきたいと考えております。

洋輔:本当に閉業を考えていた方も、話すことによってちょっと光がみえるというか、ちょっと気持ちが変わっていったりするんですね。

影島アナ:そんな感じで地域の経営者に寄り添って、事業承継をサポートする地域の金融機関の役割って大きいと思うんですけど、静岡中央銀行さんでは日頃から取り組んでいることってあるんですか。

佐野さん:当行のビジネスモデルとして訪問頻度管理というものを行っています。これはお客様に定期的に訪問し、お客様のニーズをしっかりと捉えて、ニーズにお応えすることを継続することでお客様との信頼関係を築いていくことを目的としています。

事業承継はその中でも重要なテーマで、支店長の責務としてお客様にはそのご意向を確認し、適宜支援センターさんなどの外部機関と連携しながら最適なソリューション提供に向けてお客様との対話を強化しております。

事業承継は特に準備すべきことが多く、お客様の中では大丈夫だと思っていても十分ではないことが多いので、その点について、気づいてもらうということも一つの目的となっております。

満足のいく事業承継に向けてやらなくてはならないことを洗い出し、一つ一つ寄りそって進めていくのが金融機関の務めだというふうに思っております。

スタジオの様子
左から、静岡県事業承継・引継ぎ支援センター統括責任者 清水至亮さん、静岡中央銀行営業推進部長 佐野達也さん
洋輔:本当に相談者の方に寄り添って、いろいろ話を聞いてくれるんだなあって思うんですけど、改めて今、後継者について悩んでいるオーナーさんや、あと新たに事業を始めたいと考えている方に向けてのアドバイスやメッセージもお願いします。

佐野さん:やはりですね、早めにお取引のある金融機関や支援センターさんに、ぜひご相談をしていただきたいと思います。ご自身の商売を次の世代に伝えるというのは非常に大変なことでそれなりに時間がかかりますので。支援をしてきて特に思うことは時間をかけてしっかり準備されてきた方がうまく事業承継ができているということと、会社も元気だということです。

親族の方または従業員の方に事業承継をするにもM&Aという形を選択するにもいずれの形についても、準備というものが必要です、ということです。 そのためには自分が思っているよりも早く動くことが重要だというふうに思います。

事業承継の支援は地域金融機関にとっては重要なテーマです。リスナーの皆さんの中には金融機関に相談しにくいと思っている方もいるかもしれませんが、そんなことは全くありません。

当行ではビジネスモデルである訪問頻度管理を軸とし、お客様に寄り添って事業承継の支援を支援センターさんをはじめとした外部の専門機関と連携しながら行うので、まだ大丈夫だと思っている方こそ、お気軽にぜひご相談をしていただきたいと思います。

洋輔:まずは相談しに行くところから始めようってことですね。本当に。
清水さんの方も何か一言ありますか。

清水さん:佐野部長がお話されておられましたけれども、まずは相談をしてほしいということですね。これは電話でも結構です。日頃、接していらっしゃる金融機関だけではなくて、いろんなところでお世話になってる中小企業の支援をしてる人がいらっしゃいますんでね。ぜひお願いしたいと思います。

早い段階でご相談いただければいただくほど、時間もあるし、いろんな手法がとれるんですね。ですから、考え方が整理されていなくても、私達一緒に考えますんでね、ぜひお話をいただきたいなと思ってます。

それから秘密についてなんですよね、私達は守秘義務を負っておりますので、秘密厳守で対応しています。今日は佐野部長と一緒に来ておりますけれども、ご相談者がOKを出さなければ、絶対に金融機関にも話はしませんので、その辺は安心していただいて、無料かつ、県内50ヶ所以上で相談会をやっておりますので、それをご活用いただけたら嬉しいなと思っております。

洋輔:皆さん相談しに行ってみてください。この時間は静岡県事業承継・引継ぎ支援センターの統括責任者で、中小企業診断士の清水至亮さん、そして静岡中央銀行の営業推進部長の佐野達也さんにお話を伺いました。
お二人ともありがとうございました。

<事業承継に関するご相談>
事業の引き継ぎや後継者のマッチングなど、事業承継に関するご相談がありましたらご連絡をお願いいたします。
■静岡県事業承継引き継ぎ支援センター 電話 054-275-1881
■静岡中央銀行 営業推進部 電話 055-962-3410