大人の美食レストラン
大人の美食レストラン
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ぐるぐる文庫 大人の美食レストラン 特別な日に出かけたい、ちょっと贅沢な36選
静岡新聞社編 840円 (本体800円) 2013年5月23日発行
特選グルメ情報を収録した、ぐるぐる文庫第9弾。大人の満足を約束するとっておきの店を厳選。大切な人との記念日や祝いの席、たまの贅沢にぴったりの店を36軒収録した。ワンランク上の食べ歩きを楽しみたい人にもおすすめ。
特集ピックアップ 現在発売中のぐるぐる文庫「大人の美食レストラン」よりピックアップ。
たまには大切な人と、ゆったりとした時間が流れる空間でちょっと贅沢な美味しい料理と会話を楽しみたい。誕生日、記念日、お祝い事、ここぞのデートや食事会...。そんな特別な日にぴったりの大人のランチ&ディナーをご紹介。
VERJUS (ヴェルジュ)
沼津市千本郷林 店舗情報へ
豊富な素材から吟味。
その日限りのフレンチを
2013年11月より沼津市千本松にある「沼津倶楽部」へ移転し、近代和風建築の粋をきわめた数寄屋造りの建物でゆっくりした時間を過ごせる。シェフがその日に作りたいと思った料理を作る「おまかせコース」は、8000円と12000円のコースの2種。ハンガリー産フォアグラ、フランス産ホワイトアスパラ、沼津港に揚がる魚介など食材の産地は幅広い。
穏やかな大人の時間が流れる空間は、中学生以下の入店は不可。「シャンパンやワインで乾杯してほしい」とブルゴーニュとボルドー産を中心に約800本ものワインを揃え、さまざまな年代の味を提供する。
食材への好奇心と知識を生かしネットショップ「食材王国ヴェルジュ」も運営。約1400品もの品揃えは、希少食材を一般家庭で楽しめる術を提供する。

【予算】
8000円/12000円
要予約(完全予約制)

パリの星付きレストラン「ル・グラン・ヴェフール」で経験を積んだシェフ・河合智之さん

ホタテと長芋を和え、マスの卵を飾る(左)。岩ガキにはカキの旨味と海の塩のゼリーとキャビアをのせて(奥)

「イタリア産白いんげん豆のムース」。カカオがのるアイスはチョコとバラの実ソースで(手前)

ガチョウのフォアグラをグリエに

「信州産牛テールの煮込み」。マッシュポテトにペリゴール産トリュフがのる。牛と野菜の旨味が詰まったソースで

葛城 北の丸
tel:0538-48-6111
〔住所〕袋井市宇刈2505-2 〔 地図 〕
〔営業時間〕11:30~最終入店13:00、17:30~最終入店19:30
〔定休日〕月曜に一部定休日あり
〔駐車場〕100台
荘厳な日本建築の宿で、
心安らぐ贅沢な時間を
 北陸にあった合掌造りの木材を利用し、昭和53年に建築された歴史ある宿。城主と正妻が過ごす場所「北の丸」にちなんだ名前には、「すべてのお客様が、殿様やお姫様のように贅沢な気分で過ごしてほしい」という思いが込められている。黒く光る太い柱や木の曲線をそのまま生かした梁、雨に濡れると黒曜石のようにきらめく遠州瓦...。自然と職人の技が融合した重厚な造りに誰もがきっと感嘆するだろう。
 料理は全国からより良い食材を仕入れ、走り、盛り名残りのバランスが取れた季節感ある膳を提供。土鍋炊きの炊き込みご飯や、5品の味が楽しめる前菜盛りを目当てに訪れる客も多いという。
 食事の前後には、竹林庭園の中にある風呂と、野趣あふれる露天風呂など趣の違う3つの湯処を楽しんで、ゆったりのんびりと。料理、もてなし、建物、自然、湯という魅力に富んだ宿で、優雅な時間を楽しみたい。食事や喫茶のみの利用もできる。

【予算】
昼5250円~、夜10000円~
1泊2食(平日)1人23000円~
要予約

食事処や客室などから、四季折々の日本庭園が眺められる

三保のタイを使った「鯛の潮汁仕立て」には、だしの旨味がたっぷり

春の若イモと野鳥の桑焼きの「炊き合わせ」。器の華やかさも楽しんで

桜エビの土鍋炊き込みご飯や旬の食材を使った5種の前菜などが盛り込まれた「北の丸 夕膳」15000円

北の丸名物、駿河湾産の新鮮な魚を使った「吐火羅造り」。写真はマダイ

茶寮 游石 (さりょう ゆうせき)
焼津市浜当目 店舗情報へ
鮮度のいい焼津の魚を、
よりおいしい一品に仕立てる懐石料理
 浜当目の海沿いにクルマを停めて、波音を聞きながら細い小道を徒歩で50mほど。そこに、船元の屋敷だったという風情ある門構えの「遊石」はある。座敷から望む庭には松、千両、椿、梅、ツツジ...。一日昼夜2組限定・完全予約制の懐石料理の店だ。
 料理はおまかせのコースのみで5000円(税・サービス料別)から。予約時に食べられない食材、アレルギーの有無、食べたい食材などを聞き、親方・増田喜久さんがその日の献立を考案する。
 この店、魚料理に定評があり、それを目当てに来る客も多い。というのも焼津という地の利を生かし、契約漁師を持ち、釣り上げ物の生き絞めを主に、活魚は生簀で生かして使うという徹底ぶり。いかに鮮度のいい魚を仕入れるかが「遊石」の料理の要なのだ。だしは5年物の本枯節と羅臼の天然昆布を使い、椀はだしを味わうように、焼物は素材の甘みをいかすシンプルな調理法で、煮物は濃い味付けにしてインパクトを。いずれも魚をおいしく味わうための親方流の技だ。

【予算】
昼・夜5000円(税・サービス料別)~
要予約(完全予約制)

席は完全個室2室のみで、2人から25人まで利用可能。接待や法事にも

「タケノコメバル薄造り」。臭みのない美しく透けるような白身は、鮮度の良さの証しだ

●旬の食材を使った「筍・連子鯛の炊合わせ」。焼津の地酒「磯自慢」との相性もいい

ホタルイカ、シラス釘煮、福豆などが盛られた「前菜」、「鰆幽庵焼」、「桜エビのかき揚げ」など。コース料理の一例

「ずわいがに真丈・菜花・しいたけ・柚子の椀」。ふんわりとける真丈の上には菜花にやってきた蝶々の柚子が

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