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番組審議会だより > 2020

第607回番組審議会(2020年6月19日)

●開催年月日 令和2年6月19日(金)
●開催場所

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、書面開催とした。

●出席者

委  員(敬称略)

中井 弘和 委員長

種本 祐子 副委員長

久米 行子

栗原 績

田中 尚弘

鈴木 智子

江﨑 和明

星野 明宏

清川 公一

福留 斎

(※いずれも書面による参加)

審議議題

〇テレビ番組 「SBSスペシャル 私の町のお坊さん」     

放送 2020年5月24日(日)160017:00

番組概要

「袈裟を着けたお坊さん達が、お寺でバンド演奏する 異様な光景」これが制作のきっかけでした。「気軽にお寺に足を運んでもらいたい!」と富士山周辺の若手のお坊さん達が、地域の人に向けて企画した音楽イベント「プラステラス フジヤマ」。このイベントで一際、異彩を放っていたのが妙祥寺の副住職川村孝裕さん(43)でした。川村さんは東京出身の元印刷会社社員で、元DJ&バンドマン。寺の跡取り娘との結婚を縁に僧侶となり、寺離れを食い止めようと様々な活動を行っています。

お寺を取り巻く環境は本当に深刻です。人口減少、少子高齢化、核家族化など社会の変化に伴い、仏教界  では、寺離れ、墓離れ、葬儀離れ という”3離れ”が問題になっています。文化庁の調べでは、ここ20年程で仏教系の信者は1000万人近く減少しているというデータもあります。 ”寺子屋””駆け込み寺”という言葉があったように、かつて地域や人の暮らしの中心にあったお寺は、もうその役割を終えたのか?葬式だけを行う、現世の人々 には遠い存在になってしまったのか?川村さんの活動と檀家さんたちとの触れ合いから、町のお寺の今を描きました。

●委員の意見

・全体的に穏やかなタッチで、内容も分かりやすく入ってきた。

・タイトルに「私の町」「お坊さん」という、親しみがわく良い表現を使っていた。

・川村さんの宗教に対する危機感、真摯な考え方と行動、そして温かい人柄がうまく表現されていて、楽しく番組を見ることができた。

・ファンキーな映像や軽い音楽と、お坊さんがまじめに今後の宗教の在り方を考える、その内面のギャップが面白く表現されている。

・コロナ禍で暗い話題が多い中、人々のきずなや温かさを感じさせ、救われるような番組だった。

・失われつつあるコミュニティの中で、お寺は人と人とのかかわりのプラットフォームとしての役割があることを再認識できた。

・冒頭で異色のお坊さんである川村さんにスポットを当てた理由が、わかりづらかった。

川村さんに対する本音の部分はどうなのか、様々な声があってもよかったのではないか。

・母親を病で亡くされた中学生の渡邉さんをナレーターに起用したことは、寺や墓についての関係を身近に感じさせた。水野アナウンサーとともに素晴らしい役割を果たしていた。

・素人の女子中学生をナレーターに起用したことは唐突感があった。番組後半で理由がわかるが、もっと工夫がほしかった。

・「寺離れ・墓離れ」に向かっている状況を認識でき、自分自身も「これからのお寺との関係」「墓をどうするか」を改めて考える場となった。

・身近な地域を丁寧なドキュメンタリーでみることは、地域を深く知り、学ぶことに直結する。

・県内で暮らす人に焦点を当てて、その周辺にある社会問題などに結び付けて考える番組をシリーズ化してはどうか。

・番組から、ノスタルジックな面や人の温かさを感じることができるが、問題提起だけで解決策がない。次の展開へのヒントがほしい。

・映像に骨壺や、遠目ながら亡くなった方の寝姿があり、少し生々しい感じがした。

・コロナ禍で、お寺だけでなく、商業や企業などもこれからの存在意義は変わってくるのではないか。

・一見風変りに、かつ積極的に地域に溶け込みながら仏教を再生しようと努力する川村さんの姿を通して、未来の人や社会のありようを探った興味深く貴重な番組だった。

●視聴者・聴取者からの意見などを報告

令和2年5月1日~5月31日 総件数524件

(1)Soleいいね!【TV・自社編成】 ・・・・・・・・・ 56件

(2)ORANGE【TV・自社制作】

・・・・・・・・・ 47件
(3)中学聖日記 特別編【TV・ネット編成】 ・・・・・・・・・ 32件

(4)ひるおび!【TV・ネット編成】

・・・・・・・・・ 31件
(5)鉄崎幹人のWASABI【R・自社制作】 ・・・・・・・・・  28件

○テレビ番組 「SBSスペシャル 私の町のお坊さん」5/24(日)16:00~17:00放送 

・素晴らしい番組をありがとうございました。コロナ禍で分断された現在、彼の取り組みに涙した。(メール)

・とてもいい番組だった。すごく感銘を受け、住職のお話を聞きたいと思った。この住職は本当に心の綺麗な方だとびっくりした。こんな方がいるのかと思った。(60代 女性)