静岡新聞SPORTS

技巧派集団に歓喜の時、王者の圧力はね返す 全国高校サッカー

(2020/1/14 07:43)
青森山田―静岡学園 後半40分、決勝ゴールを頭で決める静岡学園・中谷(中央)=埼玉スタジアム
青森山田―静岡学園 後半40分、決勝ゴールを頭で決める静岡学園・中谷(中央)=埼玉スタジアム

 決勝の雰囲気にのみ込まれたか、経験したことのない王者の圧力にひるんだか。前半の静岡学園は、「らしさ」が消えていた。パスミスを連発。ドリブルの切れ味も鈍い。いつになく自陣に押し込まれる時間が長かった。
 >写真特集 全国高校サッカー決勝 静岡学園―青森山田
 ハーフタイム。川口監督のげきが飛んだ。「受け身に回るな」。指揮官の怒りの矛先が向けられたのは、警戒していたセットプレーで失点したことでもPKを与えたことでもなく、パスを受けることを怖がっているように見えた消極的な姿勢だ。「静学のサッカーができなければ意味がない。怖がるな」
 後半、ギアが変わった。青森山田がガス欠気味になったことも一因か。ボールがつながるようになった。失っても、すぐに囲い込んで奪い返した。自慢の「素早い攻守の切り替え」は王者の脅威になっていた。
 真骨頂は終盤の小山のプレーだ。相手2人が視界に入り、普通ならバックパスで攻撃を組み立て直す場面。ドリブラーは果敢に突っ込んだ。「相手は守備的な選手ではない。仕掛けよう」。倒されてFKを獲得。これが決勝点につながった。
 「例年のチームに比べて技術は劣る」と辛口を貫いてきた川口監督が評価してきたのは「団結力」。主将の阿部は誇らしげだ。「敗因から逃げず、どうしたら改善できるかをみんなで考えてきた」
 6試合で打たれたシュート22本に対し、放ったシュートは92本。最後まで攻めに攻め、観衆の心をつかみ、技巧派集団が歓喜を迎えた。

高校サッカーしずおかの記事一覧

スポーツアクセスランキング

  • 読み込み中です・・・

明治安田J1

◇第8節 1回戦
札 幌 2 - 3 神 戸 (終了)
こどもみらいプロジェクト「おやこアットエス」
静岡新聞SBSスクープ投稿