袋掛けしたモモが届くかも? 生産者と協同し真剣農作業6月7日(土)〔東京〕

パルシステム連合会
交流を超え労働力で産地応援

生活協同組合パルシステム東京(本部:東京都新宿区大久保、理事長:松野玲子)は6月7日(土)9時45分から15時30分まで、産直提携を結ぶモモやブドウの産地、御坂うまいもの会(山梨県笛吹市、雨宮政彦代表)で利用者5家族とともに援農ボランティアを実施します。作業した農地の果実は、収穫を迎える時期に参加者の自宅へ届けられます。

農作業を通じて深める相互理解
援農は、モモの実を大きくするための摘果作業を終えた農地で実施します。農薬使用量の削減に努めているため、病害虫などの被害や傷みを防ぐ目的でモモの実に袋をかけます。農地の全てのモモの実を守るため、生産者は毎日、何千枚もの袋掛けをしています。参加者家族が作業を手伝うことで、農薬削減の生産の努力を体感し、食味よく安心して食べられる果実への感謝を伝えます。

生産者は、作業を通じて産地のようすや果実の生育過程を参加者に伝えながら、食べてくれる人の声に耳を傾けます。普段の暮らしでは出会えない、生産者と消費者が農作業の時間を共に過ごすことで相互理解を深めます。

袋掛けをした桃は、夏の収穫期まで生産者が細やかに管理し、宅配利用者の食卓に届けられます。援農参加者の自宅にもお礼のモモやブドウを届けます。

▲摘果後の農地のモモの実全てに袋掛け

▲生育状況に応じブドウ摘粒作業も予定

剪定した枝を地球温暖化対策に活用
御坂うまいもの会は、県の農薬使用基準の5割以上を削減してモモやブドウ、スモモを栽培しています。さらに除草剤や土壌くん蒸剤、パルシステム独自の削減目標農薬も使用していません。果実の中でも特に農薬削減が難しいとされる品目で、食味と品質の向上に努めながら生産を継続してきました。

農薬削減による生産地域の環境負荷軽減に加え、剪定後の枝を炭にすることでCO2排出量を減らす炭素貯留にも挑戦しています。CO2は光合成により果樹内部に貯留されるため、剪定で切落した枝を完全に燃やすと大気中に放出されます。炭にするとCO2の一部が残り、土にまくことで園地に留まります。

炭素地貯留は果樹生産が主力の山梨県が推奨し、世界の土壌表層の炭素量を年間0.4%増やすことを目指す「4‰イニシアチブ」の活動の一環として県内生産者への協力を呼びかけています。御坂うまいもの会でも果実の生育に大きな影響を与える地球温暖化への対策を進めることで、持続可能な農業を目指しています。

▼桃源郷がはじめた温暖化対策 「地域づくり基金」助成報告