11月20日付「ソノ仕事×コノ絶景」 "劇的写真"完成の舞台裏
11月20日付「ソノ仕事×コノ絶景」では、劇的写真を撮影するカメラマン、杉山雅彦さんを取材しました。その"舞台裏"を紹介します。(も)
私が到着する頃には、すでに総勢25個のストロボが撮影現場を取り囲んでいました。その異様な光景に、立ち止まる通行人の姿もちらほら。
本日の"俳優"は野沢工務店の社員さんたち。彼らが配置に付く間も、最後の最後まで社長と撮影構想を詰める杉山さん。
俳優が緩慢な動きをしていると「時間は限られているんですよ」と叱咤。もうすでに「監督モード」です。
カメラを固定し、最適な光量や、撮影位置をチェック。PCのディスプレイで1カットの度に出来栄えを確認します。ダンスミュージックを吐き出し続けるスピーカーも、現場のムード作りに一役買っていました。
撮影が進み、杉山さんのボルテージも高まります。するとついに、カメラを握る手を離して立ち上がり...
「もっと激しく鉋を動かして!!」
自らも〝演者〟となって、大工仕事の演技指導を始めてしまいました。
エスカレートする杉山さんの要求。沈みゆく太陽。
大工さんたちからは「まだやるの?」と文句も漏れ始めました。
そんなアウェームードにも、杉山さんはひるまず撮影を続けます。
「妥協したら絶対後悔します。劇的写真の撮影は被写体との闘いでもあります」
杉山さんの劇的写真に向かう真剣な姿勢が、しだいに大工衆の心を一つにしていきます。
「写真には皆の心を一つにする力がある」。撮影前に杉山さんが真剣な目で語っていた言葉が反芻されます。
最後はみんな最高の笑顔でパシャリ。
劇的写真は、その撮影にもドラマがありました。
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