清水飯田「足」で勝利 しんきんカップ静岡県中学選抜野球が開幕

 しんきんカップ第51回静岡県中学選抜野球大会(県野球連盟、静岡新聞社・静岡放送主催)は20日、島田、焼津、浜岡球場で開幕し、1回戦8試合を行った。昨秋の県新人大会4強同士の注目の対戦は、清水飯田(中部推薦)が機動力を駆使して掛川栄川(西部推薦)に競り勝った。焼津・港(焼津)は法月優真の好投で富士吉原一(富士)との接戦を制した。東海大翔洋(運営委推薦)は最終回に地力を発揮し、斎藤雅暢の殊勲打で富士宮一(富士宮)に逆転サヨナラ勝ちした。1回戦の残り8試合は21日、島田など3球場で行われる。

清水飯田―掛川栄川 3回表清水飯田1死二、三塁、志賀がスクイズを決めて2点を追加する=浜岡球場
清水飯田―掛川栄川 3回表清水飯田1死二、三塁、志賀がスクイズを決めて2点を追加する=浜岡球場
富士吉原一―焼津・港 7回1失点で完投した焼津・港の法月=焼津球場
富士吉原一―焼津・港 7回1失点で完投した焼津・港の法月=焼津球場
清水飯田―掛川栄川 3回表清水飯田1死二、三塁、志賀がスクイズを決めて2点を追加する=浜岡球場
富士吉原一―焼津・港 7回1失点で完投した焼津・港の法月=焼津球場

 
■20日の結果(1回戦)
▽島田球場
東海大翔洋 4―3 富士宮一
長泉 12―1 浜松丸塚(5回コールド)
掛川西 12―3 三島北上・中郷西(5回コールド)
▽焼津球場
浜松与進 2―1 伊豆の国大仁・長岡
焼津・港 2―1 富士吉原一
常葉大橘 5―3 富士田子浦
▽浜岡球場
磐田東 8―1 清水四・五(5回コールド)
清水飯田 4―2 掛川栄川
 
 ▶しんきんカップ第51回静岡県選抜大会勝ち上がり表 
 
 ■清水飯田の志賀、2ランスクイズ
▽1回戦(浜岡第2試合)
清水飯田(中部推薦)
2020000―4
1000010―2
掛川栄川(西部推薦)
(清)市川―石垣
(掛)竹嶋、桜井―岡田剛
▽二塁打 小沢、山田(清)
▽試合時間 1時間45分
 
 >機動力生かし、競り勝つ
 実力校同士の好カードは清水飯田が機動力を生かして掛川栄川に競り勝った。
 初回、先頭の主将上松が中前打で出塁して二盗に成功。市川が送り、石垣の右前打で先制した。石垣もすぐさま二盗。二塁上でも大きくリードを取るなどしきりに三盗をうかがわせた。揺さぶられた相手投手から3連続四球で2点目をもぎ取り、「足」で主導権をたぐり寄せた。
 三回の追加点は1死二、三塁で決めた鮮やかな2点スクイズ。2ストライクに追い込まれた7番志賀が外角のボール球に食らいついて転がし、三走海野に続いて二走小沢も一気に本塁を陥れた。「バントも走塁もいつも練習していること」と志賀。意表を突く作戦を命じた奥山監督も「練習通り。よくこの場面で生かせた」とたたえた。
 出場を決めていた全日本少年春季軟式野球大会は新型コロナウイルスの影響で3月から9月に延期された。チームは「強くなって全国に行こう」と士気を保つ。県選抜大会の目標は「東海大翔洋を倒して優勝」。成し遂げて全国へ弾みをつけるつもりだ。
 
 ■焼津・港 投手戦制す
▽1回戦(焼津第2試合)
富士吉原一(富士)
0100000―1
200000×―2
焼津・港(焼津)
(富)石川―白石
(焼)法月―興津
▽三塁打 白石(富)
▽試合時間 1時間27分
 
 >エース法月 強気
 焼津・港がエース法月の好投で、富士吉原一との投手戦を制した。
 焼津・港は初回、制球に苦しむ富士吉原一の先発石川を攻め、2死二、三塁の好機をつくると、5番竹下が右前に2点適時打を放ち先制した。
 「あれで気持ちが楽になった」と法月。長いリーチを生かして放つスライダーが要所で決まった。二回に1点返されたものの、その後は踏ん張り、9奪三振で完投。相手投手石川は二回以降復調し、追加点を奪えない緊迫する試合展開だったが、「最後まで強気でいけた」と、集中力を切らさずに投げきった。
 法月のリズムを生み出したのがチームメートの好守備だ。捕手興津が盗塁を2度阻止すれば、中堅村田も本塁への好返球で補殺を記録した。斎藤監督は「守備面の成長を示す試合だった」とナインをたたえた。
 
 ■長泉躍動 5回コールド
▽1回戦(島田第2試合)
長泉(駿東)
44202―12
00001―1(5回コールド)
浜松丸塚(浜松)
(長)有泉―斉藤
(浜)谷脇、山下、内山―清水
▽三塁打 石井(長)
▽二塁打 堀2(長)伊藤海(浜)
▽試合時間 1時間49分
 
