[毎週土曜日]朝7:30~11:00
パーソナリティ 洋輔・影島亜美
番組はこちらからお聴き頂けます。
長年地元で愛されている味、この先もずっと続けてほしいお店をSBSラジオ「サタデービューン」のパーソナリティ洋輔が取材していきます。
今回紹介するのは静岡市葵区馬場町、浅間通り商店街にある「リアルフードマーケットあくつ」さんです。16年ほど前から営業し、県内産を中心に「有機野菜」やそれらを使った、お弁当やお惣菜を販売するお店です。店主の圷有恒さんは、身近に後継者がいないことや、高齢になってきているということもあり、お店を継いでくださる人を探しています。まずは店主の圷有恒さんに、お店について伺いました。
洋輔:お野菜がいっぱい並んでいてお店のつくりとしてはウッディな感じがして温かみがあってすごく素敵ですね。野菜が沢山あるんですけど、これらの野菜は静岡のお野菜なんですか。
店主圷さん:そうですね。7、8割は静岡の有機野菜で、環境保全型農業の野菜です。地元の顔の見える関係と言うか、地元で長年、有機農業で頑張ってる方々の野菜が並んでいます。
洋輔:お店に入って左側には沢山美味しそうなものが並んでいるんですけど、すぐ食べられるものも売っているんですね。
店主圷さん:そうですね。食材だけ売るってやりやすいんだけど、どうしても野菜をまわしていかないと廃棄になってしまうので、どんどんそれをお惣菜とかお弁当にしてお客さんに食べて頂いてます。
店主圷さん:15年目です。その前は洋食屋をやっていました。その時のメニューもまだ残っているんですけどこの店にも。
洋輔:じゃあちょっとおすすめの食材と言うか食べ物を食べてもいいですか。今日はどんなものがおすすめですか。
店主圷さん:季節的に珍しいものだとエゴマ。体にいいんですよね。その葉っぱをキムチにしたものを食べていただきたいです。
店主圷さん:これは静岡市内でとれる「ヒノヒカリ」っていう品種です。少し色が付いているように見えるのは黒米が少量入っています。体にもいいし、美味しくなりますね。
洋輔:早速エゴマのキムチを1枚のせていただきたいと思います。もうネギとか調味料がたっぷりなのでご飯を包んで。これ絶対間違いないやつだ。お酒が欲しい。エゴマの味とネギとかニンニクの辛味がピリ辛で美味しい。ご飯がすすむ。
店主圷さん:普通のレストランをやっていたんですけど、息子とか家族にアトピーがありまして、(普段)自分たちが食べている安全なものを少し店のメニューに活かせないかなってのがあって、それをやっているうちに近くの有機の生産者から野菜がたくさん入るようになって、そしてレストランで大量にその有機野菜を使うようになりました。その野菜を売る場所を作らないかっていうことで農家の方々と一緒に作ったのがこの店で、一時期は二つを両方やっていたんですけど今はこの店だけになりました 。
洋輔:この店を始めるきっかけになったのはレストランでの経験と、普段から体にいいものを食べたいという思い、食べさせてあげたいという思いからきているということですね。
店主圷さん:そうですね。お客様にはそういったもの(体にいいもの)を食べていただきたい、生産者には頑張ってたくさんそういう安全な野菜を作って欲しいっていう、二つなんですよね顔が。
洋輔:長年お付き合いがある農家の皆さんの思いを大事にしながら、お店を続けてくれる方を求めているということなんですけど。本当に圷さんは農家の方とのつながりをとっても大事にしているのと、無駄が出ないようにっていうこともすごく大切にしていて、元々洋食店のシェフをされていたので上手に調理されるんですよ。もちろん。そういうところまでつないでいってくれる人が欲しいのかなと思いました。
最後にお店の運営についてどのように考えているのか、未来の後継者の方へのメッセージも頂きました。
洋輔:本当に圷さん、この店を引き渡そうと思っているんですか。
店主圷さん:そうせざるを得ないですよね。自分の息子もここを継がないので、誰かにやっていただきたい。野菜を売る人がいないと、生産するだけでは農家はやっていけないんで、やっぱり大切に売ってくださる方がいらっしゃれば一番嬉しいです。そこは一番ですよね。地域に農業を残したい、それも環境保全型の農業を目指す方と一緒に仕事をしたいので。やっぱり農業は大切な部分です。
洋輔:お店の後を継いでくださる方がきた時にどういう感じで後を継いでもらうようになるんですかね。例えば一緒にしばらく働いてみてとか、それともお店ごと売ってしまうとか。
店主圷さん:最後はお店をお譲りすることになりますけど、やっぱり「想い」が一緒じゃないとこの店をやっていくことができないので、一緒に働いて共有できるところが多ければその方は多分その後やっていくことになると思います。しばらく一緒に働いてみないと、わからないですね。大変さもありますしね。
洋輔:料理の方も続けて欲しいですか。
店主圷さん:やっぱり続けて欲しいですね。どうしても無駄がでやすいじゃないですか野菜とかって。それはお客さんの口に入るまでお届けしたいので、やっぱりここはぜひ次の方もやっていただきたいっていうのがあります。
なんかすごいグルメなものを作るとかそういう世界ではないので、もっと家庭的な料理でいいのでそういう美味しく食べていただきたいっていうファイトのある方だったらきっとできると思います。
洋輔:最後になりますが未来の店主の方にメッセージをお願いします。
店主圷さん:もしやっていただける方がいらっしゃれば、お伝えしたいことは、ともかく大変なことは多いんだけど、喜びはその倍ぐらいあると思います。
洋輔:浅間通り商店街にある「リアルフードマーケットあくつ」さんにお邪魔しました。圷さん、ありがとうございました。
モノを売るだけではなくて農家の皆さんと一緒に農業を守っていきたいという圷さんの想い、残していきたいですよね。
お店の運営に興味がある方は是非一度、静岡県事業承継引継ぎ支援センター(054-275-1881)にお問い合わせください。