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勝利よりも育成重視、静学スタイル貫く 全国高校サッカー優勝

(2020/1/14 07:43)
試合前にベンチで言葉を交わす静岡学園サッカー部の井田勝通総合監督(左)と川口修監督=13日午後、埼玉スタジアム
試合前にベンチで言葉を交わす静岡学園サッカー部の井田勝通総合監督(左)と川口修監督=13日午後、埼玉スタジアム

 巧みなボールさばきと、積極的にゴールを狙う姿勢。娯楽性たっぷりのプレーは静岡学園の真骨頂だった。華麗なドリブルでスタンドを味方に付けた浅倉廉選手は「自分のプレーを見せてやろうと思っていた。気持ち良かった」と笑った。
 1970年代に「異端」とされながらも、同校にブラジル流サッカーを取り入れたのが前監督の井田勝通氏(77)だった。OBの川口修監督(46)は井田氏の下で13年間コーチを務めた後、2009年にバトンを受けた。「井田サッカーをこんなに学んだのは日本で自分だけ。責任を持って引き継ぐ」と誓った。
 川口監督は選手に「テクニック、テクニック」と繰り返し、個人技の大切さを説き続けた。「速さを加えるなどアップデートした部分はあるが、基本は井田さんの頃と変わらない」。勝利よりも選手育成を大切にした。
 全国から、静岡学園のスタイルに憧れる少年が集まる。部員数260人は参加校の中で興国(大阪)に次いで多い。テクニックを身に付けた卒業生が指導者として故郷に戻り、その教え子がまた静岡にやって来る。
 川口監督の言葉に熱がこもる。「選手たちは本気で、静岡に勝負に来ている。だから、上のステージでも通用するような技術を身に付けさせたいんです」
 それぞれがつないできた静学スタイルへの思いが、初の単独日本一に結実した。初戦からコーチとしてベンチ入りしていた井田氏は豪快に笑った。「指導者冥利(みょうり)につきる。最高の恩返しをしてくれたよ」

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