・番組導入部分が、映画のような演出で一気に番組に引き込まれていった。島田実験所の存在を知らなかった。また、湯川博士や朝永博士など日本の著名な科学者が携わっていたことに驚いた。アメリカでの「Z」の使い方はどうだったのか知りたいと思った。
・証言者が高齢のためかインタビューが聞き取りにくい部分があったので、字幕スーパーがあった方がよかった。当時の様子がわかりやすく伝わってきた。「改めて知ることの大切さ」という番組のメッセージを強く感じ取ることができた。
・20年に亘る取材を今一度掘り起してみる姿勢がすばらしかった。平和を追求しなければならない立場の科学者がなぜ戦争に関わったのか、研究の結果が現代にどのような形で反映されているのかという部分の掘り下げが欲しかった。次世代を担う若者たちに見てもらいたい。
・思いもよらない事実に重いものを感じた。タイトルに使われた「Z」や「憂鬱」の意図について考えさせられた。ドキュメンタリーでありながらストーリー性をもった番組だった。
・島田市で著名な科学者が殺人兵器の実験を行っていたことが衝撃的だった。反面、戦争に関わったことが戦後の平和運動への動機に繋がっていたのではないかと思った。
・淡々とした進行、ナレーションの中に、あからさまではないけれど戦争に対する痛烈な批判が込められ素直に共感できる内容だった。
・時の経過とともに戦争を知らない人が増え、次第に記憶や記録、痕跡が消えていく中、約70年前に島田で何が行われたのかを、関係者やアメリカ取材を通してわかりやすくまとめていた。また、生存者の声を通して視聴者に問いかけていたと思う。ぜひ全国放送してもらいたい。
・タイトルになぜ「憂鬱」を使ったのかがわからなかった。番組内で「Zは今どこへ・・・」という言葉が紹介されていたので、こちらの方がわかりやすい表現だったと思う。
・集団的自衛権が議論されている今、タイムリーな話題だった。視聴者に戦争について考えてもらう役目は果たしていたが、何を伝えたかったのかという点においては曖昧だったのではないか。
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