ぐるぐる文庫 しずおか蕎麦三昧
ぐるぐる文庫 しずおか蕎麦三昧
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ぐるぐる文庫 しずおか蕎麦三昧
静岡新聞社編 1260円 (本体1200円) 2013年11月15日発行
ぐるぐる文庫シリーズ第10弾は、通常号より40ページ増のスペシャル版。「蕎麦」をテーマに、地元で愛され続けている老舗から、若い感性が新しい魅力を吹き込む蕎麦処まで、人気店72軒を紹介した。"蕎麦っ喰い"必携の一冊だ。
特集ピックアップ 現在発売中のぐるぐる文庫「しずおか蕎麦三昧」よりピックアップ。

「おいしい蕎麦が食べたい」。そんな思いに応えてくれる蕎麦屋を、静岡県内各地から厳選して紹介します。
手打蕎麦 初代ねもと
tel:0557-47-2522
住所/伊東市宇佐美424-7 〔 地図 〕
営業時間/11:30~13:50、17:30~20:00
定休日/月曜日、第4日曜日(祝日営業、翌日休み)
席/18席
駐車場/5台
凛とした蕎麦の秘密は
生産者との「絆」の深さにある
外観も内観も、その蕎麦屋らしからぬモダンな造りに、少し驚かされるが、かえってそれが入りやすいとの声も。蕎麦好きの間では知られる隠れた名店だ。店主の根本あきらさんは熱海の「多賀」で7年修業を重ね、「自分の手で蕎麦をもっと多くの人に届けたい」との思いから独立。2008年、この地に暖簾を掲げた。
この店の蕎麦の魅力は「コシ」と「香り」。それを作り上げるのが店主こだわりの玄蕎麦だ。使っているのは北海道深川市多度志産の「庄ちゃん蕎麦」。店主が縁あって出合ったブランド品種だ。自ら現地に赴き交流を重ね、生産者の情熱を直に感じ、この「庄ちゃん蕎麦」1本でいこうと決めたという。水はけのよい広大な大地で育った蕎麦は最高の状態で店まで届けられ、思いを受け継いだ店主の手で丁寧に製粉し打たれる。生産者と蕎麦職人との深い信頼が「ねもと」の真髄なのだ。
会食には、前日までの予約で楽しめるコース料理(3000円~/2人~/夜のみ)がお薦め。盛りつけにも繊細な技が光ると評判だ。刺し身や炊き合わせ、蕎麦の実茶碗蒸し、蕎麦粉のクリームコロッケなどオリジナルも味わえる。きっと新しい蕎麦の魅力に出合えるだろう。
【蕎麦データ】
蕎麦粉:北海道産・自家製粉石臼挽き
製 麺:二八/手打ち
だ し:枕崎産本枯節、高知産宗太鰹節、高知産鯖節



静岡産の鶏を使用した「とり汁のつけざる」1200円

コシと香りが魅力の「ざる」700円

昼限定のボリューム満点「天丼ランチ」1200円
【お品書き】
桜えびのかき揚げ天ざる 1300円
とり汁そば 1300円
天ざる辛み大根付き 1650円
ぶっかけおろしそば 1250円
コース 3000円~(要予約)

一本氣蕎麦

静岡市駿河区八幡  店舗情報へ
朝霧高原豚の肉蕎麦など
「自分らしい蕎麦」を探求
店主の鈴木将史さんは千葉県柏の「竹やぶ」で修業後、蕎麦と和食の店数店で腕を磨き、昨年11月に静岡女子高の西に店を構えた。宮本武蔵の「五輪書」のファンで、店主いわく道場風に誂えた店内は、シンプルでゆとりのある造りになっている。
「蕎麦を打つことが楽しい」と語る店主。福井の農家が栽培する粉に惚れ込んで打つ二八蕎麦は、するっといける上品な喉越しで、この蕎麦に最適だと見極めた、やや軽めの盛り。足りない人は、「しるなし」(500円)があるので遠慮なくそばを追加しよう。つゆは少し甘めの仕上がりだ。
「鴨南ではない肉の蕎麦を」と考案した朝霧高原豚の蕎麦は、甘みのある脂が蕎麦を引き立て、鴨肉よりくせがない味わい。「秋には田舎蕎麦も加えたいし、料理も魅力の店にしていきたい」と抱負を語る。
【蕎麦データ】
蕎麦粉:福井・北海道産
製 麺:二八/手打ち
だ し:荒節、本節、蕎麦の種類により鯖節も

元プロボクサーという異色の経歴を持つ店主の鈴木将史さん


蕎麦屋の定番「やきみそ」400円、フリッター風の「鶏胸肉塩麹漬け」500円

「朝霧高原豚せいろ」1000円。汁は最後まで飲み干したくなるやさしい味だ
【お品書き】
せいろ 700円
天せいろ 1300円
朝霧高原豚そば 1000円
朝霧高原豚小豚丼 450円
だしまき 500円

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