静岡新聞SPORTS

車いすバスケ藤本、パラ開催信じ「やるしかない」 不安と葛藤の中、5大会連続出場へ気持ちつなぐ

(2020/6/1 07:45)
新型コロナウイルスの感染が拡大する前、仙台市内で練習する藤本=2019年12月、宮城県障害者総合体育センター
新型コロナウイルスの感染が拡大する前、仙台市内で練習する藤本=2019年12月、宮城県障害者総合体育センター

 パラリンピック5大会連続出場を狙う車いすバスケットボールの藤本怜央(SUS、島田工高出)がこのほど、静岡新聞社の取材に応じ、大会延期によって抱えることになった不安や葛藤を明かした。「開催されると信じて、今は後悔しない1日を」と自身に言い聞かせながら、36歳のベテランは必死に気持ちをつないでいる。
 2020年の夏を集大成と位置付けてきた。9位に終わった前回リオデジャネイロ大会から4年間、綿密な計画を立てて自身を強化。「今夏をピークで迎えようと、ぎりぎりのところでトレーニングを積んできた」
 しかし「これが最後のパラリンピック」と決めていた大会が新型コロナウイルスの影響で延期になった。「ベテランとしては『苦しい』の一言に尽きる」。メダルを取るために伸び盛りの若手の台頭は歓迎する。気掛かりなのは、疲労の回復が遅くなりつつある自身の体の衰えだ。
 拠点を置くドイツから、自宅のある仙台市に戻ったのは3月19日。自粛期間に入ってから、競技用の車いすを使える練習場所は確保できていない。自宅の壁に目印を付けてシュートフォームの確認をしたり、家族にパス練習に付き合ってもらったり。1日1回のロードワークで体力を維持する。来季も本場ドイツでプレーすることを望むが、「世界が終息を発表しない限り、国を行き来するのは現実的に難しい」
 最近は1年後のパラリンピック開催も危ぶむ声が聞こえてくるようになった。「『命を守る大会』として開催されなければいけない。今の状況では開催となっても中止となっても苦しい」と複雑な胸中を明かす一方、「今後どうなるかは誰にも予測できない。開催を信じることが今のエネルギー」と強調する。
 「金メダル獲得の目標は変えず、もう1年を過ごすことは間違いない。やるしかない」。日本の大黒柱としての覚悟をのぞかせた。 (南部明宏)

 ■ふじもと・れお 小学3年生の時にダンプカーと衝突し、右膝下を失った。アルミ製品製造販売SUS(静岡市)の正社員。リオデジャネイロパラリンピックでは日本選手団の主将を務めた。昨年5月に宮城MAXの日本選手権11連覇に貢献。ドイツではハンブルガーSVでプレーする。ポジションはセンター。



オリンピックフォト 写真で振り返る五輪

静岡新聞記事や掲載写真を中心に、1964年東京大会から2016年リオデジャネイロ大会までの五輪を回顧する特集です。

静岡新聞に掲載されなかった未公開写真や、当時の紙面も収録。

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