 >甘い球逃さず 好機に適時打
 好機に適時打が出た長泉が浜松丸塚を圧倒した。長島監督は「コロナ禍で年明け1試合もできず、久しぶりに試合ができる喜びが緊張を上回っていたのでは」と、躍動するナインが頼もしかった。
 打線は制球に苦しむ相手投手の立ち上がりを攻め、序盤から畳み掛けた。「球が荒れていたので、甘い球を狙った」と主将の堀。2ストライクまでは強振し、追い込まれてからはコンパクトに。守備でも堅実なプレーでエースの好投を援護した。「直球の切れが良かった」と有泉。
 次戦の相手は好投手を擁する清水飯田。堀は「いい投手にも甘い球はあるはず。それを狙っていく」。有泉は投手戦を想定し、「集中して投げたい」と表情を引き締めた。
 
 ■翔洋 逆転サヨナラ勝ち
▽1回戦(島田第1試合)
富士宮一(富士宮)
1000011―3
0001003x―4
東海大翔洋(運営委推薦)
(富)末高、後藤、末高―井出
(東)中野、川島、久保山―斎藤
▽二塁打 井出(富)池田2、斎藤(東)
▽試合時間 1時間40分
 
 >富士宮一〝金星〟ならず
 富士宮一があと一歩のところで“金星”を逃した。優勝候補筆頭の東海大翔洋に対し2点リードで最終回の守備を迎えたが、2四球と連続適時二塁打を浴びて逆転サヨナラで敗戦。ナインは肩を落としたが中山監督は「最高のゲームができた」と健闘をたたえた。
 初回に和田の適時打で先制。同点で迎えた六回には内山の中前打と寺井のスクイズで勝ち越し。七回は井出の適時二塁打で3-1と突き放した。守っては末高、後藤の継投で六回までわずか1失点。末高は「変化球と組み合わせれば、自分の直球でも抑えられた」と自信を得た。
 コロナ禍で対外試合が組めず、新年初陣となったが「自分たちにできる100%のプレーができた」と井出。「次は絶対に勝つために気を引き締めて練習する」と前を向いた。
 
 ■掛川西が12点圧勝
▽1回戦(島田第3試合)
三島北上・中郷西(三島)
20001―3
4206×―12(5回コールド)
掛川西(掛川)
(三)小林、長崎―山下
(掛)服部駿、村上―服部仁
▽本塁打 山下(三)
▽三塁打 服部仁(掛)
▽試合時間 1時間26分
 
 ■浜松与進 辛勝
▽1回戦(焼津第1試合)
伊豆の国大仁・長岡(田方)
0000001―1
010010×―2
浜松与進(浜松)
(伊)小坂、木村―大倉
(浜)中村、馬渕―田村
▽二塁打 笹原(伊)神谷、中村(浜)
▽試合時間 1時間48分
 
 >先発中村好投 6回を無安打
 浜松与進は先発中村の6回無安打無失点の好投で伊豆の国大仁・長岡に勝利した。
 中村は制球に苦しみ四球で走者を出すものの、球威のある直球で要所を抑えた。「打たせて取る投球に切り替えたのがよかった」と中村。100球の球数制限が近づいたため、最終回は馬渕にマウンドを譲ったが、高い修正力を見せた。
 打線は二回に先制、五回に追加点を加えて中村を援護した。先制適時打を放った太田飛はそれまでに守備で2失策し、挽回を期して打席に入った。「初めての県大会で硬くなってしまった」と反省し、「自分たちの野球を貫きたい」と次戦を見据えた。
 
 ■常葉大橘 競り勝つ
▽1回戦(焼津第3試合)
富士田子浦(富士)
0100020―3
300011×―5
常葉大橘(静岡)
(富)工藤―松本
(常)山梨、菊川悠、山梨―岩間
▽三塁打 大野(富)
▽二塁打 藤田、望月、菊川悠(常)
▽試合時間 1時間36分
 
 ■磐田東 快勝
▽1回戦(浜岡第1試合)
清水四・五(清水)
00001―1
0701×―8(5回コールド)
磐田東(磐周)
(清)渡辺―山本
(磐)栗林、塩川―伊藤倭、栗林
▽三塁打 伊藤大(磐)
▽二塁打 長沢(清)清水2(磐)
▽試合時間 1時間5分
 
 >序盤に打者一巡
 磐田東が二回に打者一巡で7点を奪い、試合を決定づけた。1死二、三塁で7番大石が中前にはじき返して先制。その後も相手の失策や伊藤大、坂本、鈴木悠、清水の4連打などで得点を重ねた。
 先発の右腕栗林は四回まで1人の走者も許さなかった。本職は捕手ながら斎藤監督に安定感を買われ、昨年11月から投手に挑戦。変化球の制球力を磨いてエースに成長した。「打たせて取ることを考えた」と、淡々とストライクを先行させた。
 清水四・五は五回に4番長沢の左越え二塁打から1点を返すにとどまった。

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