卓球界を静岡発で活性化 日本代表・森薗、会社の拠点移転

 卓球の日本代表、森薗政崇(25)=ボブソン=による静岡発の卓球界活性化計画が進行中だ。自身が代表取締役社長を務めるFPC株式会社の拠点を、昨秋、コロナ禍で在宅ワークとなったのを機に都内から静岡市駿河区に移転。卓球人口が多く、人気も高い「王国」静岡から、卓球界に関心を呼び込む多彩な事業を仕掛ける。

河村さん(左)と事業について打ち合わせをする森薗=静岡市駿河区
河村さん(左)と事業について打ち合わせをする森薗=静岡市駿河区
鈴木は今年の全日本選手権男子シングルスで5回戦に進出した=丸善インテックアリーナ大阪
鈴木は今年の全日本選手権男子シングルスで5回戦に進出した=丸善インテックアリーナ大阪
河村さん(左)と事業について打ち合わせをする森薗=静岡市駿河区
鈴木は今年の全日本選手権男子シングルスで5回戦に進出した=丸善インテックアリーナ大阪

 卓球の総合会社を旗印にするFPCは2016年に設立。選手のマネジメントや卓球用品の販売、卓球大会、教室の開催などを手掛ける。電子商取引事業をサポートするEストアー(東京都)と年明けに資本業務提携を結び、1億円の出資を受けて情報ポータルサイト「ミングルス」の構築を進め、卓球市場の拡大を狙う。「できることを一つずつやっていきたい」と森薗。
 森薗は静岡について東京五輪代表の水谷隼、伊藤美誠(ともに磐田市出身)を輩出するなど「小学生の強化が優れている」と指摘する。都心からのアクセスの良さもあり、Tリーグや代表合宿などの合間を縫って本県に立ち寄る。1月の全日本選手権男子シングルスで準優勝するなど一線で活躍する実力者だが、事業との両立は「プラスでしかない。卓球が好きだし(事業も)面白くなければ続かない」と精力的だ。
 FPCでは幅広い年齢層が腕を交える場を設けようと昨秋から、一般選手によるチャレンジマッチと、トップ選手が出場するプレミアマッチを定期的に主催。静岡市在住の河村水稀さん(26)が企画、運営を担う。本県出身で夫の泰地さん(25)が明大卓球部で森薗と同期だった縁で声が掛かった。河村さんは「静岡はクラブチーム、競技人口がとても多い。こんなにも卓球に身近な地域だと知らなかった」と、やりがいを感じている。

 ■鈴木笙(静岡学園高)の躍進〝森薗効果〟
 本県に“森薗効果”が早速、現れている。コロナ禍で全国高校総体が中止になり、心を痛めた森薗が昨秋、全国総体に代わる大会を開催。参加した鈴木笙(静岡学園高2年)が1月の全日本選手権で、前年覇者の宇田幸矢(明大)を破り一躍、脚光を浴びた。
 静岡学園高との縁はコロナ禍に森薗が実施したリモート講演会がきっかけ。全国の参加校の中でも特に熱心だった静岡学園高との関わりが深まり、森薗が練習に訪れるようになった。今後はFPCが鈴木のマネジメントを引き受ける予定。森薗は「(鈴木は)いろいろ質問してくれて、どんどん吸収している」と伸び代に期待する。
 鈴木は「森薗さんらトップ選手と対戦させてもらう機会が増え、ラリーで打ち負けないことが自信になった」と成長につなげている。

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