ジュビロ磐田、薄氷の今季初勝利 J2リーグ第3節

 明治安田J2リーグは13日、各地で第3節が行われ、磐田は水戸に3-2で競り勝ち、今季初勝利した。

磐田―水戸 前半9分、先制点を決める磐田の山田(中央)=ヤマハスタジアム
磐田―水戸 前半9分、先制点を決める磐田の山田(中央)=ヤマハスタジアム


 ①ヤマハ▽観衆3878人
 磐田 1勝2敗(3) 3(2―1 1―1)2 水 戸 1勝2敗(3)
 ▽得点者【磐】山田2(2)ルキアン(1)【水】安藤(1)中山仁(1)

 【評】先行した磐田が逃げ切った。
 前半4分、右サイドの展開から松本、遠藤が連続でシュートを放つなど立ち上がりに攻め込み、9分にCKから山田のゴールで先制。18分、水戸にゴール前で突破を許し、八田のクリアが相手に当たって失点したが、前半終了間際に速攻から山田が再び決めて勝ち越した。
 後半は押し込まれたが、30分にクロスバーを直撃した山本康のシュートのこぼれ球をルキアンが押し込み、失点は34分のFKからだけにとどめた。

 ■連敗脱出 山田2ゴール 
 磐田が苦しみながらも今季初勝利をつかんだ。試合後、会見場に表れた鈴木監督は深いため息をつき「3―1になってからゲームをコントロールすることができず苦しんだ」とまるで敗者の弁を口にした。
 後半30分にFWルキアンのゴールで3―1としたが、次々と長身選手を送り込む水戸に苦しめられた。34分に水戸のFKから古巣との対戦に燃えたFW中山仁に得点を許して1点差。ベンチはその3分後、DF伊藤らを投入して逃げ切りを狙ったが、試合終了間際にFKからまたも中山仁に強烈なヘディングシュートを打たれる危ない場面があった。開幕から2連敗して失った自信を取り戻すには至らなかった。
 シュート17本で3得点と決定力不足は解消されなかったが、収穫はMF山田がJリーグ通算9年目で初めて複数得点を決めたこと。前半9分、MF遠藤の右CKからDF鈴木雄が頭で合わせ、流れたボールが胸に当たってゴールに吸い込まれた。1―1の前半終了間際は速攻からDF小川大のシュートが相手GKにはじかれ、こぼれ球を押し込んだ。
 今季は自身初の2桁得点をノルマに掲げる背番号10。「2点ともラッキーだった。課題はあるが、どんな形でもゴールと勝利を積み上げていきたい」と前を向いた。(大山雄一郎)

 ■初先発の今野と鈴木雄存在感
 今季初先発のDF今野と新加入のDF鈴木雄が存在感を示した。先制点をアシストした鈴木雄は「CKからのヘディングは当たりそこね。自分で決めなければならなかった」と悔しがったが、そのCKは鈴木雄の攻撃参加によって厚みのある攻撃を仕掛けて獲得したもの。シュートを2本放つなど、積極性が目立った。
 今野は右膝を負傷した昨年10月21日の東京V戦以来の公式戦出場だった。鈴木監督は「ラインコントロールやビルドアップで落ち着きが出た」とベテランらしい統率力に今後への期待を寄せた。

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