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地元愛あふれるイラストでまちを元気に。湖西市新居町のイラストレーター・尾崎ひさのさん

 9月30日まで湖西市で開催中の「浜名湖おんぱく」。食やアート、音楽など多彩なプログラムを通し、湖西の魅力を発信するこのイベントで、ポスターやチラシのイラストを手掛ける尾崎ひさのさんを17日付「ソノ仕事×コノ絶景」で紹介しました。取材で訪れた作業部屋には、女性ならではの感性で生まれた、地元愛あふれるグッズなどがたくさんありました。(柏)紙面.jpg

 新居のてぬぐい.jpgまずはこちら。湖西市ならではの餅菓子「すわま」と「新居の手筒花火」をデザインした手ぬぐいです。右側の、一見「コーヒー豆?」と思う楕円形が「すわま」。新居以外の地域では「すあま」という呼び方が一般的です。昔は桃の節句になると、新居では各家庭で作られたという「すわま」は、上新粉に砂糖を加えた素朴な味。茶色は黒糖の風味がきいています。

「新居の手筒花火」は「花火師が足を挙げて小躍りのような動きをするのが新居流の独特のスタイル」と尾崎さん。手ぬぐいもその点にこだわって描いたそうです。ヒコナ1IMG_0176.jpg

続いてはこちら。その名もずばり「アライ帖(ちょう)」というハガキより一回り大きいサイズの小冊子です(表紙の写真を撮り忘れました)。これは新居町独特の「ヒコナ」について説明したもの。尾崎さんの話では、新居町では昔から、地名や苗字とは別に、家ごとのニックネームのような呼び名=ヒコナが付けられていたそうで・・・

ヒコナ2.jpgヒコナ3.jpg大五郎さんの家は「ダイゴローサ」、徳兵衛さんの家は「トクベーサ」と名前から付くヒコナのほか、髪の毛がもじゃもじゃの容姿から「モジャセーサ」、ペリーに似た顔から「ぺロリサ」などなど。容姿や職業に由来することも。ヒコナ3.jpg

尾崎さんも自らの屋号として名乗る「コジーサ」はご先祖の小次郎さんに由来するヒコナから付けたとのこと。ヒコナについて何らかの形で記録に残したいと思い、「販売の予定も全くないのに、自分で勝手に作った」そうです。中身の一部をブログ用に写真に撮らせていただきました。

ほかにも、浜名湖のアサリで作った「紅型(びんがた)根付け」、「紅型つるし雛」など、尾崎さんの代名詞ともいえる紅型風イラストのグッズもいろいろありました。

アサリのねづけ.jpgビンガタつるしびな.jpg新聞記事で触れたように、尾崎さんのイラストに紅型(びんがた)」テイストが加わったきっかけは、沖縄のローカル雑誌への連載でした。その雑誌というのは...9年前に惜しまれつつ廃刊になった「うるま」です。ディープな沖縄文化を紹介するこの本は、県内外に愛読者がいる人気雑誌でした。取材中、連載した原画を見せていただきました。

うるま町並み.jpg

うるまヤンバル.jpgうるまシーサー.jpg見覚えのある懐かしいイラストエッセイの数々!「うわ~。コレ、尾崎さんの絵だったんですね!」。思いがけない再会に大感激の一日でした。

よかったらブログに1.jpg

尾崎さんは「紅型イラストのバッグづくり」などの体験教室を市内外で開いています。詳しい情報はこちらのブログでご覧になれます。
https://cojiisa.hamazo.tv/

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